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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[5278] やさしい拳
詩人:どるとる [投票][編集]


自分の弱さを知ってる人は 本当に強い人だからね

人のために泣ける人は 本当に やさしい人だからね

何が正しく 何が間違いかよりも
心のままに 僕はすべてと向き合うんだ

拳握りしめて弱さをたたくときそこに生まれる心地いい痛み

涙に濡れた 拳をそっと解いてあたたかな手のひらから伝わる「愛」

他人の弱さを指差して非難するまえに自分の弱さを

心の鏡に映して それは弱さだといえるように

ありのままで あるがままを見つめればそこにある たったひとつの答え

げんこつひとつくらったことのない子供は人の痛みがわからない

それはとても悲しいことだろう
子供だけを責めることは出来ない

痛みでしかわからないことがある
心を知るには 同じように心でしかわからないんだ

ぐっと握った拳が何も言わず
言葉以上の愛をその拳に込めている

拳握りしめて弱さをたたくときそこに生まれる心地いい痛み

涙に濡れた 拳をそっと解いてあたたかな手のひらから伝わる「愛」

2014/05/01 (Thu)

[5279] 
詩人:どるとる [投票][編集]


嘘をつくなら
どうせつくなら
誰かを守れるような嘘をつきたいな

でもどんな嘘をつけばいいんだろう
わからない わからないよ

好きでもない人に
好きと言ってみたり
醜い人に向かって
きれいだと言ってみたり

居たくもない場所で話したくもない人とさも楽しそうに生きるのが人生ならば今すぐ死んだほうがいい

いくつもの嘘を重ねながら
いろんな嘘に塗(まみ)れながら
ついた嘘の数だけずる賢くなっていく
そんな僕を誰かの瞳が悲しそうに見ている

それでも僕は何かを守ろうとしていたよ
その何かっていうのは自分自身だった

嘘をつかれるなら
つく側になりたい
いじめられるより
いじめる側がいい

でも、悪者にはなりたくない
だけど口ばかりの正義も嫌だな

流れる人ごみをただずっと見ていた
誰も皆 それぞれの今を抱え 生きてる

したくもないことをして
ばかみたいに笑って
嘘をつくのは悪いことと教えた大人が平気で嘘をついている

矛盾や理不尽の雨にさらされて
附に落ちないことばかりだよ
いつの間にか嘘をつくことが
悪いことだとも思わずに 今日も本音を包み隠して生きている

それでも僕は正しいことは正しいと言うよ
そこにわずかなりとも心が見えるなら

いくつもの嘘を重ねながら
いろんな嘘に塗(まみ)れながら
ついた嘘の数だけずる賢くなっていく
そんな僕を誰かの瞳が悲しそうに見ている

それでも僕は何かを守ろうとしていたよ
その何かっていうのは自分自身だった。

2014/05/01 (Thu)

[5280] 生命線
詩人:どるとる [投票][編集]


夜の中にそっと忍び込む ざわめき

胸の襞を撫でるのは風の悪戯か

私の手のひらに走る 薄い線の一本一本に

銀河のような 宇宙のような 物語を重ねる

言葉はなんて頼りないんだろう
語れば語る程こぼれ落ちる水のよう
落ちる間際まで それはそれだったのに

地面に落ちてはじけて壊れてしまえば
もうなんでもないただの星屑さ

何事もなかったように後片付けする

生命線をなぞる旅に出かけよう一緒に
たくさんの涙を連れて
たくさんの笑顔を連れて

僕が生きるその訳を知るために。

2014/05/01 (Thu)

[5281] ただいまおかえり
詩人:どるとる [投票][編集]


なぜだろう夕暮れになると 寂しくなるのは

なぜだろう夕暮れに近づくと 切なくなるのは

帰りたい場所があること
それは帰るべき場所があるということ

会いたい人がいること
それは待っていてくれる人がいるということ

ただいまを言えば おかえりなさいという言葉が返ってくる
それはまるで波が打ち寄せては引いてゆくように

無理矢理じゃない 自然な流れで 当たり前に口に出している
そして今日も多分明日も僕は 大切なあなたにただいまと言うだろう

なぜだろう 夕暮れは1日の中で最も短くて儚くて
あんなにきれいなのに すぐに夜の闇にのまれてしまう

喧嘩できる人がいること
それは一人じゃないということ

文句や愚痴を黙って聞いてくれる人がいるということ
それは愛されているということ

おかえりなさいなんて当たり前な言葉で なんでこんなに
幸せな気持ちになれてしまうんだろう

きっとただいまという言葉とおかえりなさいって言葉は
1日の始まりと終わりを繋げる大事な言葉なんだろう

だから今日も僕は扉を開けたその先に
待っている満面の笑顔たたえた人に
最高のただいまを届けるんだ
さあ帰ろう いつもの道を辿り いつもの調子で

ただいまを言えば おかえりなさいという言葉が返ってくる
それはまるで波が打ち寄せては引いてゆくように

無理矢理じゃない 自然な流れで 当たり前に口に出している
そして今日も多分明日も僕は 大切なあなたにただいまと言うだろう。

2014/05/02 (Fri)

[5282] うたかた
詩人:どるとる [投票][編集]


気泡のように 生まれては消えてく命が
紡ぎ出す物語を君は知っているのかい

終わりあるこの世界にも ねえ終わらないものがあるんだ

流れ行く季節にどれだけ突き放されるだろう

寄せては返す時の中に 少しの幸せがあれば

うたかたでもいいさ
一瞬の風になって
誰かの記憶の中に少しのあいだだけ
残っているだけの存在ならば
誰の記憶の中にも残らなくてもいい

散っていく花の名前など知らなくていい
ただ忘れないでいてね どんな命もいつかは跡形もなく消えてしまうこと

この世界は いわばひとつの毛糸玉
ほころんでいくのは時間が流れてるから

誰かを愛おしく思ったり慈しんだりする気持ちと憎しみや殺意は同居してる


同じ世界の出来事さ 目をそらさないで 血が流れる様から

それは 光と影の相関図 よく出来た神様からの贈り物

うたかたでもいいから 愛されていたいと思う
不覚にも誰かに そばにいてもらいたいと思う
たとえこの命が明日をもしれぬ命でも
永遠より長い刹那の時を僕は生きたい

つかの間に過ぎる風の匂いを覚えていてね その風はあなたを不器用に包んでいたことを あなただけは知っているから

それだけが希望です
ああ 生きていて良かった
生きている証をくれるのはいつでもあなたであってほしい

うたかたでもいいさ
一瞬の風になって
誰かの記憶の中に少しのあいだだけ
残っているだけの存在ならば
誰の記憶の中にも残らなくてもいい

散っていく花の名前など知らなくていい
ただ忘れないでいてね どんな命もいつかは跡形もなく消えてしまうこと

いつかあなたを抱きしめた時のぬくもりを 僕はまだ覚えてるよ 空の向こうには何も持っていけないけど
共に刻んだ思い出だけはきっと忘れないでいたい。

2014/05/02 (Fri)

[5283] 
詩人:どるとる [投票][編集]


僕らは道端に 咲いている名もない花のようなものです

たまに吹く気まぐれな風に 心揺らして
降り注ぐ雨に 涙を紛らせたりする

どれだけの悲しみを どれだけの喜びを
僕らは繰り返すのだろうか
そしてあとどれくらい生きていられるかな
答えはいつも闇の中さ この両手じゃちっぽけな星さえつかめやしない

花のように ほころんで
時の中を たゆたって
ただそこに 咲いていればそれでいい
意味や理由なんかなく
生まれたことさえもわからないまま

それでもあんなにきれいに 咲いている花になりたくて


僕らは道端に 転がってる空き缶か吸い殻のよう

所在なげに 景色の端っこで背景のように
広い世界の物陰でひっそりと息をする

どれだけの幸せを
どれだけの傷跡を
抱いては捨てるのだろうか
そしてどれくらいの人を愛せるだろうか
答えはいつも雨雲の向こうさ 雨に濡れなきゃわからない

花のように ささやかで
時の中に たたずんで
ただそこにあなたがいることで
それらしい意味なんかなくても
それはだけで意味のあることだ

丁度、花のように きれいな命の生き様を見るから

花のように ほころんで
時の中を たゆたって
ただそこに 咲いていればそれでいい
意味や理由なんかなく
生まれたことさえもわからないまま

それでもあんなにきれいに 咲いている花になりたくて

ただ咲いているだけできれいな花になりたくて。

2014/05/02 (Fri)

[5284] 夏のそばに
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だんだんと だんだんと緑深くなってゆく
夕暮れの街並みをひとり眺めていました

悲しみは悲しみのままで
何気ない暮らしはただ続いてゆく流れてく

繰り返すすべてはきっと誰のせいでもないよ
だから僕は誰も憎まないように目を閉じる

静けさの中に生まれる木々のざわめき
星たちのささやき声

大切なものは 僕たちの気づかないところで確かに息づいてる

だから、泣かないで
ほらオレンジ色の空の下 独りきりでも

誰かの夏のそばに
そっと寄り添ってる
五月雨は あなたのよう

心のいちばん近くで
風鈴の音に耳をすませば
そこかしこに夏が見えるよ。

2014/05/03 (Sat)

[5285] 夕まぐれ
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夕暮れの道にひとり帰る場所を見失い
切れかかった自販機の横
草臥れたベンチに腰掛けて煙草を吸う

もう何にも 心配しないでいいさ
あとはただ ひたすら坂道を下るだけ

こんなに 切ないのは どうしてなんだろう
胸の奥 瞼の裏 今も焼き付いている
あの赤い夕日の色が忘れたはずのあの思い出を 映している

きっと悲しいなんて言ったら僕なんて
世界中見渡せば幸せなほうなんだろう
でも何かが満たされないでいるから

時折、手の届かないと知りながら
つかめるはずもないものさえ欲しがる

こんなに きれいな空なのに もの悲しい

ねえ 僕は ここにいるよ 痛いくらいに
抱きしめていて じゃないとすぐにはぐれてしまうから
今日も愛してるをください

街灯が照らすのは 僕の足元
心を照らしてくれるのはきっと
僕と同じ心を持った人でなければ
夕まぐれ ひとり迷子のように佇み
耳をすましてあなたの声を 人混みの中に探す

こんなに 切ないのは どうしてなんだろう
胸の奥 瞼の裏 今も焼き付いている
あの赤い夕日の色が忘れたはずのあの思い出を 映している。

2014/05/04 (Sun)

[5286] 世界はラララ
詩人:どるとる [投票][編集]


悲しみはどこにある
悲しみは喜びの中にある
あらゆる場所にある

夜はどこにある
夜は朝の隣にある
うまく隠れているだけだ

世界はラララ たとえようもなく
そこに横たわる 僕らのすべてだ

喩えれば言葉の向こう側の世界
本当が嘘で嘘が本当になる世界

ほら 歌い出す 声と声が重なり合うところに生まれる光
それが希望だよ

わかるかい?

2014/05/04 (Sun)

[5287] リズム
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単調なリズムで
回る巡る街並みよ
時は流れていく
病めるときも
健やかなるときも

狭いしボロいし
建て付けも悪い
この家で
暮らしのすべては
まかなわれ

ただ幸せだけが
はみ出したまま
住まう僕らを
優しく縛り付けてる

ああ今日もまた僕らは歌を歌うのさ
愛してる 大好きだ
大丈夫かい?無理するなよ
そんな言葉に今日も僕は助けられている

曖昧な比喩表現
繰り返す波の形
夢から覚めたら
嘘でしたなんて
やめておくれよ

ばかばかしくて
くだらない
ありふれたものほど抱きしめて大切にしたい

幸せに飽きてしまえば こうして生きることさえむなしい

ああ 僕らは今日も僕らのままで
平行線を辿りながら線路を走る列車のように 前に進むのさ
前にしか進めない 僕らは悲しい生き物

大きな月が 開けた窓から見えるのさ
涙はすぐにあふれ出し世界をぼやかす

ああ今日もまた僕らは歌を歌うのさ
愛してる 大好きだ
大丈夫かい?無理するなよ
そんな言葉に今日も僕は助けられている

そんな当たり前に今日も誰もが生かされてる。

2014/05/04 (Sun)
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