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快感じゃがーの部屋


[945] 白亜紀で
詩人:快感じゃがー [投票][編集]



シンシな秩序が

壊れる瞬間

熟れた林檎が

落下を忘れた瞬間

窓辺の少女は

愛をうたうのに

笑いもせず

泣きもせず

振り向くこともしないんだ

愛しているのか

憎んでいるのか

それすら曖昧で

きっと誰にも見えない

そしてイマ

落としたこの雷鳴が

脳裏に魅せる

フランス人形のゆめ。

フェンスの向こうで

笑いかけている

少年は君の恋人

忘れられた集落で

君を待ってたんだろう

赤く染めた頬

かばいながら

走ってくよ。きみ。

揺れる揺れる

真っ赤なボール

走ってくよ。きみ。

彼の元へ


2008/06/12 (Thu)

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