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何を期待しているの
何を欲しがるの
何が嫌で
何が好きなの
自問自答の繰り返し
私は応えない
流行りを嫌っているわけではない
アトニー、と呼ぶのが相応しい
御一人様の流行も私にとっては
自分の周囲に起こる
変化のひとつにすぎない
いつも誰かが傍にいないと
生きてはゆけないが
『傍にいてほしい』
という切実な要望は時折
『誰でもいいから』
に続くことがある
孤独を愛する人種は
孤独から離れてはいけない
一瞬たりとも
孤独から離れ
独立したが最後
もう戻れない
手に触れる温もりだけを
貪るように
貪るように
只管追い求め続ける
そうなれば
無駄に与えられる感情を
本物だと信じるより他になく
堕落も欠落も
垂れ流しである
だから私は誰かを
『勿体無い』と揶揄する
そうして私の
私だけの
孤独を守っている
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そう思うのなら
キレイゴトでも構わない
私は
自分に嘘を吐いてまで
汚い事を言うつもりはない
法は正しくない。
強いだけだ。
どこの誰が言ったのか
そんなことはどうだっていいけれど
今その言を美しいと思う。
私は、
美しさに惹かれたのだ。
そしてその美しさも含め、
魔法の呪文を忘れられないまま。
答えは出した。
正しいか正しくないかは、
世間が決める。
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赤茶けた壁の真ん中に
真っ暗な空が浮かぶ朝
おはようの替わりには
謝罪の言葉を繰り返す
盲目の気概を形どって
ネガ色の記憶を千切る
最早フォルダは空です
絶望ではない
期待に近い
眠気なのか
慕情なのか
塩素の匂い
抜けるような痛み、
片側に
ドップラー効果
ドップラー効果、
遠くなり近くなる
近づいて遠ざかる
迷子の感情
テーブルの上の冷たい
紙切れだけが真事で
声が欲しいと叫んでも
満たしているはずの温
もりに勝てるものなど
ないと言われれば
ああそうなのかな。
と思って仕舞うのが
愛しさの欺瞞であると
いうこと。
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世間ではよく
『努力もしないヤツが』
って言うけど
私からしてみれば
努力だけでなんとかなると思ってるヤツの方が頭どうかしてる
そういう発言に関して、
ヒガミだろうとかは言わない。
私はただ単に努力にすがって生きるだけの人間が嫌い
努力しました
と言えば何でも認める社会を馬鹿らしく思う
努力で佳く認められるのなら
誰だって口先だけで努力する
私の足りない言葉では
誤解を招くかも知れないけれど。
たしかにその努力がゆくゆく
何か大きな影響力を持つものなら
評価されるべきで当然。
大嫌いな
結果を生まない努力、
努力したね
頑張ったね
偉いね
でも何もできなかったね
その努力が何を変えたの
その努力で誰が得をしたの
その努力って意味あったの
損得勘定こそ主義
『実力』が『結果』
ってのはつくづく
大人だと感じる
評価の基準が『努力量』
それって
『才能』も無価値なの
周りは昔からみんなそう
結果を生むために努力して、
努力が形を成すことは当たり前のこと。
そこに何も無いのを、
努力という万能な盾で償うのはおかしい。
そう主張する私を
誰でもが可笑しく仕立て上げて
無駄で不必要な努力を強いる
大人でしょう
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線路の先に光る朝日を
追いかけてみたいと思った。
並べた靴にきつめに巻いたマフラー
鈍く輝く鉄の路は
白く凍った素足と同じ温度
赤い頬を色の無い爪で引っ掻いて
温めるために吐いた言葉は
薄紫の空に白く煙る
噫、と。
砂利の上に落ちた私の欠片は
それから動かなかった。
正面にはオレンジ色の空、
真後ろには赤紫の空。
おはよう。
今年もよろしく。
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都市の朝には深い霧。
白いバルーンから生えた
紫の足には派手めの青い靴。
あなたが空に捨てたものがあまりにも似ていたから
あたたかい何十万の人の呼気が、
空の温度に冷えて
集まって霧になったのかなって
欠伸に紛れた私の声
霧を吐きながらあなたは
笑った。
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今日もあなたは私の隣で
シャーペンをカチカチしている。
注射器の針みたいに金属の部品から突出した芯の先がこっちを向いて、あなたが叫ぶ声が聞こえた。
刺さった?
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大人は何でも出来ると思ってた
私だって大人になれば
何でも出来るようになるって
期待してたから
期待するために信じて
信じたまんまに期待して
大人も、人間で
私は、子供で
ちくしょう、距離
泣いてやる
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赤茶けた緑のフェンス
荒れた拳で飛びついて
二の句が継げない
焼けついた喉が疎ましくて
滅茶苦茶に
掻きむしってしまいたかった
順調に忘却
飛んで推進
今朝観た夢は正夢で、
欲求、
利己底辺底辺底辺
緑の黒にすがりつくハゲ
暴行眼鏡といっしょに
消えてなくなれーなんて
青いなぁ
だから青春
冬でも青春
肋間に針の快感とか
右目で描く透明な人の超音波とか
小さい靴がインテリア
マトリックスに埋もれた日本語
緊縛、
首手首手首足首首
赤の方は、上がgx、
下がfx
Congratulationsから
Discoまで
着実に喪失
跳んで落下。
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私はあなたを不二と呼ぶ
あなたは気づいているの
私があなたを不二と呼ぶこと
あなたは判っていないの
私があなたを不二と呼ぶ理由
それが恋の病なら
とても不治の病
私は初めてそんな気がした
きっと気づいてもらえると
きっと判ってもらえると
ありがとうございました
あなただけが不二さん