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昔のことはどうだって
今まで居場所はたくさん
失ってきたから
いいけど
今の自分が立っている場所だけは
これから先ずっと崩したくない
できれば死んでも
そう考えている時点で
私の居場所は十分
立派に確立されている
確立している
確定している
絶対に崩れない根
そんなものの
根拠は探さない
根拠は私
雨が嫌い、な
ただの雨女
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昨日は
今日は
一昨日は
たくさんのことを思った
知った
感じた
だから誰かに話したい
伝えたい
聞いてほしい
時々誰かは現れて
満足させてくれるけれど
いなくなってまた
すぐにフラストレーション
人生が一日なら今は夕方で、
私は与える努力をしないから、
生命線を止められていて
電気の点らない部屋には唯一、
夕陽が射していて
そして私がカーテンを引けば、
きっと目が闇に慣れる
また感じた
強い光はあんまり必要ない
また知った
明日はどんどん
夜に向かっていくということ
また思った
部屋を出れば
生命線はたくさんのびている
私は努力をする
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誰かは私をクレイジーだと言う
けれど
私は自分をクレイジーだと
思ったことはなくて
変と言われても
聞き流すだけの同意
変わり者を気取る
そんな言葉があっても私は
変わり者になんかなりたくなくて
同じが良くて
橙色の視線なんか嫌で
変わってしまいたくなくて
気取ってまで変わり者になりたい
と思う気持ちが理解できなかった
そんな言葉を吐きつつも
私は違いを求めている
いっしょにしないで
変わっていること
と個々の違い
と個性
はイコールですか
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人の群れを
見つめる
眺める
睨む
私を垂直に人が流れる
知らない人
迎えは来ない
思い出したくないのも
思い出せないのも
ひっくるめて思い出
罪悪感を覚える
飲み込まれる感覚
狭くて広い街に
傍観しながら
いつか私も飲み込まれて
その先を見たい
他人の楽しいを
どうか共感したい
まるで螺旋階段のように
ループそして
ループ
一番重要な所を忘れている
私は
一番大切な人を忘れている
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アスピリンと土の匂い
くちびるの値段
小指と電波
ネジ
アルバイトの時間
さくらんぼシチュー
トルク
皮膚に乾いたアイロン
正六角形の美しさ
やらなきゃいけないことは
腐るほど待ってるのに
やりたいことが
何一つ見つからない
全てのモノが美しすぎて
一瞬一瞬が憂鬱すぎて
楽しみながら
腐ったのは私
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二人はギリギリの所で
頑張ってるつもり
状況に恋をしそうなくらい
今はすごく嘘々しいけど
将来を悲観的にみることも
楽観的にみることもしないで
当事者として生きてる
この瞬間に、よろしくって
昨日あなたにそう言った
まだ見えてますか
まだ聞こえてますか
もう繋いでますか
私はやっと
手が触れられそうな距離に立って
いつもそこで足を止めてしまう
手を引っ込めてしまう
だからたまには振り返って、
あなたから
繋いでください
5本の指ごと
たまには。
世界と、
ハロー、ハロー。
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ミシンを買おうか悩む
迷いなく人差し指から突っ込む
その勇気が新鮮
私の憧れは
私に憧れた後輩たちが実現した
楽しいもの
見せてくれてありがとう
昔のノート引っぱり出してきて
青春色のページを
またひとつ増やすの
"久しぶり"で始まり
新しい言葉を紡いで
見たこともない世界を作って
端々を切り取る
クライマックスは
接吻で締めたい
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今日服を買った
くじ引き一回できた
マグカップが当たった
帰りの電車でお金を拾った
マグカップを落として割った
お金を駅員に渡した
改札を抜けたら1億人目
おめでとう、でマグカップもらった
家でのんびり眺めれば柄は諭吉
電車の中に服を忘れてきた
この上なく荒れた部屋で
体育座り
どんなに面白くて愉しくて
嬉しくて聞いてほしくて
仕方のないことも
よくよく考えれば、
他人にとっては些細で
至極ぞんざいなことで、
話し終えた途端、
つまらない音に劣化してしまう
ように思えて、
ボタンひとつ押すだけに
親指が凍ったみたい
"発信"の二文字が恨めしい
こころばかり饒舌
服もマグカップも諭吉も電話も、
そんな明け方の夢
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ブギーポップ
10年後の私は
今を生きることはできない
年々
軽薄になる感情や言葉を
誰かとの付き合いに置き換える
例えば
もしもし
それは別れの
始まりの合図
夢中になったものは全て
なにもかも壊して置いてきた
ブギーポップ
忘れはしない
ただ
思い出さないだけ
例えば
時間をちょっと放っておいたら
いつの間にか私の方が年上だった
あのアニメの主人公
これからは
時間が私を遠ざけていく
ブギーポップ
自分を切り刻みたい冬に
利き手で利き手を理解する
死にたい
夜明けと共に目覚める夏に
さぁ、と
沸き起こる強迫観念
生きなきゃ
言い聞かせるの、
自分が、大好きだ
ブギーポップ
今夜は眠れない
薄い唇から漏れる
か細い呼吸を辿って
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インモラルではなく、
アンモラル。
親子の縁は往々にして
懐疑的な記念日を消す。
例えば胃の中が甘い夜とか
少し寝心地の悪いマフラー
背中に残した痛みへの謝罪
踵に張り付いた嘲笑の額が
今の私を作っているのだと
そしてそれが昨日の私の証
どうして生んだのか
聞かれたって困る
そう言われたら困る
望まれたか
望まれなかったか
それは結果ではない。
大嫌いな苦いチーズみたいに
言い切れない悔しさや悲しみ
あとは醗酵して薄れて忘れて
ゆくのをただじっと待つだけ
今年も来年もその次も