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地獄椅子の部屋


[20] 漆黒の獣の瞳
詩人:地獄椅子 [投票][編集]

獣の目をしてて、透き通っていて、やさしくて、傷つきやすくて。

想いを通り越して、何かの神秘すら感じる。

うつくしくて、濁っていて、渇いてて、淀んでいて、みずみずしくて。

世界の端々にまで行き渡るような、言い知れない情感。

僕が年をとって、君も年をとって、違う時間を歩んでくことになっても、君みたいな人には、もう逢えないと思うんだ。


かなしみを知ることでしか、しあわせになれなかった。
誰かを憎んでしか、誰かを愛せなかった。
君を傷つけてしか、君を守れなかった。


ごめんね。ごめんね。

ありがとう。



滑稽なクレイジー・ラヴ。
君がよく歌ってた『イエスタデイ・ワンス・モア』

あの時はよく見えかなったんだ。
わかってるようで、わかってなかったんだ。

あんなにやさしい歌があること、聴き逃していたよ。


それは君が口ずさんだ、わかれの歌。
涙を流したのは、随分時間が経過してから。
“大切”を知るのはいつも、失くしてから。


ごめんね。ごめんね。

ありがとう。



僕は年をとりすぎた。
君をもう思い出せない。

2006/01/07 (Sat)

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