詩人:黒烏 | [投票][編集] |
明日の命は淀みなく
それでも“また”と人の云う
For Evermore
幽かにまみゆ永劫回帰の軌跡
最果ての地には虚
『人はいつか、天国へ行くの』
蒼く濡れ 訊く双眸
一つ、肯定
【見えないものは 信じない?】
【神に魅入られ 真向かう先は?】
空の音に溶け込む藍
花だけが その答を知る
崇高なる苦痛よ 死を厭う苦痛よ
貴方には聴こえないの?わたしを絶え間無く追い掛け回す死の足音が!
“Cogito ergo sm” 安息は何処
この世界が無くなる時 それはきっとわたしが
闇が掻き抱く燈台望楼の彼方
堕ちよ 堕ちよと人身御供
手を伸ばす が 掴む事能わず
一片の希望 窩に落ち 溶け 消える
跡形もなく…
世の定めなど!
少女の為に、藍の花が泣いた
21回目の金木犀の香
抱き寄せた藍花 玉露
其の本質は 生か 死か?
有限は無限を推し量る
この世に畢りがあるのなら
見納めたのか
霰った藍 指 すり抜けすり抜け
いつだったろう
世界に色が差したのは
言葉に内奥が有ったのは
答を知るあの子はもう、何も言わぬ
最期の空 仰ぐ
其処に 何が在る訳でも無く
『貴方の…事…が…』
好き でした
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『お前に何が分かるんだ』
これ程
無力になる言葉はない
そう、その通り
私は貴方の何も知らないからだ
私は自分の事だってよく分からないのだ
でも貴方の傍らにいる時
私の心は貴方の苦しみに呼応した
放って置いたら
貴方が貴方でなくなってしまいそうで
怖かっただけなんだ
忍びざるの心なんて、嘘っぱちだ
人は普通は、他人の苦しみなんかに興味はないんだ
『お前に何が分かるんだ』
(何も分からないお前にもう用はない)
(だから何処かへ消えてくれ)
私は何も分からないけれども
ああ貴方
せめてその心癒えるまで
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独り帰路に落つ橙赤の
太陽の影を背に映し
あの子と一緒に燃やしてしまった
見慣れた文字に目が霞み
「ごめんね」と「死にます」と
死は死してなお 二人を分かつ
「嗚呼 あの子を救って下さい」
つらいつらいつらいつらい
この苦しみこの痛みを知るがいい
憑きて纏うは虚ろな疑念
足を引きずる黒き瞻り
「逝きたい」と それでも「生きたい」と
泣いて叫ぶはいつかの己か
「嗚呼 あの子を救って下さい」
去ねば其処は安息の地なるや?
畦に散り 散る彼岸花
生き別れた葉に手をとられ
あなた想い 流れる言の葉
「死なないで 死なないで」と
泣いて止めるはいつかの友か
「嗚呼 あの子を救って下さい」
落つる涙は 誰が為
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遥か彼方に社堂見上げ
風凪ぐ灯火の下 静けし
夕暮れ 二人を朱く染め
君影草 しあわせに笑った
『いつかまた この地で』
二人包んだ夕闇は
町の内奥へと差し込みつつ
黒く 嗤う
赤き禍事訪れし
さだめ引裂いだ其の日
しゃん しゃんと 揺れる
「さればお国の為。
僕はこの身捧げましょう」
「ああ、神様!
どうか彼を見放さぬよう!」
せめて後少しばかりと
彼の胸で
君影草 揺れた
[時の掟を 破りしは
我等共々 堕ちるのだ]
堕ちよ
堕ちよ
堕ちよ
堕ちよ
夜帷 縫い込め
風吹き荒んだ折
――白い箱に入り
ちいさなちいさな石ころになって
彼は 帰ってきた――
重い花つけた君影草
ぽきりと折れた
堕ちた
花伝う血涙 木箱すがり号哭
憎憎しと責めあぐ
彼の遺愛も無ければ
代わりの石ころ抱き
夜もすがら 這いずり廻る
「何が正しくて 何が間違っているのか
誰か 教えて下さい 誰か」
君影草は夜明けの篝火に紛れ
ただひっそりと 枯れていた
枯 れ て い た
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久々に夜空を見上げた
今まで空が遠かった気がする
仰げど 仰げど
それは私には広すぎて
「見て 星が綺麗だよ」
指差した先 流星火
奇遇だね、すごいねと
あなた 笑っていた
きらきらと光る星々が
この想い映し 流れてく
いつか孤独癒したその空は
今はあなたへの思慕で 重い
『泣かないで』
『私が代わりに 泣くから』
流れ星は
夜の涙
これから先 私は
独りで泣けるだろうか
きらきらと光る星空に
ひとつ ひとつと流れ星
今も誰かが
誰かの為に 祈ったのだろう
今は過去と未来を繋ぐ為にある
あなたの言葉信じて
これからも 生きようと思う
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(いつの日だったかは忘れてしまった)
(何せもう、随分前の事だったから)
(君がこんなにも干からびてしまう程に)
君の膓ほじくりかえして
愛の詩紡ぐ事幾年
数え切れぬ自己殺め
掻き暮らす程に
深い双眸に気付いたのは
血濡れた己が手を晒したが為
この手が厄生み出すならば
ちょんぎっておしまいよ と
愛おしげに寄せた唇こそ
白布の君 年経るうち
可哀想に
こんなにも軽くなってしまったね
愛しさ余り命失えど
君の為ならば
幾度でもこの身滅ぼそう
ひび割れた口づけ
断腸握り締め
湖畔 独り 思った
寒湖に心寄せ
君の躰を冷たい水に浮かべ
口にするは祈りの詞
『どうか魂だけでも
この先安寧多からんことを』
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表情
しぐさ
歩き方
足音
話し声
視線
気付くと
全身で貴方を感じようとしてる
たまに目が合うと
思わず そらしてしまう
貴方にだけは 知られたくない
先の事考えて
どうしたらいいか わからないから
わたし 何がしたいんだろう
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「明日、君は死ぬ事になる訳だけれど…」
「はい…覚悟は、出来ています」
英語教師がすれ違いざまに立ち止まり
深刻な顔をして私に話し掛けてくるものだから私はちょっと笑って見せた
誰も居ない曲がりくねったメタリックな廊下
誰も 居なかった
「私…怖くありません。
だって、仕方がないのでしょう?」
こんなにも元気だけれど
私は、明日死ぬのだ
何もそれは目の前の人のせいじゃない
彼は悲しげに頭を振り、去って行った
それから私は
その廊下沿いに並ぶ部屋のドアを一つずつ叩いて
別れを告げていった
色々な別れをした
皆泣いて悲しんだが
私は悲しくないのを不思議とも思わなかった
私は丁度手術室に入る外科医のようないでたちで、手術室に入ろうとしていた
この扉の向こうで、私は死ぬ
死ななければならない
死ぬのだ
本当に…
「準備は出来たか?」
あの英語教師が、耳許で囁いた
嫌な響きだった
身仕度はとうに出来ている
多分、心の方だろう
「はい」
嘘を、ついた
途端 今までの平静が嘘だったかのように
地震が起こった
「本当に…死ななければならないのですか」
「そうだよ」
「どうしてですか…?
どうしたら死なずにいられますか?」
手術室のドアが鈍い音を立てて開く
中には刃物を手にした人間が並び
手招きをする
い
嫌だ
死にたくない
訪れる筈だった時間が、
生の本能が、
真っ赤な叫びを上げる
死にたくない!
冷や汗を流し
叫び声を上げて私はベッドから飛び起きた
そして子供のように
明け方まで泣きじゃくっていた
【私、まだ生きてるんだ!】
病院は、ひっそりと
まだ寝静まっていた
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鞄肩提げ 帰り道
たちまち他人に紛れ込む
『わたしは ここだよ…』
息切れ 疲れ果てた
孤独な群衆
タニンの見えぬ圧力に
絶えず苛まれる
『わたしは どこにいるの…』
こんなにも容易く
自分を見失ってしまう
嗚呼 息苦しい
全身が泣き出しそうだ
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"The land of the living is going wrong,nonaggression,relative...substantal."
廃退的な旋律に躍り狂い
端から見ればメチャメチャで
でもわたしは超真剣で
ペッペッペッ ペッペッペペッ
ララララ ララララ
ロンララララロンララララ
変わらない日常を維持するのは
思いの外難しいんですにゃあ
だからわたしは今日も
ルーズリーフに書きなぐり泣きじゃくる
これは苦悩なんかじゃねェ
生きてる証拠だァ!
とね。
ペッペッペッ ペッペッペペッ
ララララ ララララ
ロンララララロンララララ
"You must let things take their own course,won't you?
You never see the truth,but,undoubtedly there is!"
ルーズリーフ丸め
ベランダから
身を投げた