詩人:地獄椅子 | [投票][編集] |
いつ
いかなる時でも
貴女が必要な時に
俺は窓を開けるよ
どこを切り取っても
青い空が
見えないのなら
ワルツを踊ろう。脚が腐るまで。涙を流そう。雨が止むまで。
ワルツは美しい。涙も美しい。俺らだって美しく見えるはずさ。
フロイトが提示した俺の精神鑑定は、ブラックホールと云う結果が記されていた。
男たらしの貴女が、俺と踊る廻る跳ねる。時間を測る砂の時計が止まってしまった。貴女が魔王に連れ去られてしまうかのような不安が、心を重くした。
青い空が
見えないのなら
ワルツを踊ろう。涙を流そう。砂時計が止まっても。美しく美しく美しく。今だけ。
光さえも閉じ込めるブラックホール。スクラップにされた未来、シェイクスピアのような悲劇。俺の英雄は人間臭くて異端染みている。
踊り廻り跳ねて。俺らは確かにこの世界が美しく見えたように感じた。
例え涙で歪んでも。