詩人:ユズル | [投票][編集] |
ゆるい風が吹いている
心をそっと 隠したまま
彼は 切ない指先で
白い花に 触れようとしていた
悲しみが 二人を襲うから
同じ瞳をしているのに
伏せたまま 交わらない
澄んだ水が 降り注ぐ
光を映して ただ綺麗なだけ
こんな世界の 真ん中で
気付けば ひとりになるのだろう
嫌です そんなの 嫌です
もっと そばにいます
君の 指先を 包みます
しあわせは そんなに
難しいことじゃ ないから
二人で 向かいましょう
消えたりしないで
願うだけならば 許される
胸の内で 軋む音
静かな 悲しみのなかで
臆病な 二人の間で
いっそのこと 願いも 軋みも
晒して しまおうか
晒して しまおうか