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トケルネコの部屋


[136] 少年サロメ
詩人:トケルネコ [投票][編集]


この目を欲する犬たちに
少しだけ胸をさらけだし
くるぶしの傷や
うなじの黒子を触らせる
日中
僕は花壇に寝そべって
それぞれの行き交う顔やカバン
尖ったヒールや丸いソールに
黄色い唾液を延ばす…


微熱


寝小便


母の舌


母のパンケーキ


母の産毛


微熱


熟み崩れる崖の家
真冬の潮に呑まれる窓という窓
熱源は遥か、風の峰
やさしい言葉に隠れた自傷癖を誰も心配などしない

浅ましい犬の分娩
産まれる蹄のある蛙たち
鼻の奥の痺れ
風が鳴る
夜中
止まらない耳鳴りに
僕は逆立ちした坂道で
キウィを皮ごと頬張る


零れる酸性の水



2010/02/07 (Sun)

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