詩人:どるとる | [投票][編集] |
たとえば僕らは 光のようなものです
いつか輝きを失ってしまうのです
たとえば僕らは それまで輝く光
定められた時の中でしか輝けない光
想像してみないか?
はるかな宇宙のずっと先にある惑星
たとえばそんな夢みたいなロマンを追いかけながら整える旅支度
追えば逃げる 光を追う 永遠の旅人は
跡形もなく消え失せても 光を探すことはあきらめない
光は 昨日にはない
僕らの目の前にある
さあ 今、夜明けの扉を開いて 新しい朝へ旅に出よう
君は光を追う旅人。
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残業終わり 電車に乗り僕は改札を出る
人気のない道 静かすぎて
まるで深い海の中 まるで宇宙の闇の中
僕の心臓の音だけがいつまでもあとからついてくる
たった 独りぼっちで闇の中に浮かぶ
月は 寂しくないのかな 心細くないのかな
なんとなく話しかけてみる 帰り道
なぜだか泣きたくなる 心の琴線に触れた
殺風景の部屋 積み上げられた思い出は
今や何の意味もなさない
まるで 忘れ去られた名も知らぬ無人駅
寂しさだけは僕を裏切らず 僕を寂しくさせる
たった 一度だけの時間の中漂う
くらげのよう 純粋過ぎる目には毒だよ
この世界の意地汚さは目に余るものがある 僕の心もだんだん汚れてく
たった 独りぼっちで闇の中に浮かぶ
月は 寂しくないのかな 心細くないのかな
なんとなく話しかけてみる 帰り道
なぜだか泣きたくなる 心の琴線に触れた
手を伸ばせば 指先にチクリと 刺さる
痺れるような 感覚
それだけで十分生きていると 強く印象づける。
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めんどくさい やりたくない
そもそも関係ない
僕には
優先席 譲らない
寝たふりをする
重そうな荷物抱えた
老人の前素通り
世の中、そんなに
優しくない あったかくない 情け容赦ない
世界が悪いんじゃない
時代が悪いんじゃない
そこに生きる僕らがどう生きるかで
この世界は 良くも悪くもなるんだ
めんどくさい やりたくない
そもそも関係ない
僕には
人の話聞かない 言うこと聞かない
飽きっぽいくせに
好きなことにはまっしぐら。
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なんにもない テーブルにいつもの
朝ご飯が 並んでるような風景
ニンジンが嫌いなのもずっと昔から変わらない
お皿の端っこに よけて食べるのも相変わらずだ
開けた窓から 見えた ぬけるような青い空
海をひとつ越えればまだ戦争してる国もある
信じられないなあ
ここから見える世界は平和そのものなのに
たとえば 朝のテーブルに
いつもの 食べ飽きたパンとスープ
それだけで 幸せなのにまだ
何かが足りないよ
でも思ったんだ
ふと目線をずらせば見える君の笑顔
それだけで なんとなくほっとする
だからこのままどこまでも流れてゆく
こんな毎日が 過ぎていって やがて世界の終わりを連れてくるまで
意味もなく 笑うくせがついたのは
誰かに弱さを見せたくないから
誰かが流した涙を笑ってしまうのは
まだ弱い自分が 僕の中にいるからだ
鏡に映る 自分の姿はさぞかし醜いだろう
愛というものを 言い訳にしてしまえば
きっとすべてが きれいごとになってしまう
それじゃいけないなあ
だからたまには汚れてみるのさ 愛を知る為に
たとえば ここから 見える小さな世界
青い空と白い雲 狭苦しい部屋
それだけが 僕の世界なんだよ
当たり前にある
この世界なんだよ
気づかないくらいに当たり前になってる
呼吸するのと同じように そばにいる
だから特別だとも思わないよ
こんなふうな毎日を 幸せと呼ぶのならば僕は何も望まない
「何もない」それはきっと幸せなことだ
だけどそんな暮らしを満たしてるのはなんだろう 空っぽに見えて
たくさんの思い出が僕らにはある
たとえば朝のテーブルに。
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どうして どうして
この胸は しめつけられるほどに脈打つんだろう
どうして どうして
あなたの笑顔を見ると こんなにもうれしいんだろう
わからない すべてがはじめての出来事
まるで 病気さ 僕は恋わずらい
やさしい雨に 濡れているよ
学生服をとうに脱いだ青い季節は過ぎてもまだ
僕に 春を くれたんだよ
うまくは言えないけどあなたが好きなんです
いつでも いつでも
あなたのことばかり考えてるよ 今、何してるかなあ
ああ朝でも夜でも あなたの声が聞きたいと思う なんて口が避けても言えない
見えない ページをそっとめくれば 夏はもう終わりだね
葉っぱが色づいてく
恋をした 世界が変わった 見える世界が
まるで 夢のように輝いている
僕を濡らす雨 少し躓きながら
歩き出した 日々にはもう 寂しさは必要ない
悲しみを吐き出すような涙とは ここでさよならさ
愛というものの痛みを知り
愛というものの優しさにふれて
僕は少しだけ 大人になる
やさしい雨に 濡れているよ
学生服をとうに脱いだ青い季節は過ぎてもまだ
僕に 春を くれたんだよ
うまくは言えないけどあなたが好きなんです
相変わらず不器用で 言葉少なだけど
少しずつ 言葉にするよ
あなたを愛しているんです。
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雨上がりにそなえて 絵を描こう
真っ白な 画用紙に虹を 七色の虹を
悲しみが濡らすのは弱い人も同じだ
だから、何ひとつ例外はないんだよ
君も 雨の中 同じ冷たさを知っている
だから僕は何も言えない
傘はいらない 同情という名の傘なんて
悲しみが深まるだけだろう
傘も差さずに どしゃ降りの中 立っている
雨はただ はみ出したものを濡らすだけ
通り過ぎる人はただ僕を馬鹿だと笑うだけ
まっすぐ歩けるかい?この道を
まっすぐ過ぎて 道を反れたくなる
ねじ曲がるのも心が素直だからさ
それを認めようとしない世界も世界だ
君は 理不尽の中 あらゆる矛盾の中
とある葛藤の中 何かに耐えてる
雨宿り出来る場所があるならいいけど
世の中そううまくはいかないんです
見つからない 答え 出口のないトンネル
雨はただ 悪意のない寂しさを植えつける
冷えていく心では 優しさや愛なんて見えない
だから降り止まない雨降りの一日に 虹に代わるものを
お願いだ 神様
これではあまりにも 哀しすぎる
傘はいらない 同情という名の傘なんて
悲しみが深まるだけだろう
傘も差さずに どしゃ降りの中 立っている
雨はただ はみ出したものを濡らすだけ
通り過ぎる人はただ僕を馬鹿だと笑うだけ
僕は強がるように雨上がりに虹を探す
明日も笑えるようにと。
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生きているという
確かな 呼吸が
この世界の中から
きこえてくる
なんだか わからない偶然に導かれて
願ってもない 命が
望まれて生まれた
皮肉だなと笑うのは僕の本音だ
でもおめでとう
生まれてきてくれて
今日という日は あなたにとって特別な日です
花の末路を知っているから 僕らは
人の生き様を見て指さすことは
めったにしないのに
時に何かを大きく間違って 僕らは
同じ定めの 花の小さな失敗を
あざ笑っているんだ
それを美しいと言うのなら
この世界に 美しいものなんて何ひとつ無いと思う
咲き続けるという
難解な 呼吸は
時には乱れてしまう
気づかれるかな
名前のない夜や朝に 咲いている
同じように 名前のない 僕らはただの花だ
散らかしたすべてを何度も片づけるような
繰り返しが人生なら
僕らは あまりに滑稽じゃないか
花のすべてが美しいとはかぎらない
醜さも併せ持っているから美しい
そう思うんだなあ
君という花も 僕という花も みんな
それぞれに今に咲いているなら
何も違いなんて無い
同じという言葉は あまり好きじゃない
けれどそれが一番妥当な言葉だよ
僕らは 総じて 単なる人だから
ああ 目を閉じて
耳をすまして 見つけた答えだけが 闇に光を差すことが出来る
花の末路を知っているから 僕らは
人の生き様を見て指さすことは
めったにしないのに
時に何かを大きく間違って 僕らは
同じ定めの 花の小さな失敗を
あざ笑っているんだ
それを美しいと言うのなら
この世界に 美しいものなんて何ひとつ無いと思う
すべてが醜いなら僕も醜い
すべてが美しいなら僕も美しい
誰ひとり その概念からは外れない
総じて 単なる 花だから。
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人であるという 確かな証を見せてみろ
通り過ぎる人たちは人の形をしていない
醜い化け物を 猛る獣を 内に飼っている
愛が 育った 庭には誰ひとり触らないで
汚れることを知らなければ 人にはなれない
だから 愛は 痛みを伝って 届く まだ無傷の心に
人になるために 生まれてきたなら
人になるために 傷つきなさい
人であり続けるそのために雨の冷たさから 人の痛みを読みとりなさい
生まれた瞬間から 人は人ではないんだよ
生きていく中で人というものを知っていくんだよ
人と呼ばれてる 人が人でなしに見える
誰かの心が 僕の心を映す鏡になるなら
僕の心も 誰かの心を映す鏡になるだろう
きれいに育った 子供は豊富な知識を持っている
きれいごとのような何かのマニュアルのような 生き方をしているおまえだが
ほらね 涙は まっすぐに流れて おまえに人だと教える
人と人とが 重なり合いながら
お互いの邪悪さを 打ち消し合う
人でなしと 蔑まれた時 胸が少しでも痛むならまだおまえは人だ
汚れてしまった心はずっと汚れたままだけれど
人らしくありたいと望むなら 先ずは善と悪を見極めろ
人になるには人の身になって痛みを 知って人を思いやれたときはじめてなれる
人を傷つけても何ひとつ得られない
でも不思議に人の為になれたらとてもうれしい
人になるために 生まれてきたなら
人になるために 傷つきなさい
人であり続けるそのために雨の冷たさから 人の痛みを読みとりなさい
生まれた瞬間から 人は人ではないんだよ
生きていく中で人というものを知っていくんだよ
そうして 知り得たものが 君という人間を形成するんだよ。
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寂しいのは 悲しいのは なんでだろう
当たり前なことさえ 素直に受け止められない
僕は 悩みの中 迷いの中 世界はわからないことばかりだなあ
浅い 睡魔に 舟を漕いでいる
僕の意識は うざったい微熱におかされて
あるべきものを ありのままに 見つめられない
僕は 朝の名を 夜の名を 呼べないよ だって何も知らない
ゆるい 傾斜に運ばれて 玉が転がる
複雑なからくり仕掛け 行き着く先は
最初から決まっている 静かなる闇の水底だ。
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帰り道は まっすぐ
家まで続く
ほら 悲しいことなんてもう見えないよ
それより 大事なことがある
若さを言い訳に 僕は 汚れた
オレンジひとつ
窓の外で
地平線の水底へ
消えてゆく
僕は泣かなかった
でも笑えなかった
それも本当なんだよ
だから何も言わないで静かに眠らせて
夜の闇の中にも光はあるんだよ
たとえばそれは 誰かの優しさや
ありふれた 思いやりだったりするよ
自分ばかり 見てたらわからない
月は ロールケーキ
断面には大きな
苺やバナナを入れて
クリームはたっぷり
僕は 泣けなかった
強がってばかりいた
強くなんてないのに
涙を流すことを恥ずかしがる弱虫だった
ああ もう どうすればいいんだろう
世界は 僕に 何を望んでいるんだろう
大げさに考えてはまた迷路の中 振り出しから
オレンジひとつ
窓の外で
地平線の水底へ
消えてゆく
僕は泣かなかった
でも笑えなかった
それも本当なんだよ
だから何も言わないで静かに眠らせて
おやすみを言うよ
すべての悲しみに
サヨナラを言うよ。