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快感じゃがーの部屋


[1618] 鱗粉
詩人:快感じゃがー [投票][編集]


街灯の下
戯れる黒い蛾が
丸で自分そっくり

気持ちが悪くて
吐きそうになった

精神論ばかりが
浮いていた

そこらじゅう
埃だらけ

もう何が真実か
見当もつかないし

君の言葉は
いつも正しすぎて

好きになれなかった

世界は

自分の為に
回ってはくれない

私は

あなただけの為に
生きてゆけない

残酷な夢も
まだ愛せるのなら

今日は
無意味じゃなかった

流れる景色に
さよならを告げて

背中を少し
ピンとさせ

いいえ

これはお別れ
なんかじゃないの

ほんの少しの減速

一瞬のときめき
探しにいこう

誰だって
美しい蝶々になりたい

そう願うのは
ごく自然なことで

時には
蝙蝠を夢見る貴方

そう願うのも
きっと
ごく自然なことだよ

2012/04/14 (Sat)

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