詩人:A | [投票][編集] |
人の群れを
見つめる
眺める
睨む
私を垂直に人が流れる
知らない人
迎えは来ない
思い出したくないのも
思い出せないのも
ひっくるめて思い出
罪悪感を覚える
飲み込まれる感覚
狭くて広い街に
傍観しながら
いつか私も飲み込まれて
その先を見たい
他人の楽しいを
どうか共感したい
まるで螺旋階段のように
ループそして
ループ
一番重要な所を忘れている
私は
一番大切な人を忘れている
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誰かは私をクレイジーだと言う
けれど
私は自分をクレイジーだと
思ったことはなくて
変と言われても
聞き流すだけの同意
変わり者を気取る
そんな言葉があっても私は
変わり者になんかなりたくなくて
同じが良くて
橙色の視線なんか嫌で
変わってしまいたくなくて
気取ってまで変わり者になりたい
と思う気持ちが理解できなかった
そんな言葉を吐きつつも
私は違いを求めている
いっしょにしないで
変わっていること
と個々の違い
と個性
はイコールですか
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昨日は
今日は
一昨日は
たくさんのことを思った
知った
感じた
だから誰かに話したい
伝えたい
聞いてほしい
時々誰かは現れて
満足させてくれるけれど
いなくなってまた
すぐにフラストレーション
人生が一日なら今は夕方で、
私は与える努力をしないから、
生命線を止められていて
電気の点らない部屋には唯一、
夕陽が射していて
そして私がカーテンを引けば、
きっと目が闇に慣れる
また感じた
強い光はあんまり必要ない
また知った
明日はどんどん
夜に向かっていくということ
また思った
部屋を出れば
生命線はたくさんのびている
私は努力をする
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昔のことはどうだって
今まで居場所はたくさん
失ってきたから
いいけど
今の自分が立っている場所だけは
これから先ずっと崩したくない
できれば死んでも
そう考えている時点で
私の居場所は十分
立派に確立されている
確立している
確定している
絶対に崩れない根
そんなものの
根拠は探さない
根拠は私
雨が嫌い、な
ただの雨女
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彩られた空
きらきら照らす
虹色の太陽
夏の香りは容赦ない
流れて流れる
もろもろ廻るトルネード
髪を風に任せて
忌引きメイキャップ
ノーカラーシャツ
右八分袖、
左二分袖で
避けた黒いミニスカート
オレンジ色の網タイツと一緒に
プレハブパンプスで柔軟仕上げ
空虚な偏見に耐えられる意思や
明後日の朝の思考回路は
片っ端からキャンセル
あんまり
幸福な食卓じゃないが
それでも
モードの片隅で
私は小さく呼吸する
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からっぽ
ひとりぼっちは
からっぽ
私の世界一周して
今度会えるのは土曜日
ちょっとしばらく
私は私を旅します
私を見つめて
私を知るために
私の鼓動を打ち鳴らし
私の存在を見つけるために
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手首の内側で
suicide game
線を引け
管を抜け
今から言うトコロ
単語帳を赤くしろ
拒絶される痛みと
受け止める苦しみ
うさぎ、
うさぎ、
他人の言いなり
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楽しいから分からない、
それは私にも言えることで、
一人で作る空白を埋めるために、
ただ増幅していくだけの間隔
俯くと泣く
見上げれば叫ぶ
うつらうつら。
と、虚ろな目が泳ぐ先で
ただ増産されるばかりの感覚
楽しいから分からない
気づかれなかった日常
理解されずに捨てられた興奮
ただ忘却の運命にある感情を、
認識のために表現する
私を埋め尽くす全てを
空白に帰すこと
掌で嗤う最大の努力
掻き消す衝動
創、
これが実体のない事実
詩人:A | [投票][編集] |
地球はタイムマシン
太陽を追いかけて
時間を追いかける
西から東から西へ
東から西から東へ
ハローハロー
7時間前の人
ハローハロー
8時間後の人
おやすみなさい
私は夢に
同じ一瞬に
違う日を生きる
不思議な空間
その裏側
あなたはいま
どこにいますか
ここから東に4時間後
行ってくるよ
私は今日に
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指先に一滴
鮮やかな赤だけ
踵に一発
軽やかな音だけ
伸びすぎた髪をきつく縛って
息の根を止める
絡んだ黒いコード
ヘッドホン
染められてないから
カモフラージュみたい
選曲は右向き三角におまかせ
今日のおすすめは絶頂バラード
響く炭酸系ファズ
アンダンテに合わせてアンダンテ
歩幅は右足におまかせ
照らす街灯 コンクリシャドウ
まだまだつまんない
町角ステージ
ちょっとリタルダンドかけて
夜風とアレグロ
ジーンズのポケットが
左手を待ってる