詩人:どるとる | [投票][編集] |
水玉模様のスカートを風になびかせて走ってくる無邪気な君
青空に溶け込んだ
二十歳の僕と君
雨上がり水玉模様の道
街路樹を横目にすれば
君が言うよ
今日で私たち三年になるねって
それがどうした
時間なんて関係ないよ
僕と君には時間の概念なんてないよ
くさいセリフもなんだかいつもより
素敵に響くから
好きな理由なんて探しても見つからない
それもそのはず
好きになる理由なんて ひとつしかないから
それは 好きだから好きってだけのこと
水玉ガール
涙と笑顔で
彩られた
一生を君と過ごせる幸せな未来
のぞき見るように
僕は両手で双眼鏡つくって 良好、異常なしと ひとりごとみたく つぶやいた
君はそのとなりで笑ってくれた
何かと馬が合う二人だから ずっといても飽きないし退屈しないんだ
それは永遠に置き換えても変わらないだろう話さ
雨上がりの日曜は水玉サンデー
23回目のデート
変わらなく君が今日も好き
いつまでも二人 ともにあれ
願い事は 流れ星にたくそう
朝から晩まで 笑い明かした サンデー
今はエプロンが台所になびいている
振り返った君はちょっと 大人な顔さ
それでも変わらなく今でも大好きさ
また いっしょに行こうね
時間があったら
あの 街路樹を横目に手をつないで
街へ繰り出そう
雨上がりなんかいいじゃないか
晴れ間に 誘われて
何か 素敵なこと
探しに行こう
天気にめぐまれて
転機をさすがって
僕らは心に夢と希望の水玉を描くのだ。
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太陽に背を向けて
涼しい日陰に逃げ込んで
蝉が鳴いている縁側に座る
コップの麦茶の中
氷が溶けて鳴る
からんと音を立てる
だんだんとひいてゆく暑ささえもなんだか夏が終わるころには名残惜しくなる
まだ夏もはじまってないのにね もう夏が終わることを イメージしてる僕なんだ
くだらないような
ふざけたようなね
夏の夜話 語らいあおう
花火でもやりながら
惜しみなく味わおう
この夏を。
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はじまりのカーテンを開けて 朝一番の空気を胸いっぱい吸い込む
昨日の悲しみなんて
もう忘れたから
今日は笑顔で過ごせるかな
目覚ましに揺り起こされ目覚めた
僕はモーニングコールうけて 目をあける
昨日の雨もやんで
青空が広がり
まばゆい世界
はじまりのカーテン開けて モーニングコールうけて
街はもう目覚めたようで 僕も目覚めたようで
ほら何もかもが始まる
ああ モーニングコールから
鳥は羽ばたき
また新しい旅に出る
僕も宛てなどない旅への狼煙をあげる。
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愛の森の中で 少しずつ少しずつ あたたみを増してゆく
僕は後戻りできない
君のぬくもりに囲まれているから
鳥たちはうたい
木々はざわめき
夢にさそわれて
僕は愛の森に
さそわれて
さそわれて
ほら 幸せだよ。
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書く時間帯によって
変わる詩の色と形
ほら少しずつ少しずつうまくなってゆく
そんな気がする
僕なのさ
詩を書くときは常に冷静に常に落ち着いて書くんだ
心の中に虹を架けて
ほら好きなだけで
いくらでもつくれるさ
詩をつくれるさ
詩を書くときはいつも幸せな気持ちさ
あふれる気持ちは
シャボンのように
かぎりなく
心を埋めつくしてゆく
詩を書くときはいつも
優しい気持ちで書くから優しい詩になるよ
だからその時の気持ちが反映されるから
少しでも優しい気持ちで詩を書きたいのさ
詩を書くときはいつも優しい気持ちで
そして心の中に虹が架かって僕はまたひとつ新しい詩をつくる
世界を明日へ広げる。
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ありふれた日常に
虹が架かるその時
人は立ち止まり
その美しさに魅入るでしょう
七色のイメージを
覆すような
無限にもある
その色は僕らひとりひとりを染める色
虹のように この世界にはいろんな色があふれてて楽しい世界さ
君も僕もその色を さすがっているんだ
何色かはわからないけれど多分 言葉にはおさまらない色だから
虹のように 僕らはひとりひとりが素敵な輝きを放ち 雨上がりならぬ涙がやんだその時に 素敵な笑顔見せて 誰かを愛せるから
素晴らしい
ありふれた日常と呼ぼう こんな今を
またとない七色に染まる今を。
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僕がここにいて
変わらない日々が続き
やがて終わる物語
それだけのことを本気で生きる
晴れる日もあれば
雨の日もあるから
こちらの都合のいいようにはいくわけもなくて
今日も予定外の悲しみに出会い
涙を流す僕は夕暮れの中 黄昏る
ほら 自分の存在を信じられなくなったときは 自分の足元に揺れる影を見つめてごらん
きっと影が見えるなら君はここにいて間違えないんだよ
それは生きている人にのみ与えられた悲しくも素晴らしい命の影だから
やることもなくただのんびり過ごす一日は
なんの収穫もなく
手ぶらで家に帰る
窓の外に広がる空を泳ぐ雲の流れを目で追いかけてる
ただそれだけのつまらない一日でさえ僕にはかけがえのない時間だから
何ひとつ無駄なことはない たとえ何を失っても 何をつかみ損ねても
明日につながるものひとつだけでもあれば
生きるんだよ
そのために生まれたんだよ
たとえどんなことがあったとしても
歩いていくんだ
道が続くかぎり
行き止まりなら ほかの道を探せばいい
何も ひとつの道じゃなければだめなんてことはないから
諦めないで
自分ばかり責めないでつねに自分をゆるせるようなひろい心で生きてゆこう
思い通りのページは自分の力でめくろう
こちらから赴かなくともやってくる夢など何ひとつありはしないのだから
ああ ぬかるんだ道に足をとられ歩きにくいときは
違う角度から 結論をはじき出してゆこう
ずっと僕らは運命づけられた台本のとおりに… そんなのあからさまに嘘っぱちだ
信じるべきはいつも運命じゃなく自分の判断だ
ほら 存在する何もかも信じられなくなったときは 自分そばにいてくれる人を思うんだ
きっとひとりじゃないことの心強さが勇気をくれるから
それは生きていける人にだけわき上がる強さの証なんだ
おもむろ見上げた空に誓いを立てる
生きてくよ。
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変わらない風景
普遍的な街並み
ただ流れるままに僕らは各々生きる
様々な営みの形
君が選んだ道
やがてつかんだ明日
努力して頑張ってつかんだ明日と自動的に手に入る明日とではずいぶんと差がある
ほら、君の今が答だ
「また明日」と別れてく
手が離れた瞬間に
声も届かないくらい
遠くへ 遠くへ消えた
ずっと向こうで揺れるかげろうは幻なのかな それとも本当の明日なのかな
君が手を振る その普遍的な光景が僕に明日の真偽をおしえるなら
明日は嘘か真か
そんなことすらどうでもよくなるから
この世界は変わらない
また明日と言うたび君が手を振りつづける世界
明日も変わらない
掟はずっと守られる
悲しいほど普遍的な光景に
なぜか涙がこぼれる
遠くへ 遠くへ
時ははこばれ
僕らもまた
同じだけ 歳を重ね
やがて 土へと還る
それはまるでまほろばのよう でもリアルすぎる幻だから
僕らは涙を流さずにはいられず
僕らは喜びを抑えられず
ずっといつまでも感情に素直に生き
悲しみに泣き
喜びに笑い
朝も夜も何時でも
本能のままに生き
掟からはみ出さない
絶対的な何かで
縛られたまま
鳥かごの中でのみゆるされる名ばかりの自由に今日もすがるだけさ
まほろばのような
リアルすぎる
幻に 魅せられて
全てはこの世界から何もかもがまるごと幻なのに
ほら、その全てが確かな幻
夢を見ているような
起きてるような
その中間地点で立ち止まる日々
ほらそれもやがて時間が来れば消えてなくなる
幻の証に
でも僕は嘘じゃなく
ここにいるし
消えても
ここにいたんだ
幻じゃないんだ
脈打つ鼓動は
聴こえぬ余韻を残すから きっと。
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ただ好きなことを伝えるだけなのに
思いからいつも羽ばたけずずっと心の中の鳥かごの扉には硬い錠がおりたまま
言葉にならない思いなら最初からないのと同じだよね
鳥かごにしまっままじゃいつか 死んでしまうね
ただ好きの思いを伝えたいだけなのに
空に放てないコトバード
君が好きだよ こんなにもこんなにも
思いはあふれる 噴水のように いつだって止まらない勢いさ
そんな気持ちを伝えたい 伝えたい 届けたい
飾らない 気持ちを届けたい
それだけなのに
立ち止まる 崖の上
おそれる気持ちが巣立ちを邪魔するんだ
それでも君への思いは絶え間なく溢れて溢れてしかたない
死に絶えさせてたまるか
いつか羽ばたける日を夢見る コトバード
今は まだ 気持ちをあたためて
言える時を待つだけだ
ふるえるまぶたで目を伏せて。
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明日へつづく扉の前
ずっと立ち止まる僕は
ノブに手を掛けてはいるもののさっきからずっと開けられないでいるんだ
夜明けが来たからとか朝になったからとかじゃなく明日は心におとずれなければ日付は一向に変わらないんだ
心の中におとずれる夜明けが来なければずっと僕はいつまでも置いてけぼりの周回遅れ
どんなに走ってもみんなには追いつけず落ち合えないくらいはるかな昨日に立ち尽くしたままさ
追い越されたり
追い抜いてみたり
時間に操られたり
血相変えて競い合ったり
そんなの楽しくない
遅れても 追い抜かれても ゆっくり歩いたほうが楽しい
ああ、ささやかでなんの変哲もないこの夜にたどり着いたなら
僕はなんのためらいもなく目を伏せるだろう
誰かが夜通し 走りつづける 時さえも
無理はしないで いつでも無難に生きて
自分の限界を知るより自分の程度を知って
いつか大人になったら平和でそれなりの未来を抱きしめたい
金に埋もれた生活も
それに頼った生活も
僕は何ひとつ要らないからどうか
安らかな日々をこのまま 歩きさせて…
頃合いを見計らって
ノブを開ける僕はやっとお目覚めとばかりに心のカーテンを左右に開け放す
さしこむ光は希望を部屋中に降らす
そして僕はその時
高らかに笑うのさ。