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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[5669] 死んだような未来
詩人:どるとる [投票][編集]


ひとつ電車を乗り過ごして
終電間近の電車に飛び乗った

僕の心は 闇のよう つかみどころがないんです

自分の 行き先さえわからない
どうすればいいんだろう僕はいよいよ途方に暮れた

何もないさ 頽廃した世界の姿 映すような死んだような未来

瓦礫の下に埋まる思い出 すべてのサヨナラが集約した未来

希望は死んだ。

2014/08/09 (Sat)

[5670] 
詩人:どるとる [投票][編集]


大好きなあなたに伝えたい言葉は
いつも 恥ずかしさに隠れてしまう

ありふれた誰かを思う気持ちなのに
そこに好きっていう気持ちがあるだけで

なんでだろううまく言えなくなる
こんなにも あなたを思っているのに

目を閉じても 耳をふさいでも
何も見えない 何も聴こえない

探している物は どこにあるんだろう
ふと立ち止まる帰り道の途中 考えてた

思えば思うほどに切なくなる
恋は盲目というけれどどうやら

本当みたいだね 何も見えなくなる
ほらね 見える世界がまるでぼやけてる

あざやかに染まってる夕暮れの空
重ねるように浮かべてる君の笑顔

何をしてても 君のことばかり
今頃君は 何をしているんだろう

恋という気持ちに気づいてしまった
たまらなく恥ずかしいけどうれしいんだ

誰もが通る道だと誰かが言う
僕も今その道を通っているのかな
だけど単なる通りすがりの恋じゃない
そんな気がする だって君が好きだから

目を閉じても 耳をふさいでも
何も見えない 何も聴こえない

探している物は どこにあるんだろう
ふと立ち止まる帰り道の途中 考えてた

あなたの声だけが 僕を呼んでいる
テンポの悪い物語読んでるみたいさ

でも ゆっくりでも確かに読み進めてく
今日こそは言うんだ あたためてた気持ち

なんでもない君の優しさに 気づくと ポッと頬を染めている
それが恋なんだね
それが恋なんだね。

2014/08/10 (Sun)

[5671] どうしようもない
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夜は どこまで行っても夜なのに
終わらない闇の中で 逃げ隠れする

僕は弱虫だね 笑うことにさえ勇気を必要とする
心がうまく ついて行かないんだ

わき上がる悲しみが言葉になんかならない時には
ただ月明かりのように 僕を照らしていて

なんとかなるっていつも思いながらも
どうにもならないってわかっているよ
そんなときは静かに目を閉じる 余計なことを言いそうな口をふさぐ

目の前にそびえ立たせた壁は
社会という現実から逃げるための壁で

見たくない物から目をそらすために拵えたのに
目をそらしても現実はすぐそこにある

たとえば今僕が生きてる世界がすべて出来合いならばこの悲しみも予定調和なんだろうか

なんとかしたいって思っているだけで
どうにもできないと僕は知っている
どうしようもないね 自分で自分を情けなく思う またひとつ夜が明ける

そして 開けたくないドアを開ける
踏み出したくない一歩を無理やり踏み出す

生きることだけがすべてだと言い聞かす
生きることだけが正しいんだと思い込む。

2014/08/10 (Sun)

[5672] 空蝉
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肩越しに聞く雨音
そっと濡らすのは
はみ出した弱さ
さらけ出した傷跡
ふしぎに痛みはない

重ねた 日々を
積み上げた功績を
崩す終わりが
連れてくるさよなら 絶望に沈んだ人たちの歌声が移ろう
記憶の抜け殻水面にただよう

空蝉の 中に 意識を埋めて 何かに
悲しんでみせる 僕は静かに流れる涙を
遠く遠く見送って
長らく開けていた
扉をそっと閉める

また会う日まで
また会う日まで。

2014/08/10 (Sun)

[5673] 楽園
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何かを 悼むように
何かを 弔うように
夜は過ぎていく

焼ける 魂 香ばしい匂いが明日へ運ばれていく

誰かを 看取るように
誰かを 憐れむように
魂は散り散りこの世に生まれ変わる為の 長い旅へ出る

ああ 生まれてはまた死にゆく そんな当たり前を 笑うな

僕は ゆく 何もない
真っ白い園へ
花々も咲き乱れ 悲しみのない空へ

僕は ゆく 僕だけを愛してくれる 人へ
会いに行く 命などもう 意味はない

食らいつくした日々の前菜の皿の上
まだ苦手な野菜が 残ってる 指差すのは
もうひとりの僕だ


最初から 僕らは 死んでいるのも同じだ

一本道の平行線を辿った先には終わりが待っている

くたばるために
息をする

消えゆくために
存在する命

安らぎなどは
巧みなまやかし。

2014/08/10 (Sun)

[5674] あざやかな場面
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記憶の中に
しまい込んでるもの

ひとつ残らずに
思い出と呼べるかい

花びら降るように
時が満ちていく

命に注がれるのはいつかあふれる
運命という名の短すぎる永遠

それは見紛うことなきあざやかな場面

見つめつづけることは出来ない

太陽のようなまぶしすぎるほどの光

それは 忘れ得ぬあざやかな場面

透明なその輪郭をなぞるのは意識

イメージするのさ未来染める絵の具

塗り残しのないように染め上げよう

たとえるなら色だけど色じゃない白
それを染めるのは頼りないこの指先

音と音をつなぐように ひとつにするのさ
いつかこの世界を
その音が 染める日を待ちながら

それは見紛うことなきあざやかな場面

見つめつづけることは出来ない

太陽のようなまぶしすぎるほどの光。

2014/08/10 (Sun)

[5675] 雲をつかむ話
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僕は何を探しているんだろう
或いは何を 求めているんだろう
わからない わからないけど
名前や形さえも無い何かを探してる

夜の闇の中に 手を伸ばしてごらん
何かをつかまえられるだろう
でもその何かは感触なんて
わかりやすいものはないんだ

だから すぐに人は忘れてしまう

見えず聴こえもしない
ましてや触れらやしない
何かをなくしたよ

それは 手のひらでつかめるものじゃない
いうなれば心でつかまえるものだ
誰もが つかまえられるものじゃない

でも誰もが 手にすることが出来るものだ

僕は 何も 知らない
肝心なこと以外は

でもそれだけ知ってれば上等だよ
雲だってつかむことが出来る

感覚に働きかけてごらん
五感が君に力をかしてくれる

見えず聴こえもしない
ましてや触れらやしない
何かをなくしたよ

それは 手のひらでつかめるものじゃない
いうなれば心でつかまえるものだ
誰もが つかまえられるものじゃない

でも誰もが 手にすることが出来るものだ

いつも 手にしているのに気付かないんだ

それは持ってないのと同じことだ

雲だって 星だって
持っていると思えば
いくらだって
つかまえられるのに

目に映るものや耳に聴こえるものしか信じられないのは寂しいだろう?

2014/08/10 (Sun)

[5676] 花は花
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指先から 伝わる
感触は
本当は 嘘なんだ

感覚がなかったら
きっと無いのと
同じだろう

そんな寂しいことは
言わないで

たとえば花を美しいと思うこと
たとえば空や海や
道行く人を見て
その中で
愛する人を愛おしいと思うこと

それはすべてこの心が思うこと
見えないものをいつも信じない僕らが
見えないものにいつも助けられている
皮肉だろう

何でもある世界でも何ひとつない世界
見つめているもの聴いているもの
視界を遮ってしまえば
音を遮断してしまえば
すべて嘘になる

この頬を すべり落ちる涙の冷たささえも
皆と分け合ってる 同じもの見つめても
同じもの聴いても

花が花であるように
言い換えれば
花は花でしかないように
僕は僕でしかなく
僕は僕にしかなれないんだ

だからすべてのものにそれなりに存在する意味がある

この 気持ちさえ
嘘でも 嘘と
思わなければ

この世界は本当だ
この命は本当だ。

2014/08/11 (Mon)

[5677] 余白
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手のひらを
見せてごらん

弱さまでも
君らしい

背中をわざと
見せて
誰かを守ってる

やさしい闇に
包まれながら
僕は世界の
終わりを迎えたい

母のような
あたたかい光
恐くはないよ
終わりに抱きしめられてる

雨は降るよ 耳の中に
雨は降るよ 頭の中に
頭は降るよ 記憶の中に

思い出の中に

余白を埋めるように
せめてもの愛
そう僕は受け取るよ。

2014/08/11 (Mon)

[5678] 
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美しいものは
醜さを隠してる
醜さを隠すために
美しさを併せ持つ

花の美しさなら
とげのような
鋭さを隠すために
着飾るのさ

嘗てひとつだった概念は光と影の二つに 分けられて そして僕はそのどちらでもなく

醜い部分も持っていて 綺麗な部分も持っている そんな曖昧な存在としてここにいるよ

そして今日も咲いている
そんな生き様を美しいと言えたなら

言えたなら。

2014/08/11 (Mon)
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