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ユズルの部屋  〜 投稿順表示 〜


[201] 
詩人:ユズル [投票][編集]


夜の帳がおりて
心の世界にうずくまる
どうしようもなく疼く
この闇がむかしは
やさしくていとしく
暖かな時間だった
壊れた南京錠
もう扉はぐちゃぐちゃで
戻らない
鈍い音が響いたら
とまらない言葉の渦

泣き出した夜

2011/06/03 (Fri)

[202] 風の中
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飽きるほど 重ねた時間は
ときに厄介な 馴れ合いで
愛とか 情とか よくわかんない
だけど 愛しいんだ

2011/06/11 (Sat)

[203] それがすべての結果だなんて、
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抱えた歯車
全部使った
噛み合うかどうかも
必要かどうかも
知らないまま
無理矢理に動かした
僕にできる全部
削れてもかまわなかった

瞼がおりてくる
あの焦燥感さえ蝕む
強く引き寄せる力
ある日突然軋んでとまる
僕にできる全部なのに
僕はここまでしか無理できず
あなたは大丈夫なのかと
ぼんやりと脳が稼動し
そんなふうになるだけ

眠たいあたまは
あなたのせい
疲れたからだは
あなたのせい
苦しいこころと
楽なこころが
入り混じり涙は消え
混乱した今日は今日のまま
迷宮いりだ 僕は
何も掴めない まま

2011/06/14 (Tue)

[204] さみしいカメラ
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くるり回す レンズ
ファインダーごしの 景色
君の瞳は今 澄んでいて
きっと そうだろう

海は 綺麗に 凪いで
いつかの姿を 隠した
君がそれを のぞいて
遠い場所で シャッターを切る

会えない日は 続く
夢でさえ 話せない
君の見る景色に 僕は
いろんな気持ち 見出だす
ねえ 切ない 愛しい 願いが
込められた ぺらぺら
僕らは なんとか 繋がる
のぞくファインダー
なにかさがしてるレンズ
僕が はやく 君を
助けに いくから

その瞳に 今 うつるから

2011/07/09 (Sat)

[205] 
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憂いの匂いを含んで
吹き抜けていた 午後
そばにいるのに
いないみたいだ と
とても小さな声 つぶやいた
君は 寂しく 笑った

緑の世界で 手を繋いだ
旅に出る前の場所と
あまりにはなれて
よくわからないけど きっと
二人 うずまく 真ん中
揺らぎ 揺らいで

風は まだ 吹いている

2011/08/07 (Sun)

[206] ほのお
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夕闇の 雲の上
はだし つまさきだち

コインの裏に 隠れてた
世界に ほうり出されて
瞬きも できない
指先から 染みる

煌めきが 燃えてる
冷たくて じわり熱い
込み上げる きらきら
厳しく 優しい

涙の 炎 なんだ

2011/08/22 (Mon)

[207] オモイユメダマ
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いびつにまるい玉
ころんと てのひらに落ちる
わたしが 泥の水を
かきまわしているあいだ
愛しい玉 ひとつひとつを
あなたは 紡いでいてくれた

だからまだ 風がやまないで
わたしの 頬を なでて
とうに こなごなになる運命を
夢みたいに 繋いでくれたね

せつなさが ふたつの胸の
真ん中を 横切るけれど
あなたはいつも 優しい

綺麗に 飾るわけじゃない
わたしとあなたのすべてよ
なんてかなしく いとしき
幸せ 夢みたいな 幸せね

2011/10/30 (Sun)

[208] プラネタリウムにあこがれて
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真摯であれ 聞こえるもの
景色を 揺らしながら
馬車は ひどくがたついた
手品みたいな 甘い果実の道

ゆがんだ昨日を 瞼の向こうで
やりすごして
君と僕と夢は 抱き合って眠る

いつから星は その身をとかし
息を潜めて 見えなくなったのか
その落ち着いた 深い色が
涙出るくらい なつかしいの

優しくあれ どんな時間も
髪はほどいたまま 光るまま
重い荷が 軽快に 風になった
手品みたいな可愛い 深い空

2011/12/26 (Mon)

[209] すくすくと
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育った そのかたちないものは
かたちないのに 真っ直ぐで
羨むほどの きらめきを放ち
てのひらを握りたくなる

桃色の夢から 生まれた
つつましやかな しあわせの人
みんな 鏡だから と
悟ったようで うまく笑えず
それでも 触れると ほら
くすぐったくて ゆるやかな香り

すくすくと 育った
かたちないものに
囲まれて

2011/12/27 (Tue)

[210] 不安定ガール
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くらくら します
だって 槍が降って
淡い花びら 舞って
どろまみれの 靴を
涙で洗う 日々だ

丸いガラスに 何を写しても
やすらいだり 眠ったり できないの
どんな あたたかな ぬくもりが
この右手に 触れても
左手は 冷たい焦りに ゆらぐ

かわかないよ 涙


2012/01/12 (Thu)
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