詩人:迷い猫 | [投票][編集] |
何故人は死ぬのでしょうか。
死とは何を意味するのでしょうか。
意識があるということはどういう事なのでしょうか。
魂があるということはどういう事なのでしょうか。
また
意識が
魂が
なくなるという事は
どういう事なのでしょうか。
そしてそれ以前に
意識という物は
魂という物は
消えてしまうのでしょうか。
それとも
身体という形を脱けて
何処かへ行ってしまうのでしょうか。
何処へ。
そして
行ってしまった魂は
二度と帰ってこない物なのでしょうか。
身体が止まるという事は
身体と魂を繋ぐ蜘蛛の糸を
ぷつりと切ってしまうという事なのでしょうか。
それとも
身体と魂を繋ぐ蜘蛛の糸を
ぷつりと切ってしまうという事が
身体を止めるという事なのでしょうか。
何も言わず
ふわふわと
何処かへ飛んでいってしまった
あなたは
魂なのでしょうか。
あなたは
身体なのでしょうか。
あなたが
その双方ならば
あなたは
二つに別れてしまったのでしょうか。
さぁ
何処へ。
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嫌いな先生
解らない数学
忘れたパスワード
大きな水溜まりでぐしょぐしょになったタオルにご苦労様を言おうと思って買ったセブンティーンアイス
味の相違
落ちた破片
ふやけてめくれるワッフルコーン
今日の御空は眩しい灰色
不意に影法師が見えた
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水のその滑らかな表面に触れる事は叶わない
段差から段差へと落ちて行く
その時生まれる艶やかな曲線
その美しさを肌で感じたいと願い、触れてみようとする
私の指の腹がそれに触れる僅か数秒前は
確かに未だ滑らかなままなのだ。
(しかし触れる事は叶わない)
私の指の腹がそこに触れる僅か数ミリ前は
確かに未だ艶やかなままなのだ
(しかし触れる事は叶わない)
ほんの僅かな私の一部さえも触れることが出来ない
触れた瞬間に密な水の一粒一粒が
崩れる
私はその滑らかさを感じる事が出来ない
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見て見てと目を輝かす子供に
凄いねと言えない自分を見つけた。
いつからだったのだろう。
もうきっと静かな水の面の様にしか映らない私の心
静かな水の面の上では
射した光も輝けないのに。
また知らず忘れていた
キラキラのままの子供の心を
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水は透明である
ならばなぜ見えるのか
透明という色はそれを透して色々なものを見るが、それ自体を見る事は出来ない
なぜ水が在るという事を認識出来るのか
光の屈折でそれを透して見える何かの像が歪むからである
だが結局私が見ているそれは水なのか
それから見える何かの色を借りてしか見る事の出来ない物体
光と他の色とでしか表されないそれは
果たして
在るのだろうか
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それはとても穏やかで
嫌われたかもなんて事
考える空き間も無く、
私を可愛がってくれる
でもそれは愛なのか、
子に向ける情なのか、
判断もつかないような
微笑み方をするんだ。
でもほんとうのところ
どっちだってよくて、
その子供っぽい笑顔は
ただ私には心地よく、
それが私に向けたもの
その事実だけあれば、
白くまぁるい幸せの中
私は身を置ける訳で。
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子供のあたしは
夢のない大人にはなりたくないと
そうずっと思ってきたけれど
もう夢のない大人になりつつある自分に
気づかないようにするわけにもいかなくなって。
大人の考えが分かってしまった時
人は、子供への戻り方を忘れてしまう。
若者が年寄りの意図を理解できないのは仕方ない。
が、年寄りが若者の心を忘れるのは罪だ。
キラキラのままに保った子供の心を持ち続けて
大人になっていきたいのに
子供の頃の記憶は
思っているより早く
暗闇に押しやられていくの。
そんなつまらない
灰色の大人にはなりたくないと
心から願い
ならないと
誓ったはずのこの心も
もう色を失いかけている。
流れゆくこの時の中で
このまま色あせるのは嫌だ。
いつまでも
キラキラのままの心を持って
綺麗な大人になりたい。
澄んだ水の碧のように透明で
遠い空の面の様に多彩な
そんな心をいつまでも
一人必死に守り続けて
綺麗な大人に…
なりたい。