詩人:どるとる | [投票][編集] |
僕は僕が見えない
君も君を見れない
僕は僕に触れない
君も君に触れられない
何が本当か 嘘なのか
それさえ曖昧であやふやな世界の中
突きつけられた
出来合いのルールに
今日も縛られたまま
それを正しいと
ただバカみたいに
叫ぶ世の中がある
今日も飼い慣らされ
頭を下げている
鎖に繋がれた心
哀れみ嘆く僕らさ
偶像でしかない世界に価値のない歌でも
響くのならここに
迷いも少し交えて
愛さえ 歌おう
憎しみさえ 歌おう
いつか見えるまで
心の安らげる今日が
いつか見えるまで
雲ひとつない
澄んだ青い空が
青い空が。
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君が生まれてくるのを 僕は首をキリンさんみたいに長くして待っていたよ
君がはじめて僕のことをパパと呼んだ日は それはそれは嬉しくて ゾウさんみたいに声をあげて 笑ったよ
君と刻むはじめてのこと たくさんたくさんできたなら
幸せだよ これからもたくさんたくさんつくりたい
君といつかさよならする日まで 歳を気にせず 仲良く子と親で たまには喧嘩もしながら 寄り添って生きていきたい
君がはじめて生まれた日のことを話すとき 生まれてきて本当に良かった そんな言葉聞けたなら
僕はきっと君に出会えて良かったと
本当に本当に思うよ
涙も流しながらね
君とはじめて 長い間離れていた心を通わすことができるだろう
大事なこの世界でただひとりの僕の娘よ息子よ
世界中のパパから贈るよ ありがとう 愛してる。
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例えば泣いていた日があるのなら
そんな日もあるさと泣くだけ泣いたら
立ち上がって また歩き出そう 人生はまだ歩き出したばかり
そんな事もあるさとひと息ついたら
空を見上げて また歩き出そう 旅はまだ始まったばかり
そんな日も こんな日も あんな日もあった
そんな日が こんな日が あんな日があるよ
それが懐かしくてももう戻れなくても昨日のことのようでも
目の前につづく道を歩いていくのさ
そんな日もあったねと 涙は拭って
例えば泣いている自分見つけたなら。
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ひとりぼっちの夕暮れは なぜか悲しく見えます
足並みは重く けっして楽な道じゃない
だから時に泣きたくなって 命さえ重荷に感じます
それでも 生きることを選んだから
今、僕は傷だらけでも大地に立っている
雄々しい姿だろう
指差す人を蹴り飛ばせ
ひとりぼっちの月の夜 食器片付ける僕だよ
片付かない現実 尽きることのない悩み
だから時にむなしくなって 生きることが無意味に思える
それでも生きているのは自分のためさ
今日は悲しくても明日はきっと楽しい
そんなふうに思えば
雨降りの夕暮れも綺麗に見えます
綺麗に見えます
雨粒受け流す傘などないけれど 歩いていこう 雨の冷たささえ生きてる証と
強がりでも見栄でも
笑って 笑って
生きていこうよ。
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空を見上げている
雲が浮かんでいる
色んな形に見える
僕は笑っている
君も笑っている
些細な日常の片隅に
所々輝く幸せのかけら
小さくたっていい
なんとなくでもいい
たまに笑って
時には泣いて
僕らは生きていく
それを幸せと思えるか
どうかで毎日の見方が変わる
ほらね、ありふれた毎日もそれを愛せる心が幸せを運ぶ。
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そして僕の暮らす
街に夜がおとずれて
ひとり僕は夕食をとる
すっかり疲れ果て
誰もがその足を家に向かわせ 帰路を辿る
何もなかったようで
何かがあった
そんな気がする
何も得ずにいるようで
何かを手にした
そんな気もする
とりあえず僕は夕食を残さず食べることにした
一生懸命 平らげたお皿はやがてきれいになり 花柄模様が顔を出し 僕は手を合わせて御馳走様をしたのでした
ただひとつの今日をのぞいて これからおとずれる全ての今日が僕の瞳に映っても
それは今日という今日とは 比べものにもならないほど似ても似つかない紛い物
だから今日は今日だけで終わりです
今日しかないもの
今日しか出会えない人たち
今日しか見れない空や表情
ひとつも残さず見れたかな ひとつ余すことなく出会えたかな
それだけが少し気がかりで 夜もろくに眠れない
だけど一握りほどの幸せが 僕の胸に生まれていた
それはちっぽけな始まりの系譜 幸せの福音
そして僕は言葉もなく 扉を閉めるようにそっと瞼を閉じたよ
特別なことはなくてもいいから今日みたいにただ穏やかな青空広がる明日があるように
世界があるように。
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今日も世界中に
待っている人がいて
待っているその人のところへ帰る人がいる
ただいまおかえり
誰もが言い交わすその言葉
だけどなんだか
特別な言葉さ
ただいま言った人もおかえり言った人も帰ってきたんだという気がするね
ほら今日も当たり前にドアを通して 聞こえます
ただいまおかえり
それだけでなんだか幸せになんてすぐになれる気がするね
大好きな人を見送るとき そんなことを考えているのなら
見送られた人も同じことを思っているだろう
だから言うのさ
ただいまおかえり
ふたつそろって
はじめて輝く言葉
あなたの元に今日も届けます
少し待たせてしまうよ 寂しくさせてしまうかもしれないけど
今日も必ず持ち帰るよ ただいまの言葉
だから待っていて
今日も必ず持ち帰ってね ただいまの言葉
おかえり言うために。
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割り切れないことばかりだ
この世界は得てして鏡のようなもの
姿あるものを映し
影あるものをとらえる
素数です あなたも僕も ありとあらゆる概念も
あなたを愛す僕もわからない
あなたを憎む僕もわからない
答えは何処
存在するもの全てを
受け止めるようだけれど
否定しないぶんだけ
課せられる痛みがある
理解を超えた 闇の中 生まれるもの時にこの身を心ごと焼き尽くして全てを零にする
素数です 空や海、瞳に映るめぼしいものは全て
素数です 在っても無いような命の重さを慈しむ
僕らは目に見えぬものにさえ価値を 見いだしている
だから割り切れないことがある
だけど割り切れないことがこの世界を支えてる
世にある解き明かせない不思議が 明日を照らす光になる
わからないなら
わかるまで
その未知数を手に
彼方まで続く道を行け
余りのある計算も
子を増やすように
生まれて
だからひとつふたつと命が咲くように
何ひとつ無意味なことなどない
思えば、あなただってその中のひとつ
全てが輝く光の粒。
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誰かを愛して そして自分も愛されている
誰かを憎んでも まだ愛してくれる人がいる
誰かを許して そして自分も許されている
誰かを貶しても まだ見守っていてくれる人もいる
そんなふうに 僕らは一人にはなれない
どんなに空っ風に 吹かれたって
気づけば愛されている
気づけば守られている
人のそば 君の近く
ぬくもりの傍ら
愛して 愛されて
その意味を深く深く
胸に重く優しく
感じている
だからまだ
僕も人を愛したい
人に愛されていたい
この血の通った
世界の中
人のぬくもりに触れて 触れていたい。