詩人:どるとる | [投票][編集] |
光源はここです
いっさいの光を
集めて放つ場所
あなただよ
オーロラのように
揺らめきながら
カーテンのように
波打ちながら
数千、数億の
星の輝きを
容易く包んでしまう
オブラートのように
柔らかく 苦い悲しみも思い出も束ねて
手のひらで包み込むように僕は君の全てを知りたいんだ
わかりたいんだ
例えばこれが歌ならばどんな歌だろう
悲しみなのか喜びなのか憎しみなのか
闇を避けられずには歌えない どんな歌にも闇はつきまとう
だから僕は世界を軸にして回るよ
あのオーロラのようにただ寒く凍てつく世界の空でもきれいなその姿が見えるように
どんな世界にも希望があることを知る
だから僕はオーロラを心に描くんだ
例えばそれが歩き出すきっかけになるように
例えばそれが変われる踏ん切りになるように
僕も光を放つ
ここから
君へと朝を贈ろう
今、全ての夜が明ける
今、君にも夜明けが来る
瞼開けて、
生まれる世界
言葉見つからなくてもあなたにはわかる
それが僕から君への最後のプレゼント
思い出してください
記憶のどこかにある
あの日描いたオーロラを。
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僕の心は間違って
もうほどけない
僕の心は崩れて
もう起き上がれない
僕の時間はもう
君がいなければ
意味がない
どれだけ生きれても
あと何十年あっても
見いだせない
取り戻せない光もある
闇に紛れてそのままかえらない のみこまれてしまう
僕はもう迷いの中で答えを落としてしまったようなものさ
かた結びの心 ほどけそうでほどけない
もどかしい日々 やりきれない日々
積み重なってゆく
積み上げられてゆく
夜がある朝がある
そして今がある
ねえ今あなたには
そこから何が見える? 光はあるか?
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サーチライト
サーチライト
それは光
街を包み込む灯り
君だけを 僕だけを
幸せにする そんな
光はない そんな
義理はない 神様にも
サーチライト
サーチライト
気づくべきだよ
サーチライト
サーチライト
特別じゃない
サーチライト
サーチライト
自分だけは
サーチライト
サーチライト
そんなものはまやかし
サーチライト
サーチライト
照らされてる
それさえ思い込み
全てを照らす中で
あなたもそこにいるだけ 光があたることは特別な人を照らすためじゃない
サーチライト
サーチライト
それでもいいさと
サーチライト
サーチライト
思えるならば
サーチライト
サーチライト
儚い夢でも
サーチライト
サーチライト
生きる力になるさ
立ち上がるさ
ここから
光が見える場所まで
サーチライト
サーチライト
光が差すあの街まで
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それが何かはわからない
だけど形のないそれを僕らは
希望とか夢とか呼ぶよ
何もかも思えば大切なものはいつも形のないもの 見えない世界に思いを寄せて
僕らはただ夢を見ていただけなんだ
ずっと長い夢の中
たくさんの謎を
抱えたままで
いつか長い夢の果て
たどり着けること
願ってるのさ
この夢の終わりは
あなたがいい
この夢の始まりが
あなたであったように。
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こんな淀んだ世界の片隅で 小さく生きる僕らは
全く脈絡のない物語紡ぎながら悲しみと喜びの狭間で呼吸する
生きているのか死んでいるのか
それさえわからない眼差しを空に向けて
ここはどこなんだ
僕はなんなんだ
ふと考えると
全てがわからないことに気づいて
目的を見失う
現在地など移ろうもの 確かな証など何もない
そう最初から
心の中で思った
僕は生きていると思った
だけどそれは思うより曖昧なもので
なんの確証もないことだった
なぜ、僕は生きているんだろう
なんのために生きているんだろう
足元に影は揺れて
まるで気休めのように僕を元気づける
例えば、ひとりぼっちでもこんなふうに歩けるのに
誰かを必要とする弱さが本当は誰かを必要と思える強さなら
まだまだ僕は振り返るには早いことを知るから
今はまだ意味などなくていい
ただ、なんとなく生きていこう
ただ、わけもなく生きていこう
伝えられる全てを
届けられる全てを
通じ合える何もかもを見えない壁が遮りいつしか笑顔を閉じ込めてもそこに光は見えるはずだ
僕だけの明日を探しながら歩こう
一筋の光が闇を切り裂いて 昇る朝陽が今の気持ちを後押しする
さあその時こそが歩き出す瞬間だ 行け。
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ああ、あの絵の中の少女はどこに行く
車輪を転がしどこを目指す
どこまで いつから
どこから なぜ
顔も見えない影に隠れたその笑みをその涙を
僕はデ・キリコになりながら 思う 想う 描く
街は今日も黄昏の中
煙突からはもくもくと煙が立ち上る
どこかもわからない閑散とした街の中
誰かが車輪を転がす
僕は今日も絵画の外で観客として世界を見据えて
勝手な評価で見る
馬鹿と天才の境目で
僕は転がす車輪を探す
街には今日も 少女がいて 車輪を転がす
転がすだけ でもその先へは進まない
今日も明日も静止画のままさ
僕は行きたいその絵の中へ
街の神秘に触れたい
憂愁にため息をつきたい
心臓はトレモロ
それでも僕はキリコにはなれず絵を眺めてただイメージを抱くだけ
そこにはただ いつものつまらない顔したたくさんの人間の群れが集まるだけ
ああ、あの絵の中の少女はどこに行く
車輪を転がしどこを目指す。
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一本の木が例えば
今日枯れても
誰も見向きもしない
ただその木を知る人達だけがしばらくの間だけ悲しむだけ
その木を植えた人達が死ぬまで悲しむだけ
一輪の花が例えば
花屋で売れても
売れ残った花たちはもしかしたら永遠に売れないかも
そんな悲しい未来でもないとはいえないもの悲しい日々の枝先に 揺れる木の葉一枚
僕は似たような心を見る
一本の木の周りで
何人もの 同じ顔
一輪の花の近くで
いくつもの違う物語
歩き出すその道の彼方に 例えば海が広がるなら 泳いでゆこう 溺れてゆこう
解釈は百万通りさ
飛び出したその道の彼方に 例えば空があるのなら 羽ばたいてゆこう 昇ってゆこう
イメージの中なら永遠さえあり得るさ
一本の木からでも想像はこんなにも膨らむさ
僕は歌うよ
他人の迷惑など無視して
土に還る運命さえ
わかりきった
終わりなら
一本の木でも一輪の花でもない 僕という特別になって
輝いていたい。
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見えないものばかりだな この世界は
目に見えるものだけでは全てはわからない
聴こえている音に
見えている景色に
重なるように
映る見えない景色や
聴こえない音に
僕らは気づいているか
通り過ぎて行くいくつもの大事な場面に
例えばあの頃僕らがなくした時間に
僕らは今何を思うだろう
形のない見えないそれを あたかもそこにあるように心の中でイメージして
優しさだとか愛情だとか欠けてるこの腐った世界にもう一度当たり前なことを
思い出す時間を与えてよ
気遣いも思いやりも労りも慰めも
他人を思うことで得られる見返りなんか最初から期待してないさ
ただ少し傷つく人を見ると心が痛むだけ
同じ人なんだ
同じ空の下にいるんだ
同じ空気吸ってるんだ
それだけで関わりがあるじゃないか
見て見ぬふりはできないよ
傷ついてもいい 汚れてもいい
ただバカみたいに人を愛してみろよ
それが人間だと当たり前に思えることが輝く明日への近道
あなたには見えますか?
あなたには聴こえますか?
誰かのくだらない会話の中に隠れた
街のうるさい騒音に埋(うず)もれた
誰かのSOSが
いいか、
誰かが傷つくことで得られるものなんてない
失うばかりだ
悲しい結末を招くだけだ
ただ、なんとなくでもいい
誰かの心になってみてごらん
見えないものが
見えてくるだろう
聴こえない音が
聴こえてくるだろう
それがこの世の中の素顔さ。
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目一杯きれいごとをばらまいて
精一杯正論を散らかして
僕は悪いことを悪いと言える人になりたい
正しいことの定義はない
悪いことの定義はない
ただ悪いことと良いことの違いはわかる
だから悪いことは悪い 良いことは良いと いつでも言いたい
当たり前のように思っていたい。