詩人:どるとる | [投票][編集] |
小説一冊分の長編ストーリー
いくつものドラマをはらんだ
この世界に 今 夜明けが訪れる
ページを追うように先を急げば
魔法みたいな ロマンスが見え隠れ
雨降りも 気にしない
ありふれた道もレールになって
君を連れて行く
きらめくような 輝くような
はやる気持ち 抱いて
泳いでいく
下手くそなバタフライで
誰かが描いたあらすじがすべてなら
この気持ちさえ 嘘なのかなあ
どうでもいいみたいに繰り返す生と死
なんとなくイメージを空に飛ばせば
悲しいくらいあっけなくそこにある終わり
花は咲いては散ってく
そして種を残してく
願ってもないのに
悲しいような 嬉しいような
どっちつかずの心は揺れてばかり
見えないゴールを目指す
手探りのバタフライで
涙や笑顔の形や色や
目には見えない
優しげな 輪郭をなぞりながら 思い出を遠くから眺めるように
僕らはふれられない何かにふれようとする
雨降りも 気にしない
ありふれた道もレールになって
君を連れて行く
きらめくような 輝くような
はやる気持ち 抱いて
泳いでいく
下手くそなバタフライで。
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いいことをしたときに
ほめてくれる手を
わるいことをしたときに
叱ってくれる声を
僕は求めていました
愛だと言うならきっとそんなものを言うのだろう
あなたのその手が描く幸せ
あなたのあたたかな眼差しに
包まれながら僕は気づくんだ
何度でもその愛に
人をたやすく殺めるような時代でも
けっして消えない誰かを思う気持ち
その手が僕に教えてくれている
泣いている僕を そっと見つめる瞳を
そして泣き止んだ頃抱きしめる温もりを
僕は手にしているのに
当たり前だと鼻で笑うなら愛される資格なんかない
あなたのその愛は無償の愛だから
あなたのあたたかな眼差しは
誰のものでもない みんなのものさ
優しさに飢えた人の渇きを潤す
水のように 空っぽの心を満たすように
足らない僕に優しさを分けてくれる
目を閉じて 探すんだ
大切なものはいつも
目を開けたままじゃわからない
だから、目を閉じて
見つめるんだ
闇の中でも けっして消えない光を
あなたのあたたかな眼差しに
包まれながら僕は気づくんだ
何度でもその愛に
人をたやすく殺めるような時代でも
けっして消えない誰かを思う気持ち
その手が僕に教えてくれている
愛の手ざわりを。
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残された日々はまるで花のように
咲いたその日からやがて来る終わりを
知っているみたいだ
だけど笑っている
僕はいつも花のように強く笑っていたい
いつでも愛する誰かの為を思って
優しさを忘れないように 陽射しをいっぱい浴びて
もう誰かを憎む心はいらないよ
愛する気持ちを知ってしまったら
もう憎しみなんてむなしいだけさ
だから ここらで悲しみにさよなら
だから 今日で 悲しみにさよなら。
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手を伸ばしたその先にはあなたの涙が
この指先に 人懐っこく寄り添って離れないんだ
どこまで 行こうか
どこまで 歩いて行けるかな
もう何度も 繰り返したけれど
諦めずまた 振り出しから
目を閉じて 意識の水底に沈んで
手探りで探すのは
ひとりぼっちでも泣かない強さ
寂しいのは お互い様でみんな
本当の気持ちに気づかないように
あるいは気づかれないように
強がってる ふりしているだけ
寂しいのさ 気づいて欲しいことも
ひとりぼっちでもいいかなって
負けてしまう 寂しさに気づいたら
やけに夜空の星が きれいに見えたよ
でも涙はまっすぐにこのほほを伝い
僕に 寂しさを届けます
ひっくり返しても
寝返り打っても
寂しさは寂しさのままなのにね。
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素直になれない僕が君を傷つけた日
君をはじめて嫌いになった日だった
それでも離れてみるといろんなことに気づいた
ろくに家事も出来やしないから
散らかりっぱなしの部屋を眺めながら
君が帰ってきたら怒るんだろうなとか考えてた
君が残したものは 小さなメモと涙のあと
寂しいからだけじゃない
あなたのことを 傷つけた僕だけど
今度は あなたのことを愛せる僕になりたいから
やさしくなりたい
あたたかな陽射しのような
ふかふかの布団のような
いっぱいの愛であなたを包み込みたい
離れないとわからない 家族の大切さが
痛みを連れてきた 傷跡もないのに
心が君のいない毎日にたえきれずに
僕を切なさで包み込むから
料理をするけれど何度も焦がしたよ
君が食べたら不味くても美味しいと言うのかな
焦げた野菜炒めは涙で少ししょっぱかったよ
思い出は懐かしく振り返る為にあるけど
続いていく今とこれからがあるから
思い出は輝いていくものだと思うんだ
君を悩ますことばかりしてしまうけど
それもあなたを愛するが故って言ったら怒るかなあ
優しくなれたなら
あなたはいつものように笑ってくれるかな
仕方ないわねって言ってくれるかな
ひとりになって見えてきたのは仕方ないくらい君の笑顔
数えきれない夜を
朝を 重ねて
今日もまた日が暮れて
気づいたらもう夜だ
あなたの手の温もりがまだ残ってる
愛が 足らないよ
隙間だらけの胸の中
埋めてよ
ごめんねって言ったのは
寂しいからだけじゃない
あなたのことを 傷つけた僕だけど
今度は あなたのことを愛せる僕になりたいから
やさしくなりたい
あたたかな陽射しのような
ふかふかの布団のような
いっぱいの愛であなたを包み込みたい
世界中の誰よりも愛してる 君だけを。
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目を閉じて 暗闇の中に心を沈めて
そっと 世界のささやき声に耳を傾ける
何気ないくらい そこにある
繰り返される生と死に誰も気づかない
通り過ぎたあの道の線路の脇に揺れる花
無造作に供えられたジュースの空き缶とお菓子の箱
ふとため息をついたら笑顔が消えた
消えかかった街路灯の明かりも消えた
ほんのかすかな希望だけ 見えただけ
やがて訪れる 雨の終わりを 待ちわびる
絶え間なく 行き交う人波に
押されながら なんとか歩いているような
日々の中で 僕は時々思う なんのために
誰のために 今を生きているんだろう
いつも答えのない答え合わせだ
そっと手紙だけ残して 見送られることもないまま
親よりも先に空に旅立った小さな命
通り過ぎたあの道の線路の脇に揺れる花
無造作に供えられたジュースの空き缶とお菓子の箱
僕は見て見ぬふりで線路を渡った
5時過ぎの夕暮れの街は 心まで冷えた。
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あなたに生んでもらってから
どれくらいの時間が流れたかな
お母さんと 今まで何回呼んだのかな
そしてこれから何度呼べるのかな
喧嘩しても 喧嘩しても
何度も 仲直りして
嫌いになってはまた好きになって
あなたのいいところをまたひとつ知る
あなたのわるいところを探すんだけど
あなたのいいところばかりが見えてくる
こんないい加減な 僕が息子で
ごめんなさいと言うべきかな
ありがとうと言うべきかな
二十数年の お付き合いですね
それは長いようで短い時間です
あなたとつくった思い出がこれからも増えていく
笑ったり泣いたりして
あとどれくらいあなたといれるかはわからないけど
残された日々の中で
許されるかぎり あなたを愛していこう
あなたに 愛されていこう
お父さんに叱られたとき
あなただけはかばってくれた
お父さんが酒を飲んで暴れたあの夜も
あなたは僕をかばって代わりに殴られた
思えばいい思い出ばかりじゃないけれど
思い出の中には必ずあなたの笑顔がある
あなたの優しげな 力強い 逞しさがある
あなたのことを知っているようで
まだまだ知らないことも沢山ある
ぶっきらぼうなのは昔からだけど
肝心なときはしっかりお母さんだから
感謝してもしきれないほど
沢山愛されてきました
数えるほどもない あなたとの日々を
後悔の涙で 濡らさないように いつかこの感謝を伝えたい
旅行もしよう 美味しいもの食べよう
お金では買えない沢山の思い出で心をいっぱいにしよう
人はいつか死んでしまうから せめて思い出で満たされたい
白髪を 数えてまた歳をとったとため息を吐くあなたを見ていたら 僕は少し悲しくなった 僕が歳をとることはあなたも歳をとるということ。
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想像だけで広げた箱庭は
終わりのない宇宙を描く
ひと夏の夢のような蝉の鳴き声のような
儚くて 切ない 痛みをはらんだ心地よさ
近づく風を感じながら
暑さの中でもだえていた
もしもの予感に心をときめかせていた 遠い絵日記の中の夏休み
画用紙いっぱいに 青いクレヨンで描いた海とカモメ
屋根の上風見鶏が 風をうけてくるくる回る
誰かがいつかどこかに置き去りにしたような
けして取り戻せない何かが この夏にはある
振り返っても 思い出せないその時だけの気持
会いたいときに会いたい いつかこの手にあった小さな太陽のかけら
パズルピースのように ひとつに重ねてはじめて絵になる記憶
瞼閉じて 思い出せるのは
かすかな 水の冷たさと 降るように注いだ陽射しの 焼けるような暑さ
しだいに過ぎる暑さを この心は感じていた筈なのに
もしもの予感に心をときめかせていた 遠い絵日記の中の夏休み
画用紙いっぱいに 青いクレヨンで描いた海とカモメ。
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どこまでも伸びた
レールを行く僕らの足取り
足跡を追いかけて
軌跡の道筋を辿る
落としたパン屑を拾う旅
空回りの僕を笑う風
行く先は いつも
目から離さないで
その夢に 向かって
まっすぐ歩けばいい
眼前に広がった
目もくらむほどのブルー
与太話はスルー
スローモーションのストーリー
誰かが引いた道を逸れて
心ゆくままに
自由を捜す足が向かう場所へ
いつになれば終わるの
どしゃ降りの雨が降るシーン
通り過ぎた痛みも
覚えてしまう悲しさに
ため息を吐くたび 色あせる
この世界を染めるグラデーション
言葉の雨にうたれ
穴ぼこの心は
捨てられた傘のように
寂しく 影落とす
眼前に広がった
目もくらむほどのブルー
与太話はスルー
スローモーションのストーリー
誰かが引いた道を逸れて
心ゆくままに
自由を捜す足が向かう場所へ
幸福(しあわせ)捜す 足が向かう場所へ
地図にはない夢の最果てへ。
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眺めているんだよ
遠く 浮かぶ景色を
誰かの代わりのように
夢の続きを 求めるように
心の一番 そばで あなたの心臓の
脈打つ音を 聴いていた
「生きている」
それだけのことが 今日も僕らを生かしている
たくさんの人が行き交う 街で
いろんな思いにふれるとき
人の 醜さや 人の汚さを知る中で
時折 涙が出るほどに人に感謝して
ありがとうって 愛してるって
ささやきたくなる
忘れたふりで
覚えているんだよ
痛みの中に灯る光を
探り当てるように
あなたと僕の握った手の形は
リボンを結んだときの形
「そばにいる」
ただそれだけで簡単に幸せになれてしまうなんて
人を嫌いになったり好きになったりするのは
振り子のように 都合しだいで 変わる
優しさを一番に求める心が傷ついたとき
気づけば愛した人でさえ憎んでいた
嫌いになっていた
明日の空 見上げながら
ぽつり ぽつり 明かりが消えてくのを見てたら
寂しくなって 切なくなって やがて涙になった
たくさんの人が行き交う 街で
いろんな思いにふれるとき
人の 醜さや 人の汚さを知る中で
時折 涙が出るほどに人に感謝して
ありがとうって 愛してるって
ささやきたくなる。