微かな風が髪を揺らす何処から吹くんだろう気付いたら 辿り着いていたこの白い世界でけだるい空気に眠ることしか出来ずに絡み付く真っ黒な記憶持て余したてのひら海沿いの坂道を翔けていく夕暮れを覚えてるざらついた幻の先に揺れる影だけ見つめていた汗ばむ身体 乾かしていく涼しくなってく夕風温度など感じない季節すらないようないつから此処に来たのだろう懐かしい匂いの中で還らない空を見た
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