詩人:ユズル | [投票][編集] |
ブルーグレーの空に ごおごおと音を立てて
翼を広げた飛行機が飛ぶ あなたの真上
秋 落ち葉の上で輝く栗みたいな色の
その瞳を細めて まつ毛がゆらゆら揺れた
細かな砂のようにさらさらと流れたいときも
大きな青黒い波の音に うずくまる夜も
風みたいな距離で 寄り添ってくれた
それがとてもとても嬉しいのだと 伝えたいけれど
わたしの喉に 渦が起こって 声が出ない
時間がまた なにもなかったみたいに
そっと動き出して あなたの瞳は空から離れる
わたしは 恥ずかしくて 慌てて地面を見つめる
見惚れていました と いつか
打ち明けられる そんな煌めく夜まで