詩人:地獄椅子 | [投票][編集] |
詩は刹那。
悲しみは永遠。
詩は刹那。
悲しみは永遠。
ただ生まれてきた悲しみにむせび泣き。
ただ生きているおかしみにすすり泣く。
卑しさと賤しさに、癒しを貪るいやらしさ。
都合良くドロドロの感情から目を逸らし、楽な方へ逃げたがる卑怯さ。
満足と愛撫。
商売と欺瞞。
貴女が笑ってくれて、貴女が抱き締めた後に、残るのは寂しさと虚しさだけ。
満ち潮から引き潮へ―。
傷だらけで悩みに溢れた心と体。
時代は閉塞し、キレイゴトに隠された、己の汚さ。
疑うことだけ学んだこの十数年。
亡者の列。
物質と精神。
文明は人間を獣にする。
この手にある未来の暗澹たる退廃に、刹那を詩うしかなくなるのさ。
肥大化するエゴイズム。
我が身の可愛さに、無害で当たり障りないものだけ、愛と呼ぶ。
嫌悪感、嫌悪感、嫌悪感。
軽蔑と嘔吐と拒絶。
厚みも深みも重みも寛さもない言葉の羅列!人格の露呈!
研磨と修練が人を大きくする。
困難の中でこそ魂は育つ。
栄養分のない土壌では、ひ弱な花しか咲かないさ。
余力を残して死ぬなんて出来ないさ!
無力だか全力で生きるだけ!
無秩序の中心で反旗を翻すクーデター。
誰か一人でも救えるようにとデモンストレーション。
泣いて笑って全存在を賭する我がジハード。
黒く輝く。
あれは俺の星。
誰にも見えない一等星。
詩は永遠に。
枯れずに咲く花のように。