詩人:どるとる | [投票][編集] |
似たような人の中に
似たような顔がある
似たような出で立ちで
猿は猿のように
犬は犬のように
人は人のように
それぞれ決められた
「らしさ」を貫く
まるでパントマイム
勝手な「自分」を押しつけられてる
ありもしない壁をそびえ立たせて
その壁を相手に戯れている僕らは滑稽だ
同じような色の中に
同じような塗り残し
ほらね、誰も君を知らない
猿は犬にもなれる
犬だって猿になれる
人からもはみ出せる
考え方をひとつ変えればいいだけ
それはパントマイム
いつからか誰かがつくった鳥かごに
みんなが こぞって入り込んで それがすべてだとさえずっているだけ 僕らは滑稽だ
まるでパントマイム
勝手な「自分」を押しつけられてる
ありもしない壁をそびえ立たせて
その壁を相手に戯れている僕らは滑稽だ
世界は滑稽だ。
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僕は誰かの代わりにはなれないけど
君を好きになることなら誰にも負けない
柄にもなく頬染めて並んで歩く帰り道
先に手を差し出したのはどっちだったかなあ
たまに喧嘩をしたりすれ違うこともある
でも、そのたびに心がまた近づく
何気ない言葉で 己の至らなさに気がついて
慰めたり 慰められたり
くだらない会話の 終わりに生まれる静寂は
抱きしめてしまえば埋められるさ
君のことが 好きだよ
恥ずかしがらずに
言葉にするよ
見えてるものより大切な見えない何かがその時 生まれたんだ
僕は椅子や机と同じさいつか壊れる
だからたったひとつの命を大切にする
僕より長生きしてよねって君に言ったら
私はひとりぼっちになるのは嫌だって君は言った
じゃあ二人で長生きしようねと笑った
そんな時間が何より好きだよ 心が笑うから
何でもない仕種の片隅 確かに灯る愛
見つからないようにひっそり隠した
終わらないものなんて何ひとつない世界で
終わらないものを望むのは悪いことじゃないはずさ
言葉はいつも 身勝手さ
時には嘘も入り混じる
だけど 心には逆らえない
手をつないだときのぬくもりには嘘はつけないよ
何気ない言葉で 己の至らなさに気がついて
慰めたり 慰められたり
くだらない会話の 終わりに生まれる静寂は
抱きしめてしまえば埋められるさ
君のことが 好きだよ
恥ずかしがらずに
言葉にするよ
見えてるものより大切な見えない何かがその時 生まれたんだ
君を本当に 好きだってわかったんだ。
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愛とは本来醜いものなんです
綺麗なものを求めているならば
愛の素顔を知ったとき人は
すぐに愛を否定するだろう
汚いところや 醜い部分まで
愛だと気付けたら きっと
触れられずにいた誰かの傷跡が
だんだん愛しく見えてくる
人に愛されようと思ったら
人を愛することをまずは知らなくちゃ
愛することもまだ知らないうちから
僕らは 知らず知らず誰かを愛していた
そんな事に気づいたとき僕の中に
流れる血潮がなんだかたまらなく美しく思えた
愛とは傷だらけで存在している
新品みたいな傷ひとつない愛なんて
愛に似たまがい物でしかないんだよ
そんな事に気づくのが少し遅れた
誰かの弱さや脆さをあざ笑って
馬鹿にしていた僕は弱い人間だった
自分だってすぐに泣くくせに
他人の弱さを見ると指を差したくなる
人に優しくされたいと思うなら
自分がまずは優しくならなくちゃ
人を愛するにはどうすればいいの
その答えは 人に聞いてもわからない
皮肉にも人を傷つけてはじめてわかる
他人の痛みと自分のの痛みに違いなんかないんだと
自分にしかわからない痛みを 孤独に抱えたとき
人は 気づくよ これが他人の痛みだと
あなたも同じ痛みを抱えて生きてるんだね
人に愛されようと思ったら
人を愛することをまずは知らなくちゃ
愛することもまだ知らないうちから
僕らは 知らず知らず誰かを愛していた
そんな事に気づいたとき僕の中に
流れる血潮がなんだかたまらなく美しく思えた
死にたいくらい悲しいことがあっても
それでも生きている人たちが 誇らしく思えた。
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さして誉められもしないのに
悲しみに 耐えている
見えない雨に芯まで冷やされて
歯を食いしばってる
生きていくことの辛さを味わいながら
それでも生きたいのは生きることはそれ程までに楽しいから
一度死ぬと決めてでも死ねなかったから
それなら生きていこうと決めたときから
この胸に灯ってる明かり
生きているという当たり前なことを確かにするための人生だ
生きているなら 傷だらけだって構わない
燃え盛る灯火消さないように生きていく
脈打つ鼓動に重なるように息をする
走り抜ける 青い空広がる 穏やかな街並み
生きていれば まだなんとかなる
生きていれば いつでもやり直せる
だからこの灯火は消さない
だからこの灯火は消えない。
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水面下から
睨みをきかせて
おまえは愚かだと
言葉を尖らせる
おまえの愚かさは
棚に上げられて
時代や人のせいにして
世相を憎む人よ
今日もおまえの瞳は澱んでる
駅のそば隠れた路地裏でギターを抱え
歌を歌う 若者は自由とつかみどころのない愛を繰り返し歌う
僕は何をしていますか
あきれてばかりで声に出そうともしない
今こそ その願いを
その祈りを歌にして
時代に拳向けよう
なにか不満があるなら掲げればいい
それぞれの訴えを
人混み むせかえる
真夏の十字路
人はどこへ向かうのか
明日は相変わらず迷子のままさ
予定は相変わらず未定のままさ。
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ねえ 人にはどれだけ思ってたって
出来ないことがあるんだって知ってる?
それを言えば忽ち言い訳になってしまう
だけど魔法なんて使えないだろう?
だから何をやるのにも間違わないように
慎重かつ丁寧なんだ 人を愛することにも
人に愛されることにも
いちいち命懸けだ
何もかも全部受け入れたいけど
何もかも全部は受けきれないよ
だから君が本当に望むことだけを
僕はひとつひとつ絡まった糸を
ほどいていくように片づけていくよ
かたむすびになったままの心を そのままにはしておけない
君のすべてを叶えてあげることは出来ない
だって僕は魔法使いじゃないからね
それを言うなら君も僕のすべてを
叶えることは出来ないだろう 同じさ
人間ってとても非力なように見えるけど
頑張りようによってはなんだって出来る
夢見ることも
その夢を叶えることも
不可能じゃない
何もかも全部受け入れちゃうと
何もかも全部つまらなくなる
だから君が本当にしてほしいこと
全力でやるよ 不器用さ全開で
たまには見事にすっころんだりなんかして
誰かに笑われたって平気だけれどね
君がそばにいないと多分 悲しいだけの世界になってしまう
だからそばにいて
寄り添ってたまには
喧嘩なんかしたいな
そんな当たり前な毎日が 僕が望むこと
いけませんか?ありきたりですか?
僕らに出来るかなあ
とりあえずやってみよう
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すべてに答えを出したくて
でも歩いていくうちに気づいたんだ
すべてに決まった答えがないことを
だから僕はまだ
同じ場所で立ち止まってる
今日から明日へ進めない
わからないすべてに 得体のしれないなにかに
行く手をふさがれている 真夏の暑さが魅せる蜃気楼かなあ
遠くまで おんなじ景色が連なって
まるで鏡の中にいるようだ
世界の果てまで僕で埋め尽くされてる
庭には綺麗な花を咲かせて
家の中は散らかしっぱなしさ
見えるところには気を遣うのになあ
見えない部分は
手をつけない 面倒だから
枠から少しもはみ出せない
狂ってしまいそうな暑さ続く 陽射しは容赦なく
肌に突き刺ささる まるであの日見た陽炎
時間をかけて 焼き尽くすんだろうか
記憶が思い出へと変わるように
日記のページに描かれた青い空と白い雲
わからないすべてに 得体のしれないなにかに
行く手をふさがれている 真夏の暑さが魅せる蜃気楼かなあ
遠くまで おんなじ景色が連なって
まるで鏡の中にいるようだ
世界の果てまで僕で埋め尽くされてる
暑さのせいで 視界がぼやけている
すべての平行が斜めっている。
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どんなものにも 命が宿っている
君は知っているんだろうか
尊いその一呼吸が未来までも
果てなく繋いでいくってことを
形あるものは 壊れてしまうよ
時間が経てば腐り果ててしまうよ
だからその儚い一瞬を抱きしめるんだ
ばらばらに砕け散って 旅に出た
いくつもの命が 誰かの中で
光あふれる世界を目指して
やっと出会えたのがあなたなんだね
はじめまして 私があなたのママです
はじめまして 僕があなたの子供です
恥ずかしいことじゃないよ
素敵なことさ
みんなそうやって生まれてくるんだ
ほら朝日が まぶしくて目を伏せる
その時、思うよ
ああ僕は生きてる
飛び出した 白いおたまじゃくしが
早くカエルになりたくて飛び跳ねる
覚えていますか お腹の中で動いたこと
少し 苦しませたようですね
でもあなたがつけてくれた名前は
世界でただひとつの光り輝く宝物
世界でただひとつの僕という名前
自分で 殻を破って
広い世界に顔を出したあの日から
少し時間が流れた
僕は今も僕のまま
そしてあなたは僕のママです。
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ひん曲がった心は
正しさを貫くために
少し頑固になる
僕の意思は頑なで
石のように無口で
ひねくれた心だけど
何より まっすぐだ
僕は愚かで 浅はかな人間で たまには
嘘もつくんだけど
落ちこぼれなんて
呼ばれたりするけれど ちゃんと性根は
人間の形をしている
常識の上に胡座をかいてる 守られていることさえ知らずに
若さがそうさせるのか
まだまだ闘いたくて
研ぎ澄ました正義で
悪に拳を向ける
心はまるで スポンジで いろんなものを吸い込んでいく
見るもの聴こえるもの あらゆるすべてを吸い込んだ心は自分で判断する
何が悪で何が正しいのか いつの間にか僕は選ぶことの出来る大人の形をしていた
僕はまだまだ ちっぽけな子供で たまには
悪に走るんだけど
落ちこぼれなんて
とんでもなくて ちゃんと魂はハートの形をしている
人間の形をしている。
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あなたが教えてくれたことは数知れず
その中でも 人を愛することを学びました
人を傷つけることの愚かしさを
交えながら どれだけ人を愛すことが
素敵なことかを教わりました
人間として正しいことを出来るのが
一番だってあなたは優しく笑うから
あなたが教えてくれたことは 僕もいつか誰かに教えてあげることだ
この世の中は正しいことを隠したがるそんな腐った顔をしているけど
そんな世の中だからこそ 正しいことを叫びたいのさ
あなたが教えてくれたように僕もわからない人に教えたい
ありがとう。