詩人:藤井柚子 | [投票][得票][編集] |
彼はまた彼女の泉で歌っているのでしょう
ああ、あそこ、天使眠る地からは びうびうと風が吹きつけてくるのです
彼に群がる夢魔のうえ、彼女は空を見上げて蝶となります。消え去る西の光に赤い糸を縫い付けなさい、風に流される涙は煙となり彼はまぶたを閉じて神に祈りました。燃えた残りカスを手にとり彼女は息を吹きかける、星の住人の誕生、美しき青の誕生です。彼女による創世、彼にかかる屈辱を理解し、星は耐えています。震える星よ、あなたの悲しみを私は感じる、奇妙な運命だろうと、私たちは何ひとつの希望も知らず そこにいるのでしょう。誰も離れはしない、何の希望も知らないというのに
ああ、どうして、 増えていく青を太陽が焼いていく、 渇いた彼が彼女の泉に顔を沈め、 彼女は優しく彼をむかえる、 おかえりなさい もしも彼女が私のすべてを許してくれるのなら、私も、沈みたい 、彼女の泉のなかには楽園があるのでしょうか、 彼女の泉のなかには神様がおられるのでしょうか、 彼は顔を上げないで、 今度は青が震えながら逃げ回るのです、 星は青より青く、 悲しみを、
流し続けて