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快感じゃがーの部屋


[20] 暗幕
詩人:快感じゃがー [投票][編集]


黒い雲がぜんぶ
隠しちゃって
何もかも
視えなくなって

あたしには本当に
なあんにも
此の手に残ってなかった



闇の中に描く光は
どうしようもないくらい
眩しすぎて

暗幕に隠れた
キミを探すよりも
きっとあたしには
むつかしすぎた




傷とか痛みとか、
自虐する夢は

頭を揺らして
思想に耽るキミが

いつのまにか
高層ビルの屋上から
落ちてゆくって魂胆だ。





どうして、
あたしには力がないのかな




キミを引き止められるくらいの
強くヤサシイ言葉が

どうしてこの世界には
ないのかな




もどかしくって
爪を噛んで

傷めた傷口
また疼かせて



リピートするあの一節が
まだキミの頭を揺らしているの?






指切りした小指を
包む淡色に
今はただ願ってしまえ


この黒いカーテンが
再びひらかれることを

2007/04/15 (Sun)

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