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日月子の部屋


[23] 月の宵
詩人:日月子 [投票][編集]

あの時

雲は月のベールで
中天に輝いていた


そっと
貴方が訊いた


少し迷って
私が応えた


試されていて

示されていた



大切な場面は
いつも
ホンの一瞬

でもいちばん
永い時間



何げなく
交わされた
その会話を

今でも
憶えている


その夜は
手も握らずに
私達
別れたけど

あの
張り詰めた

泣きそうな位
美しい月の

春の宵を
今でも
こうして思いだす


2004/06/05 (Sat)

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