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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[7213] あくびのつづき
詩人:どるとる [投票][編集]


残された時間が 大きな口を開けたまま

青空をその大きな口でペロリとひとのみ

部屋の隅っこで 煙草を燻らせて

世界の終わりを ただ待ちわびる

空へ行けるバス停があれば楽になれるのに

生きることが こんなにも たくさんの喜びや悲しみを
拾ってくるせいで 簡単には 手放せない命だ

いうなればあくびのつづきのようなもので 退屈紛れに 大多数を愛したりは愛されてやったりしてるだけ

砂時計が 落ちると またひとつ 命が消えていく

そうして少しずつ 短くなるろうそくを思い描いてる

生きることが こんなにも たくさんの喜びや悲しみを
拾ってくるせいで 簡単には 手放せない命だ

いうなればあくびのつづきのようなもので 退屈紛れに 大多数を愛したりは愛されてやったりしてるだけ。

2016/01/13 (Wed)

[7214] シルベスター
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星をくわえて 君に届けよう
暗闇の中に 光を降らせよう

悲しむことはないさ もうこれ以上
この気持ちに名前をつけてください

無意味なようで意味のある
理由なき行いを 笑うのならそれもいい

すべからく すべてのものに意味があるとは 神様も説明してはいない

シルベスターと 名付けたその星が

消えたとき 僕の命も終わる

なかなか楽しい余生だったと笑えば

こんなちっぽけな命にも少しは価値がある。

2016/01/13 (Wed)

[7215] なんとか戦隊なんとかレンジャー
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この世にのさばる悪をうつ
胸に正義をやどした五人
その名は まだない 戦う理由も 実はない
とりあえず守ろう名もなき何かを

なんとか戦隊 なんとかレンジャー

行け パンチ キック 鍛えてないその腕で
走ればバテるその足で 名もなき技を繰り出せば
鳥くらいは追い払える

いるかどうかもわからない悪の組織を
待ちわびて 今日も夕日に 歌ってる

ダッシュ ダダダ

ダッシュ ダダダ

なんとか戦隊 なんとかレンジャー!

2016/01/13 (Wed)

[7216] うつせみ
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いつか見たことのある景色が
まぶたの裏に 同じ場面を描いてる

あの懐かしい声が今も残ってる
君は生きてるんだ僕の中に

夕暮れに染まった空が
街並みを抱きしめている
そんなふうに見える

優しいあの顔に 会いに行こうとして

やっぱり やめたあの夏のように

陽炎の揺れる 道に落とした涙は

いまだ乾かず 思い出を閉じ込める

うつせみだけを残して朽ち果てる

はかない命の終わりを見た

暑すぎるあの夏のように。

2016/01/13 (Wed)

[7217] 夜間飛行
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小さくまとまったり
大げさに 散らばったり

わがままな それぞれの尺度で
暮らす星の上に 今日も夜が降りてくる

覗きこんだ 万華鏡の向こうの世界

キラキラとやたら輝いて目が眩んだ

行ってみたいなよその国
秘密のチケットで 宇宙旅行

銀河を走る 列車に乗って
月を間近で見てみたい
君と二人で

太陽を忘れた国で 水を浴びるほど飲んで

ありふれた幸せを 少しずつ分けあいながら
画用紙に描かれた異国情緒に憧れる

白く細い指先が 描いていく未来

あまりに下手くそで横やりをいれる

自由の国の王様になって
思いつきで新しいことをする

星の間をくぐり抜けて夜間飛行
偶然が重なるよ奇跡も簡単に起きそうな夜

引き出しの奥に きらめく余韻
あまった時間で 築き上げたすべてを
今から 迎えに行くよ 走っては停まるぜんまい式の車に乗って

覗きこんだ 万華鏡の向こうの世界

キラキラとやたら輝いて目が眩んだ

行ってみたいなよその国
秘密のチケットで 宇宙旅行

銀河を走る 列車に乗って
月を間近で見てみたい
君と二人で。

2016/01/13 (Wed)

[7218] ヒミツの花園
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目を閉じて広がる 暗闇にも
光は 灯って どんなに遠い場所にも朝を届ける

いいことを思いついたけど
すぐに忘れた

おざなりの言葉で 愛を語るなら

いっそ分かりやすいくくらいに
下心をさらけ出したい

秘密の花園に お邪魔するよ
汚れた手でかき混ぜて

小さなドアを こじ開けたら
素敵な 音が鳴って

やがていくつもの水たまりをつくった

どんな 形になるかはわからない
生まれたての たしかな重みを 心が軽量する

おとぎ話だと思っていたすべては昨日までの話

こんなにも醜いのに愛されてしまうと

つまらないただのうすのろまぬけ
そばにいたいよ 願うことはそれだけ

君のすべてを知りたいと
願った僕に 与えられた明日は

大切なものを守る大切さを教えた
頼りなくても頑張るよ

小さな手と大きな手でつくるミライ

ドラマみたいな 展開は望まれない

血に飢えた獣みたいに ただ
欲望のままに 荒れ狂う
ケダモノだった僕は 死んだよ

秘密の花園に お邪魔するよ
汚れた手でかき混ぜて

小さなドアを こじ開けたら
素敵な 音が鳴って

やがていくつもの水たまりをつくった。

2016/01/13 (Wed)

[7219] 新しい季節
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出来合いの ルールで 築き上げた
ちゃちな 正義で反旗をひるがえそう

おざなりの言葉と 気まぐれな天気を
後部座席に乗せて 夢を探しに旅に出る

言葉にしたら笑われそうな思いを
今 歌にして 風の便箋に 綴るよ

ただ何処までも 透明で 無邪気な幼さを

大事そうに胸に抱えて新しい季節へ

出来損ないの メロディつぎはぎだらけ
紙と鉛筆で つくった未来想像図

この解釈には形などなくて 見方次第でどんな形にもなる

指先ひとつで出来る ありふれた魔法で
生まれ変わるよ 今よりもっと輝くよ

遠い日交わした約束は首輪みたいに

今も僕を自由にはしてくれないけど

その 不自由さがいい

ただ何処までも 透明で 無邪気な幼さを

大事そうに胸に抱えて新しい季節へ。

2016/01/13 (Wed)

[7220] オーバードライブ
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窓の外を流れる景色
やたら揺れるバスに乗って

四月の街並みを なめるように流れる
遠いまなざしで 眺めてる

すぐそばにある 幸せさえも
なんだか遠くにあるようで
不安になる 小さな胸がふるえてる

坂道を 越えて 次の曲がり角まで
ずっとつきまとう思いは
空が見えなくなるほど暗い夜も

変わらないままここにあるから
何処までも高く飛んでみせるよ

今より もっと君に近づけるように
オーバードライブ

夜に沈んだ街並みがかすんだ 眠りを誘うリズム

憧れは憧れのままにしておくよ
夢に溺れるわけにはいかないから

誰かが歌ってた 愛のなんたるかは
今もわからないままだけど
知らないはずの愛をいつの間にか歌ってる

七色に光る 街明かり
星を探して 窓から見上げる空
がら空きの車内を見渡すと
デジタル時計が 9時を指した

いろんなふうに 変わってみせるから
どうか今だけはありふれさせて

「明日は今日とは少しだけ違う
僕が大それたことをするよ」

通り過ぎてくバスの背中

歩き出した 僕は冷えた体を

かばうように さする

坂道を 越えて 次の曲がり角まで
ずっとつきまとう思いは
空が見えなくなるほど暗い夜も

変わらないままここにあるから
何処までも高く飛んでみせるよ

今より もっと君に近づけるように
オーバードライブ。

2016/01/13 (Wed)

[7221] スピカ
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出来合いの 思い出を 大事そうに抱えながら

繰り返す季節を行ったり来たりする

早送りが出来たなら
巻き戻しが出来たなら
そんなことを 言っても始まらない

あんなにも好きだったボブディラン
ある日突然音楽は僕の暮らしからそっと なりをひそめた

それは 寒空から降りてくる夜

星の雨に濡れた 心が思い出すのは

いつか僕も当たり前に持ってた誰かを愛する気持ち

今も 少しだけこの胸にあるスピカ

両手でつくった望遠鏡で 未来を覗き見

名前もわからない大切な宝物をなくした

笑いたいときに笑いたい
泣きたいときに泣きたい
素直になれない 強がることしかできない

それは 弱虫な僕を隠すための張りぼて

君に簡単に見透かされてしまう

手をつなぐと伝わる温もり 今だけはこれが僕のすべて

希望を持てない僕にも見える恒星

未来は とても曖昧であやふやな輪郭だ

それでも追いかけるよ

来るか来ないかわからない
そんな 不確かなものじゃない

見える星は人それぞれで
僕にはどんな未来が見えるかな
今から楽しみだ

それは 寒空から降りてくる夜

星の雨に濡れた 心が思い出すのは

いつか僕も当たり前に持ってた誰かを愛する気持ち

今も 少しだけこの胸にあるスピカ。

2016/01/13 (Wed)

[7222] 旅立ちの日に
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君が嫌いと言ったこの世界が
いつかは好きになれますように

毎日不意をついて笑わせてみせるね
覚悟しておいて 手加減はしないよ

出会っては別れる そんなことの繰り返し
さっき昇ったお日さまもはやいものでもう沈むよ

笑顔が似合う君は涙も似合う

旅立ちの日に最後の煙草を吸う

さよならは言わないよ また会える

そんな奇跡を待っていてもいいだろう

東京の街並みは 春になっても寂しげで
花が咲いたことさえ忘れてしまいそうだ

風邪を牽かないようにと送ってくれた手編みのマフラー 心も包み込むほど暖かい

一人暮らしにも慣れたけど たまに泣きたくなる夜がある
そんなときには君の存在がありがたい

今夜は星がきれいだよ 君も見てるかな

離ればなれの思いと思いが重なるとき

届くはずもない手がふれた気がした

そんな夢を今朝見た気がするんだ

時間に追われてお互い
忙しさから抜け出せない
次はいつ会えるだろう
今から楽しみだ
日々 新しい気持ちで生まれ変わる
僕らは少しだって 同じじゃいられない
でも 肝心なところはいたって変わらない

それが うれしいような 悲しいような

笑顔が似合う君は涙も似合う

旅立ちの日に最後の煙草を吸う

さよならは言わないよ また会える

そんな奇跡を待っていてもいいだろう。

2016/01/14 (Thu)
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