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♪羽音♪の部屋


[128] ライオン
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行きたい場所がある


急な坂を上り
いかがわしいお店を
通り抜けた先にある
異国の空間

薄暗い曇りガラスから
光と音楽が零れる

ドキドキしながら
ドアノブに手を掛けると
懐かしい音たちが
雪崩れ込んだ


二階に上がって
お気に入りの席に座る
横に目を向けると
そこにはキラキラ光るシャンデリア
正面には巨大アンプ


レコードが回るように
珈琲を銀スプーンで
クルクル

一瞬時がとまって
目をつぶり音と味を
味わう


ふと気がづけば
外は暗くなっていた


そこには冷えた珈琲と
隣の人の残った煙草の煙が立ち上る

空には異国の月が
のぼっていた

2016/04/12 (Tue)

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