遠くなっていく喧噪の中に懐かしい景色があったなんて知らなかったよもうすぐ鴉が飛び立つよそのころにはもうひとつだって思い出せない落ちていく夜が笑う心無しのはずが涙だけは、ね嘲笑っているかのようで星が怖くて照らされているようで月が怖くて落ちていく夜に泣く心無しのはずが涙もね寂しさもね何一つ夕闇に消えてはくれないんだ
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