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ハリネズミの部屋


[2] あの月。
詩人:ハリネズミ [投票][得票][編集]

金色の雫を滴らせながら月が泣いている

切りとった鎌のような月が、僕の首をはねにやって来る。

廻る、廻る、天の星。

天に磔にされた半月が
輝くシリウスに負けまいとして必死に叫ぶ。

廻れ、廻れ、天の星。

真っ赤な闇夜に
真っ白な光。
溢れ出る金色の蜜が
僕に何かを訴えかける

さあ、ここまで降りてこい。その光で僕の眼を射抜くがいい。この、地上の闇を映しきった眼を。その鎌で僕の頸に喰らいつけ。ほとばしる血をその金杯に受けるのだ。

天高く吹きあがった生命の水は、月に架かる梁となる。
天の川のように。

廻った、廻った、僕の身体。

2004/09/17 (Fri)

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