君は最後に笑った
涙で滲む僕の瞳をしっかり見つめて
掴んだ手は既に冷たくて
僕の心まで凍らせた
月明かりの下
君と交わしたサヨナラが
何度も
何度も
頭の中を駆け巡る
明日は笑って会えるから
サヨナラは悲しくなかった
だけど
もう…
僕に明日が巡ってきても
僕に同じ朝が明けても
君には明日はなくて
君には朝は明けなくて
視界は突然真っ暗になった
人混みの足音も聞こえなくなった
その瞬間は君と重なっていたけれど
いつのまにか僕の目や耳は元に戻った
だけど
君は
戻らなかった
2006/08/14 (Mon)