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日月子の部屋  〜 投稿順表示 〜


[1] Precious Birthday
詩人:日月子 [投票][編集]

何かを犠牲にしながら

大人になるのなら

それはとても
悲しいことです


―あの頃のあなたの

無知な純真さや、

頼りなげな美しさは、


 もう戻らない。



甘い後悔も…
さよならも…


風に
  解き放して


思い出を胸に沈め

帽子のツバをなおして

  歩いてゆこう



   Your
  Precious
  Birthday

2003/06/29 (Sun)

[2] 詩を書く理由
詩人:日月子 [投票][編集]

哀しい程の
    恋をして


あふれ出すのは




 涙

ばかりでは
   ありません





 抑え切れない
 強い願いが
わきおこるたびに



なにか

形に

ならないものが



ペンによって

綴られる




  永遠に残る
   何か

   になる
     のです





それは

人知れぬ涙の様に



静かに流れて




紙のうえに落ちて

 影
  を残す





   誰でも
 恋するものには
   分かる



一つの
呪縛

の様なものです




2004/01/05 (Mon)

[3] I'M SLEEPLESS
詩人:日月子 [投票][編集]

空想は
甘く果てしなく

夜は
あまりにも短い

いっそ
飛び起きて

電話でも
いいんだ

君のオヤスミで
眠れたら

すべて
うまく行くのに




欲しいものと

手に入るもの

違うんだよ

なんて

得意のセリフ
つぶやいたりして

甘い
感触に
目覚ましを
かけるけど

まるで
心臓のヨコに

あたらしい
ハートが
できちゃった
みたいに

理性とは
まるで
関係なく

夏の
毒を
注ぎ込まれた

憂い
青色の
血が


トクトクと
身体を
巡ってゆく



2004/07/10 (Sat)

[4] FAST CAR -monologue-
詩人:日月子 [投票][編集]

しんぱい虫

ふあん虫

さびしがり虫 が

追いつかない所
まで

いつか 逃げよう



ふたりで


2003/07/02 (Wed)

[5] Passion Fruits
詩人:日月子 [投票][編集]


夏の始めに
目を覚まし

甘く色付いた
果実が


  揺れている




春の暖かな
陽射しは

ゆっくりと
熱を帯び

やけつく視線に
なりました




頬を撫でる


コットンの
手触り

熱い


貴方の心は
自由ね




都会の冷気より

貴方の冷たい泉で

クールダウン
しましょう


甘く匂う
パッション・
フルーツ





貴方の眼差しで
目を醒まし

触れられて
赤く色付き

囁きで
甘くにじんだ

キスで
揺れている



情熱の
果実



2004/06/05 (Sat)

[6] Wild Cherry
詩人:日月子 [投票][編集]

wild cherryに

指先を染めながら

ノドを鳴らして

こう思う


今が一番
楽しいんだよ
アキコ

手に入りそうで
入らない

手に入れたくて
遠い

近くて 遠い
遠くて 近い

遠いようで…
もう手の内
と、
舌なめずり。



Wild
American Cherry

指先を染める

舌が赤くなる

種を
ぺっ とはきだす

My cherry baby!

ワイルドで陽気

でも危険で

切ない

wicked
black cherry


今年初めて

好きになった味

赤い血のような

果汁の
小さな木の実

2004/07/10 (Sat)

[7] FAST CAR -prologue-
詩人:日月子 [投票][編集]


いっしょにいよう


遠く


遠くへ出かけよう




君の
意識の中の

過去の灯を消して


君の
今と未来を

独り占めしたいんだ




君の記憶の翼が

届かないくらい

遠く


追いつかないくらい

速く



この世の果てまで

出かけよう

2005/05/03 (Tue)

[8] 恋を、している
詩人:日月子 [投票][編集]


あなたを
記憶の中から

締め出して




思いがけない
花束のように


あなたの便りを
受け取れたら

いいのに




いつのまにか
心のアンテナは


高く高く伸びて


あなたの電波を
拾おうとして


遠く…遠く…


遠くまでさ迷う




空気のように


水のように


あなたへの想いは


私を満たす

  生かす





恋、を、

している

2003/07/05 (Sat)

[9] Moonstone Shine
詩人:日月子 [投票][編集]


月夜にひとつ
指輪かざす

我ひとり



ずっと大切に
している

この
月長石の指輪



私の指先に

その
長い指を絡めて


“俺の
チョーカーに
つけたら、

良くない??”


少し甘えた声で
アナタは
欲しがった




―今では昔のコト

笑ってダァメ、としか

言わなかったけど



―貴方は
いつか去っても、

―この指輪は、
…残るから。



胸に刻みついた
孤独は

解って
もらえそうに、

…ないね。





Moonstone
Solitude

Moonlit
Standing


…今は、
 ひとり

2005/05/03 (Tue)

[10] FAST CAR -epilogue-
詩人:日月子 [投票][編集]

1時間2分44秒の
最後の電話

熟された時間が

ゆっくりと
層を成して

流れ去った 

目の前を




浮かんでくるのは

ありがとうとか

頑張ってとか

大事だとか

綺麗な言葉
ばかりで



自分の涙だけが

いつもより
温かかった




あなたは
知らないでしょう

私の恋の日々

つむいだ夢の数

見上げた
月の眩しさ

消えた溜め息の
重さも



胸が 痛くて

苦しくて

貴方の白い車で

どこまでも
逃げたかった



二人きりで

追いつかれない位
もっと遠くへ


帰れない位に

2003/08/26 (Tue)
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