ホーム > 詩人の部屋 > ミドルの部屋 > 新着順表示

ミドルの部屋  〜 新着順表示 〜


[161] 
詩人:ミドル [投票][編集]


よく晴れた空の下
昨日までの雨が嘘のようだと
物思いに

昨日まで何もなかった道に
芽を出しているものを見つけたとき

それが雑草だったとしても


嗚呼こんなにも
時間は流れて
1日は長くも短くも
1日であるのだ

物思いに



よく晴れた空の下
昨日までの雨が誠だったと
物思いに


昨日まで澄んでいた川から
魚の姿が見えなくなったとき

それがただ目に写らなくなっただけだとしても


嗚呼こんなにも
時間は流れて
1日は長くも短くも
1日であるのだ

物思いに


それが
雑草だとしてもだ


目に写らない
だけだとしてもだ

2010/03/09 (Tue)

[160] 泣き真似
詩人:ミドル [投票][編集]


ニャーゴと鳴いてみる

一回休み
またもや一回休み

二までなら数えられるようになっていた頃

ずっと先へ進んでいる筈の人はまだ近くにいた


正確には後ろ側

待ってくれたのか
或いは私が逝きいそいだのか

いやそれらとは違う私の知らない感情なのかと物思いに
また一回休みを


それくらいのちょうどよさ
人を見下すぐらいの
ちょうどよさ

見下す人に見下されていて
答えは出ないを心地良いに置き換えながら
うたた寝をして夢でも見よう


人は人。人も自分。
或いは自分は人であるということだと


酔いしれて時間を忘れた




ニャーゴと鳴いてみる


夕陽に照らされた人々は、綺麗な人の影を地に映し出す


私の影は不完全に揺れ動く。

私は影を拾い集め、人の形を成そうと不自然に生に執着している



ニャーゴと聞いてみる


自然に背伸びして、生を手にしてみる



影は少し伸び、ゆらゆらと揺れ動いている




ニャーゴとないてみる



受け入れてくれる

受け入れられている



私はそれらを
打算的に受け入れる




ニャーゴと言ってみる


ありがとう

意味を込め

2009/07/24 (Fri)

[159] 夢見た夢の中で
詩人:ミドル [投票][編集]


また夢か

重くのしかかった現実が
逃避行を後押しする


手首の傷が癒えた頃
疼いて仕方がないのだろう


肯定も否定も

無視も罵倒も


疼いて仕方がないのだろう


正論、正義、制裁だ


疼いて涙が出るんだろう


病まない
病まない
病まない
止まない雨は
ないのだから

誰かの言葉を
引用しようか




「止まない雨はないのだから」



世界が水浸しになる前に



僕は呼吸を

忘れてしまう

2008/05/30 (Fri)

[158] 魂のゆくへ
詩人:ミドル [投票][編集]


現存する魂が
悲鳴をあげている?

輪廻転生など
天国、地獄、まして
神や仏や誰やら

存在証明の無い
明るさなど不要

強否定の片隅

在ると都合の悪い世界に
今日まで生きてきた


現存する魂が
悲鳴をあげている

時間軸に刻まれた


今世は捨てて
来世に死力

微笑に苦笑が交ざり合って
裏声が出た


ここどこ?って
いつか行われる
退行を越えた
過去世(過去生)

見られて、見せて
いいように

未来に
生きた証の残し方

私の未来は
刻まれる


何処かで
お会いしませんでした?



前世でちょっとって


笑って
言えるよう


多くを学び


私と未来は

生きている。

2007/11/27 (Tue)

[155] 90度
詩人:ミドル [投票][編集]


君は

ご機嫌
左斜め45度

その視線先は

あいつを見てる


それを遠くで

僕は見つめて


僕は

ご機嫌
右斜め45度


僕はそっと

目をそらす



僕と君の角度

直角で90度



90度


温度だったら

火傷してる



人を思うって

熱すぎる

2007/10/17 (Wed)

[150] ロスト
詩人:ミドル [投票][編集]


取り戻そうとした
本当は何もないのに

異次物取り込んで
最初は安らいで

それは
処方箋にならなくて
蓄積されて


媚薬超えた麻薬

内側から腐敗
常習的感覚

欲求を超え欲望


取り戻そうとした
本当は何もない所に

小刻みに震える唇
噛み合わない奥歯
勝手に動き出す指

先に
その先に


米噛を撃ち
心臓を貫く


自分を想像する
他人を創造する



人間と呼ばれた
人間


人間と呼ぶには
壊れすぎた


人間と呼ぶには
人間に


染まりすぎていた

2007/09/30 (Sun)

[148] 先の未来
詩人:ミドル [投票][編集]


百年先を想い描いて書いた
子供時代の作品

僕は空を飛んでいて
相変わらず子供の躰

空は虹色に近い
美しさと曖昧さ

きっと楽しくて
仕方がなかったのだろう


十年先を思い描いて書いた
子供時代の作品

父と母と姉と僕
手を繋いで笑ってらー

その手は
離してしまった

もう離すと決めたんだ



ねえ、
大きくなったら
なんになる?


もう
大きくなって
しまったよ


なあ
大人になったら
なんになる?


もう
大人になって
しまったよ



目の前に広げた
画用紙

真っ白ままで
よかったのにな


未来って

見えますか?


未来って

いつの事ですか?



明日だけじゃ

駄目ですか

2007/12/28 (Fri)

[147] 時雨どき
詩人:ミドル [投票][編集]


笑顔だった空が
突然の涙

せせこましい地上

日常が取り込まれる
ベランダ

日傘で走るお姉さんを
ストークして

地下鉄沿線で迷子


顔を出したら
モグラみたい叩かれて

気付けば汚れは
側溝に垂れ流し


草は命を育む


ときどき



ときどきの意味が
分からなくなって

足元の日本
若い芽には地団駄

汚れは近隣
アジア諸外国


美しかった地球

絵の中に閉じ込めてでも

眩しい命
輝ける未来へ

本当は
繋げたかった



笑顔だった私
突然の涙

せせこましい日常

取り込まれた

こころ



暗転



する地球に


並走し

時間
とめようとする
唄たち

嘲笑い





時間の経過をつげ

止んでいたんだ



ときどき

立ち止まりたくなる


ときどき

立ち止まって

美しい地球
眺めたくなる



逆接の似合う

時雨どき

2007/08/09 (Thu)

[146] 
詩人:ミドル [投票][編集]


リリイ

そう呟くように
なったのは

あの映画を見てから
程なくさ


リリイ

好き勝手に
生きたかったんだ


リリイ

本当は
分かっていたんだ


リリイ

世界は終わって
いたんだね


なぁリリイ

答えておくれよ


なぁリリイ

答えが
欲しかったんだ


ねぇ

裏切りは

はじまっているんだ


もう嘘は


ついて しまった

2007/08/07 (Tue)

[144] 白昼夢
詩人:ミドル [投票][編集]


いつか見ていた世界
それは、あまりにも美しく
全てを知ることはできなかった

夢と現実がごちゃごちゃになり
正夢が全てと信じる時

あなたは夢を語り
私は事実を語る
ツギハギの日々

飾り気のない感情は
どこかへいったまま
混じり気のない感情
どこかへいったまま


いつか見えていた世界を
夢のまま終わらせることができなくなって

逃げ出した



それでも僕たちは

人を愛したくて

仕方なくあの雨を思い出した




雨降りの朝に
晴れた日の朝に
晴れた日の午後に
星空の夜に
曇りの日の朝に
雨降りの朝に
雨降りの夜に
雨降りの夜に再び

正夢を語る

夢の中
輪郭だけ光る
貴女

名前はなんて
いうんだい


満月の夜に
よく晴れた夏の午後に
夕立にやられた日に
星の見えない夜に
風鈴の聞こえる午後に

行ってきます
聞き逃しても

タダイマって
言って欲しくて


カミナリの夜に
鈴虫がなく夜に
青い空の朝に

なんだか
叫び出したくなる思い
噛み締めて


真っ青に澄んだ
昨日の空

思い出に
混ぜ合わせながら


私と貴女は
語り合う


黙秘を続けて
語り合う。

2007/06/22 (Fri)
55件中 (1-10) [ 1 2 3 4 5 6
- 詩人の部屋 -