詩人:ユズル | [投票][得票][編集] |
時の流れはいつしか環になった
最後にはきっと 繋がるのだ
そう考えるのは 君も僕も同じ
よく晴れた日 窓を綺麗に拭いて
映し出された時の環
消えそうに細く 光を弾いて
雲が現れて 見えなくなった
あれは 君の だろうか
口の中に放り込んだ
ビスケット さくりさくりと
存在を主張しながら
舌の上 消えていった
ビスケットは 僕の時の環に
何を及ぼしただろうか
ビスケットは小さく
小さくけれど さくりさくりと
時の環の形をいずれ 変えるだろう
僕の場合は そう だけれど
一縷の望みも許さぬような
ぴんと張り詰めた糸のように
消えそうに細く 光を弾いて
あれは もう 変わらないと決めた
君の 君の時の環 だろうか