ホーム > 詩人の部屋 > 快感じゃがーの部屋 > 花びら拾い

快感じゃがーの部屋


[1239] 花びら拾い
詩人:快感じゃがー [投票][編集]




わたしの大事なものは

みんな
死んでしまった





ひとつずつ
ひとつずつ

だんだんなくなった








わたしの愛するものは

何もかも
なくなった





すこしずつ
すこしずつ

だんだんなくなった








このかなしみは
どうして

いつまでも
消えない?





涙は

どうして
枯れないの








空を憎むのは
辛い生き方

押し花は
永遠?





そう
思いたい

わたしの身勝手








けれど

失うこと怖れて
すべて手放す

だなんて





とても
馬鹿げてる

わたしは識ってる








大事なものも
愛するものも

ひとつずつ
すこしずつ

増えてゆく





それが
生きる

ということだから








さよならを
言いたくないよ

雨上がりの虹





時計が
0:00を報せたら

わたしは生まれ変わるの








ねえ





また
会えたらいいね

そのときまで
ほんのちょっと





ちょっとだけ
おやすみ








わたしも
生まれ変わるよ





いま

誰よりも
やさしくなれる








目の前に
君がいたらね

きっと

抱きしめたよ





君は
びっくりするだろうね








愛するものが
また

なくなっても

愛することを
やめない

自分でいたいよ








ここにあるものを
大切にしたいよ

とっておきの愛で
温めたいよ








お別れじゃない

新しい
再生のため








わたしは
もう

生まれ変わったの



2009/06/19 (Fri)

前頁] [快感じゃがーの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -