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chi-*゚の部屋


[20] 雨のち晴れ
詩人:chi-*゚ [投票][編集]



隣に温もりがない帰り道


ただ音が欲しくて
缶を蹴った

静かな道に
僕は慣れていなかった


冷たすぎるアスファルト
その中で必死に生きる
たんぽぽや蟻たち

そっと目をそらし


曇り空をみあげた


光などない
あるのは切なさと
絶望感だけだった


なんども道を引き返し
なんども坂道を上り
転び、つまずき
その場に立ち止まった


踏みだせない現実に
僕は泣く事でしか
穴をうめる事ができなかった



でも今は
前をむいて
確実に歩きはじめている


なんでかは分からない

これが「時間が解決してくれる」って事なのかもしれない


まぁ
意味だとか答えなんて
今はどうでもいい




歩きだした僕の上には


雲の切れ目から
そっと太陽の光が
やさしく差し込んでいた

2008/06/02 (Mon)

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