詩人:快感じゃがー | [投票][得票][編集] |
羨望の先で
怯えていた貴方
雨の中
濡れたまま
身体震わせ
「もう走れない...」
泣きながら倒れこんだ
怖かったよね
辛かったよね
ひとり
正面から向き合えずに
周りに背中を
向け続けることは
決して
楽ではなかったよね
弱音を吐けず
立ち止まることもできず
追随を許しては
ならぬと
そう 教わったのね
そして
それは確かに
強く見えて
格好良かったのかも
しれないけれど...
ねえ
君はただ独りが
寂しかったんだよね
孤独を
背負い続けてたんだよね
本当は並んで
走りたかったよね
ごめんね
気づいてあげられなくて
ごめんね
誰よりも早く
抱きしめてあげれば
よかったね
私がタオルを投げれば
よかったね
そんな気持ちを
見透かせなかったのは
あまりに遠くから
君を見ていたせいかな
だけどね
もういいよ
頑張らなくっていいよ
歩いてもいいの
手を繋いで歩くだけで
いいんだよ
そうでしょう?
歩いてゆけば
いつかは辿り着けるんだ
その先に
そう
君が望んだのは
こんなに些細なことで...
君の寝顔の傍で
思ったんだよ
夢とか希望とか
愛情とか
君だとか
私をとりまく全て
残りのエネルギーを懸けて
愛してゆきたいって
守り続けたいって
思ったんだよ
だからほら
泣かないでいいよ
君を傷つける人は
もうここには
いないから
古いシューズも
明日捨てよう
思い出を二人で
作っていこう