ホーム > 詩人の部屋 > 碧の部屋 > 濡れた足

碧の部屋


[111304] 濡れた足
詩人: [投票][編集]

空を覆った均等な灰色
私に注いだ冷たい霧雨
肩を揺さぶる重たい風

このとめどなく溢れる声は
留まることが出来なかった

服に染み付いた水の跡
雨なのか涙なのかわからない

腫れた瞼に触れると
小さな痛みが走り
又泣けてきた

雨に打ちのめされる
淀んだ空に浮かぶ雲のように
私の心もゆらゆら揺れていた
今は味方してくれない

雨風で熱い頬を冷まし
されるが儘になった髪を掻き上げる

そんな私の姿は
他人から見れば
無様なものだと思う

面と向かってそう言われても
怒りは湧いて来なかっただろう

私自身もそう思ったのだから

2007/10/01 (Mon)

前頁] [碧の部屋] [次頁]

- 詩人の部屋 -