詩人:♪羽音♪ | [投票][得票][編集] |
一人のアサシンと出会った
心の暗殺者
私はそんな彼の傍に
ずっと居て
ずっと見てきたから
貴方の手口が
手に取るように分かるの
なぜだと思う?
ほんとうは私も
同じだから…
でもね無駄な殺し合いは嫌い
互いに化かし合いつつ
心を蝕んでいくなんて
同じアサシンで
同等の力関係なのにね
きっと向かうところが同じだったならば
協力しあえたでしょう
尊敬する者同士
愛する者同士ね
同じ空間を愛する者
似たもの同士ならば
互いの手は熟知していた筈よ
自分の能力を過信すれば
必ず足元を掬われる日が来る
暗殺者は暗殺者を
殺せない
心に巣くおうなんて
考えないことだ
彼は孤独に怯えた
私は孤独を愛した
憎しみも苦しみも
強さになった
土砂降りの雨の中
傘も差さずに空を見上げる
人はみな無関心
雑踏のなか誰も彼もが
通り過ぎていく
そんな中で女は
雨のシャワーで
悲しみの全てと心を
洗い流した