詩人:どるとる | [投票][編集] |
心を揺さぶる君の声が聞こえたら
僕は涙が止まらなくて仕方なくなるのさ
生まれて今に至るまでの長い旅路は無意味じゃないと思える光るものひとつ僕は手にした
きっと僕の心は寒々とした木枯らし吹きすさぶ そんなムード
僕の気持ちをたやすく持って行ってしまう君はまるで魔法使い
笑顔が可愛いね
こんな僕にありがとう
涙は悲しみの矛先へと流れてやがて跡形もなく消えた
木枯らしの唄
口ずさんで 旅烏
宛もなく 風の吹くまま気ままな旅は続く
まだ真っ白な地図片手にさまよう日々
いつかこの風が追い風に変わるまで
今はただ静かに
君とこうしていよう
凡庸な言葉の中に
ささやかな愛を込めて
今 悲しくても
君への感謝と愛だけは忘れないから
君よ 受け取って
僕の愛を
君よ 受け止めて
僕の涙
世界中でただひとり
君だけを信じたいよ。
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どんなにあたためてもあたためきれない心がここにひとつある
どんなに慰められても癒えない気持ちだよ
外野はいろいろ言うけど立ち直るのも歩き出すのも全ては自分次第だろう
昼間から降り止まない雨を窓越し眺めていた 一日中
君は僕の何をしっているというんだろう
何もしらないくせに下手な慰め並べているけれど
申し訳ないくらい不器用でうれしいのにそのうれしさとは裏腹にささくれる
僕をゆるしてほしいよ
わがままな男心を
もういいだろう
さんざん苦しめたろう
ここらで悲しみよ眠れ
雨続きの一週間
心にまで雨を降らせて
揺れ動く街灯り
何も言わないままで
僕は途切れる意識の中でひとりつぶやいた
誰にいうでもなく
おやすみなさい
明日が来るまで
切れた電球がまた
光り出すその時まで。
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なんとなく過ごした一日はこうしてただ静かに閉幕と相成る
家に帰ってもね何もやることもなくただ風呂に入り寝るだけ
しばらく眠れなくてさ天井とにらめっこしていた
小さく光る蛍光灯のあかりが僕を煌々と照らす
ふいに浮かんだイメージが僕を悲しみへと誘うよ
いつか この道の先でこうして目を閉じて僕は死ぬのかなと
なんだかまだ先のことなのにぼんやりとそう思った
それだけで潤んでしまう瞳と言い知れない切なさに焦がれた胸
いつか終わる物語だからとわかっているからこそ精一杯生きようとする気持ちとはべつにそのもどかしさがあるから
うまく笑えないのさ
人は皆、一度きりだからと笑うけど
そんなに強くないのです 僕は
このまま 時の舟に揺られながら
時折雨をうけて
時折日差しに焼かれて
僕らはずっと僕らのまま生きてゆくけれどなぜかこの悲しみだけは目が覚めても消えずに僕をたまに切なくする
おもむろにまぶたとじれば暗闇の中に浮かんでくるいくつもの影みたいな形のない底なしの悲しみ
熱い珈琲 ぐっと飲み干せば 焼ける のど
おかげで昨夜は眠れなくてただずっと人生について考えていた
繰り返した問答の波
答には行き着かずずっと問いばかり繰り返していたよ
生きていったってただ今日と同じような人生を繰り返すだけ
ただ生きるため
ただ食うため
いくつもの時間を捧げている
そんな毎日が不満だともいえずにただ何かにしたがって
見えない首輪でつながれた飼い犬です
僕ら…
このまま 時の舟に揺られながら
時折雷雨に見まわれ
心までズタボロ
僕らはそれでも僕らのまま生きてゆくしかないんだろうけどとため息さえ追い風に変えて平気なふりする
おもむろにまぶたとじれば人には言えないいろんな色をした悲しみが暗闇に彩色を添えている
それでも憎めない
愛してやまない
僕の日常
今さら もう。
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そのまた昔、僕という老人は夢を見ていた
画家になりたかった
確かそんな夢だった
いつもいつも夢を見ては絵を何枚も何枚も日々描き続けた
それでも金をせしめてまで絵を将来の職業に利用しようとは思わなかった
なれなかったことを言い訳にできるならば
僕はきっと遠い未来でそんなことを言うのでしょう
たとえ画家になれなくても夢は夢のまま
いつまでも輝いてる
ずっと絵は描き続けるよ 画家としてではなくひとりの絵描きとして僕は僕の人生を日々絵にしてゆく
老いが僕の記憶までもをしわくちゃにしたって老人はただ瞳の奥に翳りをひそめながらも絵を描き続けるんだよ
それが僕ならば
老人の夢は画家になることだった
でもきっとそれは
いつか変わって
ひとりの絵描きになることに変わったのさ
たとえそれで飯は食えずとも自分が楽しむことを考えたら
趣味にしたっていいはずだと笑うのさ
かわいいベレー帽
目深にかぶって
笑うのさ
歯のない口で
笑うのさ。
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見渡すかぎりの銀世界
今 僕が見てる景色を大げさにいえばまあそんな感じでありましょうか
僕をふるわせる寒気
小さな町の小さな一戸建ての中
僕はこたつに入って
手だけといわず全身がピカチュウみたいに黄色くなるくらいみかんをむさぼり食ってる
やがてどこか寒いけど出かけたくなって
木枯らし 北風 吹く
町へとびだした
宛てもきめずに
いつのまにかやってきた真冬の到来
思わずコートの襟を立てずにはいられない季節です
冬を感じさせるだろう
襟をちょっと立ててみれば冬が来たなと思うでしょ
油断していたから
不意をつかれて氷づけ
吹きつける風は とぐろを巻きながら
横から 下から
いたるところから僕に体当たりしてくるよ
それでも冬はなんかいいね
毎年思うよ
コートの襟を立てる季節がだんだんと寒くなる冬を際だたせてゆくたびに
僕はまたひとつ誕生日も過ぎて大人になってるのに
何ひとつそれらしい変化は見受けられずにいるのにニヤニヤ笑ってる
そんな真冬のとある
1ページ
強風が高波をあおるように
大きな転機が僕を高揚させる
お年玉に おいしい正月料理
そればかり 考えて
何を買おうか 食おうかと笑ってる
コートの襟を思わず襟がなくても立てたくなるような季節に
僕は風とひとり話してる いつまでもいつまでも絶えない笑顔を顔面にはりつけながら
僕はありもしない襟を立てる
少しは大人に見えるかな?
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昔話によく出てくる
仲のいいおじいさんとおばあさんのような
そんな恋人になりたい
君と 君だけと
昔話の恋人になりたい
絵本をひらけばいつでもひろがるおじいさんとおばあさんの奇妙で愉快な生活
絵本によって内容も違うけど仲のいいのは一緒だね
だからなりたい
昔話の恋人に
昔話の恋人に
君と 君だけと。
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ただ暗くてさびしい夜を想うような雨降りの午後
僕の心にそっとやってくる孤独
僕は吸い込まれてゆく
半ば引きずり込まれるように
落ち込んでく 悲しみへ
涙が光る
そんな夜なら
いくつでもあるだろう 誰にでも
でもただそれだけじゃないんだよ
言葉にさえならない
でも誰かにこの気持ちをいますぐ話したい
胸を焦がす切なさやもどかしさにしてやられながら
僕の閉め切られた心
のカーテンをビリビリにやぶいて無理やり入り込んできた悲しみが泣き叫びたい僕をせせら笑う
夜がだんだんと迫ってきている
そんな半端な時間の中でただ観もしないのにつけっぱなしのテレビのようになんとなく生きてる僕なのさ
なぜか生きたいんだ
それでも
なぜ生きたいのか
なぜ死なないのか
その答もわからないままただ夜の片隅でかろうじて光る星みたいな僕
とりあえず笑っておこう
夜を想う雨降りの午後はやがて本当の夜へと成り変わって
僕はノクターンドアをノックするように奏でてしまいそうなそんな気持ちになる
さあ もう寝よう
明日も仕事だ
こんなにゆっくりしてられないよ
寝なくちゃ…
寝なくちゃ…
はやる気持ちが
眠気を妨げる
もう 眠れない
ノクターン奏でたら。
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日々積み重なる不安
明日は見えないから
どこへ向かうのかもわからないんだ
自分の道なのに
地図もなくて
ただ僕は流れるままに進んでいるだけ
悲しみに出会って
喜びにも出会って
人とも出会い別れて
いくつもの時が過ぎてそのたびに若さも時の流れに連れ去られて
日々しかるべき終わりへと向かってゆく中で僕は何をできるんだろうか
それさえまだわからずにいる
生まれた時からずっと
追いかけてはいた
でもいつも追いかけている途中で見失うんだ
夢を見てしまうから
明日のゆくえはわからないまま今も地図上からも見えない
まるで地図にも載ってない島のように追いかけても追いかけてもわかるもんじゃない
僕は何も言えずにただ立ち尽くしたまま
幻と戯れるもどかしい日々に身をあずけている
ねえ待っておくれよ
僕には明日を知る権利があるはずなんだ
それを知らなかったから失ったものあったんだ
明日何があるかを知っておけばきっと失うものも失わずにすむんだ
だから明日のゆくえを僕におしえてください
叶わないこと知ってても思わずこぼれた言葉が声になって
孤独な僕の心にだけ響いた
明日のゆくえは…。
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瞳も覆わんばかりの
大きな夕陽が照らす夕暮れに見とれていた
そろそろ夕闇があの空をのみこんでやがて夜がやってくる
さよならと一言言っても言わなくても終わることが定められた1日の最終回に
僕は現実的な切なさと悲しみを感じた
このまま まだ続いてゆくのになぜかもう戻らない1日がとても恋しくなったよ
胸にこみ上げる切なさは燃えるように僕の中で熱く熱く燃えたぎっている
ああ こんなに
泣いてしまうよ
1日はもうこれで終わりだから
最終回が僕を迎えに来てやがて深い眠りに落とすだろう
どんなジョーダンも楽しい会話さえも
無残に消えてゆく
笑い声が途絶えたら
そこにはただ静けさだけがあるだけ
さよならと言わなくてもいいというのに
さよならと言ってしまうのは今日にはもう会えないからかな
1日の最終回のエンディングのように流れる五時のチャイム
しみていくよ 心に
涙が光る そんな風景の中 たたずむ僕は風に吹かれていた
時が来たら 最終回へと物語は進んですべては終わる
明日の今日と今日の今日は違うんだ
ほらね 今日は今日で今日の最終回が
明日は明日で明日の最終回があるんだ
混ぜないで
またとないこの最終回を。
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べつに悲しいことがあったわけじゃないのにね
夜が来るとなぜかいつもせつなくなる
ふいにラジカセから流れる自分で吹きこんだ歌声
あまりにも下手すぎて笑えた そんな夜
なんでもないのに
泣きたくなるんだ
まるでツキにさえ
見放されてしまった
そんな気になるのは
きっと偶然じゃない
夜に沈むように深い眠りに落ちるまで僕はただ空を見上げながら切なさにどっぷり浸かってた
こんな、広い海を泳げるのに泳げないと弱気になって泳がない魚
僕はそんな人間なんだ
もうひとりでも平気さと本当はさびしいのに強がってる自分を包む僕の歌
もっともっと
作らなくちゃ
えがいていかなくちゃ壊れてしまいそうだ
悲しみに理由なんか要らない
とにかく僕は悲しいのさ
ねえ 泳がないんじゃない 泳げないんだ
いいじゃないか それで
僕は泳げない魚だ
それでも笑ってる
けっして苦じゃないよ
だって自分で選んだ路だから
このまま泳げない魚のまま僕はひとり溺れる
泡となって 大気になって 天へ昇るよ
泳いでいくように
魚のように いつか。