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世間ではよく
『努力もしないヤツが』
って言うけど
私からしてみれば
努力だけでなんとかなると思ってるヤツの方が頭どうかしてる
そういう発言に関して、
ヒガミだろうとかは言わない。
私はただ単に努力にすがって生きるだけの人間が嫌い
努力しました
と言えば何でも認める社会を馬鹿らしく思う
努力で佳く認められるのなら
誰だって口先だけで努力する
私の足りない言葉では
誤解を招くかも知れないけれど。
たしかにその努力がゆくゆく
何か大きな影響力を持つものなら
評価されるべきで当然。
大嫌いな
結果を生まない努力、
努力したね
頑張ったね
偉いね
でも何もできなかったね
その努力が何を変えたの
その努力で誰が得をしたの
その努力って意味あったの
損得勘定こそ主義
『実力』が『結果』
ってのはつくづく
大人だと感じる
評価の基準が『努力量』
それって
『才能』も無価値なの
周りは昔からみんなそう
結果を生むために努力して、
努力が形を成すことは当たり前のこと。
そこに何も無いのを、
努力という万能な盾で償うのはおかしい。
そう主張する私を
誰でもが可笑しく仕立て上げて
無駄で不必要な努力を強いる
大人でしょう
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赤茶けた壁の真ん中に
真っ暗な空が浮かぶ朝
おはようの替わりには
謝罪の言葉を繰り返す
盲目の気概を形どって
ネガ色の記憶を千切る
最早フォルダは空です
絶望ではない
期待に近い
眠気なのか
慕情なのか
塩素の匂い
抜けるような痛み、
片側に
ドップラー効果
ドップラー効果、
遠くなり近くなる
近づいて遠ざかる
迷子の感情
テーブルの上の冷たい
紙切れだけが真事で
声が欲しいと叫んでも
満たしているはずの温
もりに勝てるものなど
ないと言われれば
ああそうなのかな。
と思って仕舞うのが
愛しさの欺瞞であると
いうこと。
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そう思うのなら
キレイゴトでも構わない
私は
自分に嘘を吐いてまで
汚い事を言うつもりはない
法は正しくない。
強いだけだ。
どこの誰が言ったのか
そんなことはどうだっていいけれど
今その言を美しいと思う。
私は、
美しさに惹かれたのだ。
そしてその美しさも含め、
魔法の呪文を忘れられないまま。
答えは出した。
正しいか正しくないかは、
世間が決める。
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何を期待しているの
何を欲しがるの
何が嫌で
何が好きなの
自問自答の繰り返し
私は応えない
流行りを嫌っているわけではない
アトニー、と呼ぶのが相応しい
御一人様の流行も私にとっては
自分の周囲に起こる
変化のひとつにすぎない
いつも誰かが傍にいないと
生きてはゆけないが
『傍にいてほしい』
という切実な要望は時折
『誰でもいいから』
に続くことがある
孤独を愛する人種は
孤独から離れてはいけない
一瞬たりとも
孤独から離れ
独立したが最後
もう戻れない
手に触れる温もりだけを
貪るように
貪るように
只管追い求め続ける
そうなれば
無駄に与えられる感情を
本物だと信じるより他になく
堕落も欠落も
垂れ流しである
だから私は誰かを
『勿体無い』と揶揄する
そうして私の
私だけの
孤独を守っている
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こんなに言葉が止まらない夜に
誰もいない部屋には私がいて
時計の針はものすごいスピードで
ゆっくりと巡る。
人が、
死ぬために生まれ、
別れるために出会う生き物なら
私は、出会った瞬間に殺されたようなものだと思う
他人の多くが知る存在を
私は少しばかり厭い、
憎み、
好奇心に求め、
憧れ、
蔑み、
そして知らない。
あなたが死んでも
私は知らない。
私が死んでも、
あなたは知らない。
声が掠れて、
呼吸は困難。
詩人:A | [投票][編集] |
詩人の部屋に置いた詩を全て消して
登録を解除して
ホームページを消して
ブログもmixiも消して
データフォルダを空にして
連絡を取り合った履歴を無くし
アドレス帳には誰もいない
そうするだけで
私の存在理由など、
この世に微塵もなくなってしまう
そうすれば、
私は2ヶ月前と同じように
一歩を踏み出せる
得体の知れない
恐怖とも孤独とも嫌悪とも違う
行き場のない感覚を、
ほんの2、3日でも忘れることができる
闇に堕ちることができる
もう今の私が求めることはない。
呼吸は確かで、
意識は手中。
詩人:A | [投票][編集] |
「誰かに
飼ってほしい」
と言ったら
「なんで」
と聞かれた。
「自分が飼う方なのは
面倒だから」
と返したら
「なんで
『飼う』か『飼われるか』で
しかモノを見れないんだ」
と言われた。
自分だって、
『買う』か『買われる』か
でモノ見てるくせに。
じゃんけんをしたら
必ず私が勝つ
あなたはパーしか出さない
例え相手が殴る気であろうが
斬りつける気であろうが
どうせあなたは、
手を差し延べることしか
知らないんだろうから。
詩人:A | [投票][編集] |
4人掛けのテーブル席
向かい合ったソファーの片側で
不自然に奥に積める私
自然に流れ込むあなた
4人分の空間に
片寄ったふたり
まだ埋まっていないソファーには
荷物でも置けば良い
詩人:A | [投票][編集] |
片町交差点、
トリプル目玉焼きスピン。
見えている世界
全てがアンニュイ
何も感じないふりをしていたら
いつの間にか
“本音”をどこかに
置いてきてしまったみたい
わがままであること
それ自体が上辺
誰にも言えないのは
“秘密”だからじゃなくて
“素直じゃない”から
詩人:A | [投票][編集] |
目を合わせずに
目を合わせずに
本当はその言葉を欲している
大丈夫だと言ってほしい
人間は弱い生き物だと
その声で
改めて教えてほしい
灰になる前に
興奮してるんだ
今も
興奮してるんだ
自分が死ぬ瞬間を
幾度も幾度も想像して
興奮して
眠れないんだ