詩人:どるとる | [投票][編集] |
声が聞こえるよ
あなたの声が
それは
まるで何かの歌のように 言葉のひとつひとつがきらめいている
ただ、大丈夫?
その一言だけで
僕の目の前に
広がっていた
孤独の闇も
嘘のように
晴れてゆく
あなたの声はまるで
愛の歌のように
僕の単純な脳に働いて 素直な気持ちにさせてくれる
世界は今も戦乱の中
絶えぬ事件が毎日のように起こってる
そんな中でも愛し合える僕らは幸せだと思うから 君の手をぎゅっと握るんだ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
サラリーマンは今日も 朝からなんだかお疲れ気味
満員電車必死に吊革につかまって あっちに押され今度はこっちに押され
たまに痴漢に間違えられそうになって汗をかく
満員電車から抜け出て会社に行けば行ったで上司や部長から
あーだこーだ文句を言われ愚痴なども聞かされるけど それにもたえて営業スマイル わざとらしいお世辞をあっちへこっちへ振りまく
全国のサラリーマンたち本当にお疲れ様
重たい鞄を背負って
本当、お疲れ様
よっ!一家の大黒柱
その岩をも砕く頑固さで未来を照らす光となれ
ああ今日も泣きたくなる時もあるけど
家族のため
はては子供たちのため
サラリーマンは
理不尽な社会と正面きって戦うのさ
世のため人のためというのはただの口実なのさ
ああ それがサラリーマンに与えられた宿命なのさ
でも立場のない平社員には逃げ場所が奥さんしかないよ
でもいつも
応援してくれる
家族のため
妻のため
子供のため
今日も頑張る
全国何万人いるお父さんです
いつもは厳しい父も家に帰れば 丸くなって子供と遊んだりする
仕事が生き甲斐だとか言いつつも本当は根っからの遊び人
休みには競馬も 競艇もパチンコやりたいけど やればやるほど泥沼にはまるギャンブルは身の破滅を招く
本当に不器用で
本当に頭堅くて
歳をとればとるほど
煙たがられる父だけど
考えてみればずいぶん
世話になっているね
それがお父さんなんです
お父さんの毎日は
きっと僕が思うより大変なんだ
でもそれを一言も言わずにいつも行ってきますと出かける父の背中は大人になるたび 大きく見えた
いつか そんなお父さんの背中が丸くなって僕より背が縮んでしまったら きっと
性格も今よりずっと頑固になって
だけどそんなお父さんを僕は嫌いになれないだろう
世界中のどこ探しても世界中でただ一人の僕のお父さんだから
なんだかんだ好きだ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
笑い方にコツなんかないよ
笑うのにタイミングなんか必要ないよ
笑いたいときに笑うのが一番いいに決まってる
そして泣きたいときに泣くのが一番いいに決まってる
たとえは汚いけどトイレに行きたいのに無理して我慢していたら お腹壊すよね
だから笑いたいときに笑えなかったり
泣きたいときに泣けなかったりしたら
それと同じように
きっとお腹じゃなくて心が壊れてしまうよ
だから
笑いたいときに笑いたいし
泣きたいときに泣きたいんだ
だけど気持ちに正直になって
生きれるほどこの世界は優しくないから
時には我慢してお腹痛い思いしなきゃと世の中は平気で言うよ
それを努力や頑張りだと簡単に言うよ
でも僕はそうは思わない
やっぱり笑いたいときに笑いたい
やっぱり泣きたいときには泣きたい
それが人間なんだって思うからさ
心に嘘をつくのが一番悲しいに決まってる
せめて 一日に一笑
それが僕の願い
それがみんなの願い
心に嘘をついて 簡単に笑えるほど悪いけど僕は切り替えの早い人間じゃない
テレビのチャンネル変えるようにぱっと笑えたらいいけど
だけどやっぱり泣くことも必要なんだ
悲しい時には
大人は泣いちゃだめなんてことはない
大人だって悲しいときには泣いたっていいはずなんだ
涙はそんな気持ちになるまえにもう流れてるもんなんだよ
周りを見てて思うんだ よくあんなに
嫌な顔せずにお世辞を言ったり 愛想を振りまいたりできるなと 関心こそしないけど 不思議に思うこの頃
一度きりの人生だからさ
やっぱり涙ばかり流すより笑顔が多いほうがいいに決まってる
そうさ
笑いたいときに笑えなかったり
泣きたいときに泣けなかったり
そんな気持ちとは反対の顔をつくって
さも悲しいのに喜んでみたりできるほど器用じゃないよ
だけど気づきゃ下手ながらも愛想振りまく自分がいる
そんなのおかしいに決まってるんだ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
予告もなく 僕の心盗み出して 微笑みというマント ひるがえして 僕を骨抜きにする
まばたきひとつで僕はもうイチコロさ
夜の隙間から今夜もあらわれたと 思ったらまたいつの間にか消える 不適な笑みを残して
恋泥棒 僕の心 簡単に奪い去ってゆく
その手口は鮮やか
まるで 大怪盗
あとにならないと
盗られたこと気づきさえもしない
恋泥棒 僕の心へ予告状 出してきた 僕は名探偵を気取るけど
きっとまた今夜も あっという間に僕は骨抜きにされるね
だってキミは変装の名人 まだ僕の知らない顔がたくさんあるんだよ
そしてまた僕は出し抜かれる
舌打ちひとつため息ひとつついでにおならをひとつ 月明かりに照らされて
あなたが臭いわねとたまらず あらわれる
そういう僕のところにあなたは 恋をする
恋泥棒 めまいがするような色彩のフラッシュライト
七色に輝きながら
シルエットだけを映し出して まん丸の月の下
二人のキスシーン
餅をついていたうさぎさえも顔を赤らめて 目を手で覆うよ
なんだか恥ずかしいぜ
僕はかっこつけて
見事に転んだ
さえない
あなただけのヒーロー
盗まれてしまう
僕の心 永久にあなたのもの
今夜 あなたをいただきに参上
差出人大怪盗
片手に大吟醸
安物のダイヤモンド
そんなもの目じゃない
あなたの狙いは僕だ
恋泥棒 お目が高いね
さあ盗めるものなら盗んでごらん
そう言いつつもまた簡単に盗まれてしまう僕だ
そして僕も不適な笑みを浮かべ
街中に叫ぶだろう
この幸せのほどを
恋泥棒 もう僕らは
離れられない
題名のないシネマは見果てぬ明日へと続いてゆくよ エンドロールさえこえたその先の物語で再び二人は出逢うだろう
恋泥棒 今夜も
誰かの胸の窓を開けて 忍び寄る 影
この世界で一番
価値のある愛という宝物 盗みに来る
その名は恋泥棒
心を盗む大怪盗。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
さびしさやむなしさにからだの自由を奪われて 何が正しいのか何が間違ってるのかさえ曖昧になっている不安定な世の中で
息を吹きかければすぐに消えてしまう
ろうそくの火のように命なんて儚いものだけど命が終わったあとでも
今日誰かが笑っていたことや
今日どこかで誰かが泣いていたことが
なかったことになったり 嘘になったりなんてあるはずもないのさ
今日のあなたの笑顔が 輝いていたこと
今日のあなたの涙が誰にも伝わらなかったこと
まっすぐに何かを頑張る誰かの背中に見えた努力
大好きなことに一生懸命になることや
大好きな人を心から思うことそのほかのすべての人の生き様に語りかけるよ
当たり前を当たり前にただ繰り返して行くだけで 僕らはそれでいいのに時に僕らは憎みあい 時に傷つけあい 誰のせいだと責任を押しつけあい
新聞やテレビの中で繰り返される悲しい報道が 一日も早くなくなることを今日も願いながら
明日は我が身と 不安を隠せない
新聞の中にも テレビのニュースの中にも答えはないよ
今日も誰かが
生まれても
死んじまっても
僕には関係ないさ
関係ないのさ
黄昏て黄昏て
また黄昏て
風に吹かれて
風に吹かれて
舞い上がって
宙を舞う
木の葉のように
行き場もなく
宛もなくさまよう旅人を気取って気取って気苦労背負って
今にも 消えちまいそうな儚い僕という存在を誰かに覚えていてほしくて今日も生と死の狭間で
僕は何にこの世界に
つなぎ止められているのか 自由という名前の空の下
誰かにすがってないと生きられない屈辱感
脈絡もなく完璧な奴らに虫ずが走るんだ
そこで記憶は途切れた
もう動かないレコード
この世界の時計は
狂っているのに
狂っていることすら
人は気づいてない
ここは張りぼての世界
木々や花や 空や海以外すべて 自分たちが住む家も正しいと信じてる常識もすべて作り物さ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
蝉の命は短い
短いから
その短い一生を
僕ら人間より大事にする
蝉は儚い
その命尽きるまで
必死に鳴き続ける
そしてやがて
暑さもひく頃
蝉の声がやんで
夏も終わる
蝉しぐれがやんでも
耳に残りいつまでも
耳の奥で鳴き続ける
蝉の声 蝉の声
僕にはなんて言っているのかわからないけどきっときっと蝉は何か思いがあって
歌うように叫ぶように 鳴き続けているんだ
短い蝉の一生はきっと僕ら人間より 儚いだろう 悲しいだろう
でもだからこそ 素晴らしい蝉の声 蝉の声
今日も焼けるような暑さの中 聴こえてる 聴こえてる 蝉の声
短い一生を夏の間鳴き続け
やがて鳴きやんで
夏の終わりが
静かに訪れる
蝉の声は煩いけれど
なんだかあの鳴き声を聴けば夏が来たって気になるから
不思議だけど
あの鳴き声がなけりゃきっと夏は来ないんだろう
今年も蝉の声が聴こえるから夏は来たんだろう
風鈴の音色も
祭り囃子も
花火の音も
いいけれど
やっぱり
夏のはじめは蝉の声だよ
耳をすませば 聴こえるよ 今日も蝉は短い一生を休むこともなく鳴き続けてる 鳴き続けてる
蝉の声は 命の声
命を懸けて 紡ぐ唄
夏をあざやかに彩る命のメロディ
今日も元気に鳴きます
″ミーンミーン″と。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
おはようとおじぎして 今日も あいさつを言い交わす 僕らの日常 回る時計の針
行儀よく座ってる
椅子の上 でかいケツを乗せて
やることもなくただ
暇つぶしに講じてる
空は飴色 あかね色
どことなくセツナイロ
さようなら 言い交わす 別れの言葉 でも明日になりゃまた会える でも今日はさようなら
真っ赤な空が 夜の腹の中におさまって
真っ暗な夜が やって来ました
今日笑ってた人
泣いていた人
すべての人に訪れる
この夜が誰にでも
優しく あたたかい夜でありますように
流れ星に祈るんだ
今日誰かが死んでも
今日誰かが生まれても おなじように回る世界 速さも変えずに 何事も無かったように明日になればまた夜明けが訪れて
太陽が輝く朝が来る
神様のてのひらの中で 僕の命は握られて いつ 死んでもおかしくないけれど
悲しいことがあってもまだ死にたくないなあ
だから生きる日々
神様のてのひらの中で 地球もろとも やがて 滅び行くその日まで 僕らの日常はどこまでもつづいてく
砂時計は何度も何度もひっくり返されて
落ち続ける時間の砂に埋もれた命が今日も 静かに目を閉じるでしょう
その人に朝がやって来なくても きっとその人を覚えている人がいるかぎりその人は本当には死なない
僕はひとり
何もない夜の道に
影を落としポツリ
空を見上げる
一番星さがす
神様のてのひらの中で 生まれた命が
神様を裏切るように
神様じゃなく
母を愛し
父を敬い
今日も生きてる
胸の中で リズムを刻む 鼓動に合わせて
唄うように
さすらうように
たゆたうように
今日も明日も
僕は生きてる
時計の針は 十二時を指し示して 鈍い音を立てる
そしてそんな事を繰り返してやがて 僕は歳を食い尽くして
神様のてのひらの中で目を閉じる
それでも僕は神様なんか信じない
僕が信じるのは目に見えるものだけ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
なぜ涙はあふれるのだろう
なぜ僕らは涙を流すのだろう
人は悲しいとき
うれしいとき
度々涙を流し
形のない感情を
形にする
それは時に
涙であり
笑顔だったりする
でもすぐに乾くから
写真のように 形には残せないけど
その涙が流れた記憶はいつまでも僕の中に忘れないかぎりあるんだ
人の事なんて 思いやりもしない
まず大事なのは自分と恥に思うことすらなく平気でほざく
奴らがカラスみたいに群がるつめたいこの世の中で 今日も心の中まで凍るような
風に吹かれてるんだよ
涙枯れ果てるまで
僕は泣き続けて
何が悲しいのか
何がうれしいのか
ない頭で僕は必死こいて考えているんだ
今日ホームから飛び降りた人も何が不満なのかわからないけど 自殺を謀った人もきっときっときっと
生まれたからには生きる資格があるはず
もう少し このふざけた世界で 笑えるような場面があるなら
その命大切にしてくれ
いろいろ生きていれば嫌なこともあるだろう
でも僕は思うんだ
何をおいても生きることだけはあきらめちゃいけないんだと
虐待や理不尽な殺人や嫌な事件ばかり目につくよ 新聞やメディアを毎日のように賑わす 事件や犯罪
あきれるような理由で誰かを憂さ晴らしに殺めるような人もいれば 思いやりを持った人もいる 本当多種多様な人間模様
できるなら都合の悪い世の中のニュースにモザイクをかけたい
そしてすべて隠してしまえるならいい
でも願うなら
そんな事件を起こす人が少しでもこの世界からいなくなることだ
誰かが今日ひそかに流した涙はきっと誰の目にもふれないだろう
でもきっとその人が流した涙には意味がちゃんとあって
悲しかったり
嬉しかったり
独りでも何人でも
その人の涙がもしも気になるなら その人のそばにいてあげることくらいできるなら少しでもその人のためになるだろう
泣きたいときは泣けばいい 涙枯れ果てるまで。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
ねえ 今 あなたは幸せですか?
幸せの基準が高すぎて 本当の幸せに気づかないなんて悲しいと思いませんか?
どうですか?
幸せの定義なんてえらそうなことほざく前に 三食飯が食えて 家があって
あたたかい布団で寝れて 家族がいて
何ひとつ何不自由なく生きれるなら
それで満足すべきだろう それ以上何を求めるんだ?
この世界は理不尽なことばかりかもしれない
生まれる場所や
育てられる親や
生きる環境や
人のせいにしてしまうようなことがたくさんあるけど
結局自分の人生
そんな境遇にも負けず生きてる人はたくさんいるんだよ
そんな影の世界があることを知らない生易しい家庭で育った人にはわからない悲しみや孤独がある
そんなことを思えば僕などなんて幸せなんだろう
すべてに感謝すべきだね だから皮肉るようだけど迷わず言うよ
ありがとう
僕がいる場所が光ならばあなたがいる場所が影なのかい?
だけどあなたは自分の境遇をうらみもせずに 優しさと愛を知っている素晴らしい人なんだ
僕のいる場所にはない 光があなたには見えているみたいさ
僕はあなたの背負う影を知らない
幸せに慣れたみたいに惚けちまったみたいだ でもあなたが涙を流すと なんだかあなたの痛みが伝わるよ なんだか抱きしめたくなるんだ
そんな光と影が交錯するこの世界で
何が悪いか正しいか
言うまえに人として
僕はやるべきことをすべきだと思う
頭の良し悪しなんかどうだっていい
スポーツだとか
特技だとか
くだらないよ
必死なのは
人として持っていなきゃならない
血の通った心
そして
人の痛みがわかる
優しい気持ち
光はあなたの瞳に映っていますか?
貧しいのは僕だったね あなたの瞳に映る光がなんとうらやましいことか
僕は自分の見てる光が嘘っぽく思えた
本当の幸せを知る
あなたに僕は
大切なことを
おしえられたんだ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
時にナイフのように
深く突き刺さる言葉
時に言葉に慰められて
時に言葉で傷つけられて
時に言葉を疑って
時に言葉を信じて
わがままな僕らは言葉を乱用しすぎて
言葉がなくちゃ何も伝わらない 不器用な人間になっちまった
言葉などなくても
伝わる悲しみがあり
感じられる喜びがありそして幸せがある
言葉などなくなってもきっと僕らなら愛し合える 傷つきあい憎みあう時も僕らは言葉に頼りすぎて
無言の仲直りの仕方を学べない
でも言葉をなくしてはやっぱり不便だから
僕らは言葉を頼って
愛や夢を語り
その言葉で
互いを詰り
さげすんだりもする
だけれど
その言葉で
誰かを気遣い
思いやる事もある
あなたを傷つけたのと同じ言葉で
その言葉で
あなたを思いあなたを気遣う
今日もこの街にはたくさんの言葉が声になって僕らの耳に届くだろう
僕もあいさつひとつするにしても言葉をつかいあいさつを交わす
そして言葉は使う人によって 心を突き刺すナイフにも涙を拭うハンカチにもなる
僕らは言葉に今日も頼りきり 言葉と言葉で会話する そんな毎日
その言葉で 人を傷つけても また同じ言葉で人を慰めて
僕らはそんな風に言葉と言葉で互いの思いを伝えあう
その言葉で
あの言葉で
いろんな言葉で
今日も明日も
傷つけたのと同じその言葉で 僕は慰めている
その言葉で。