詩人:ジャン | [投票][得票][編集] |
散乱した空き瓶 そのガラス光に嘲われ
自堕落の味に酔い痴れて 明日を汚して得るものは
ひと時の空笑と 永年の偏頭痛
太陽が 堕ちていく 明日は来ないでほしい
その願いなが虚しく響き 全てが 堕ちていく
……脳に突き刺さるガラス片 焼酎の味
幻覚色の幸福 その光と熱に慰んで
魔法に騙され快楽を得て 命に火をつけ得るものは
ひと時の炎と 永年の罪悪感
黒い夜が 空を覆って 魔女の笑顔が燃える
その子宮に幽閉され 心が 黒に染まる
……全てを吸い込む黒い熱 ブランデーの味
赤く染みたコルク その長い記憶を羨んで
強い芳香に 幻想は赤み グラスに注いで 得るものは
ひと時の楽園と 永年の依存症
白い月が 夢に滲んで 赤い花が咲き乱れる
その幻は脈を打ち 意識は 夢に迷う
……血に注がれた赤い夢 ワインの味