詩人:どるとる | [投票][編集] |
雨上がりの 東京の街の夜は
いつもとは少し違う華やいだ雰囲気で
洒落た店が建ち並ぶ
お酒の匂いに酔いながら
あ、星が流れた そんな君の声がした
こんな夜には 涙なんて似合わないね
だから 無理にでも笑おう
明日の幸せ祈るように
星空に 眼差しを泳がせて
缶珈琲 片手に 一人黄昏る
多分僕が思うよりもずっと
悲しいことは 尽き果てないのに
そんなこと関係なしに僕は
生きていることを 心から楽しみたい
仕事をちゃっちゃと終わらせて
今夜は君と二人で秘密のデート
ロマンチックなんかじゃないから
君を楽しませてあげれるかわからない
だから手探り状態さ
言葉よりも きっと一緒にいること
それが何より 大事なこと
今ならそれが わかるんだ
君の手をどこまでも引いて
終わらない夢を追いかけたいんだ
言うより まずはやってみることだ
下手くそでも一生懸命 それがスタンス
君が僕を思う気持ちが僕を強くする
明日も僕は この街で頑張るよ
キラキラ まぶしいくらい 星が輝く夜
明日は晴れ それだけで心も 青空
さあ 夜明けまであまり間もないけど
もう少し 夢にまどわされていたい
星空に 眼差しを泳がせて
缶珈琲 片手に 一人黄昏る
多分僕が思うよりもずっと
悲しいことは 尽き果てないのに
そんなこと関係なしに僕は
生きていることを 心から楽しみたい。
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カレンダーに並んだいくつもの
数字を眺めながら 邪魔な日付を
飛び越えた先にある待ちに待った日
どんな顔をして どんな気持ちで
僕は 君に会えばいいだろう
今はその事で頭はいっぱいさ
一年 365日の たった一日だけでも
特別な日があるとしたら
僕はまだ幸せなほうだね 月に数度も
特別な日があるから
「君に会える日」は僕にとって
どんな日よりも 特別な日になるから
掛け値なしの奇跡なんかはいらない
この街の中だけでも どれだけの思いが
人と人を つなげているのだろう
あなたが僕を思い僕があなたを思うように
一人だけでは 成り立たないものだから
今日もあなたに 思われていることを
強く感じながら 僕もあなたを思う
一年に 一度しかない誕生日よりもずっと楽しみにしているよ
笑った顔も泣いた顔も どうしてこんなに眩しいのだろう
君に会える日は 僕にとってこの上ない幸せだから
覚めてもまだ覚めない夢の中にいる
一緒にいる 手をつないだり キスをしたり
重ねてく時間と同じだけの 距離を歩く
君も僕も いつまでも若いままじゃない
でもだからこそ今日より明日が楽しみになるよ
一年 365日の たった一日だけでも
特別な日があるとしたら
僕はまだ幸せなほうだね 月に数度も
特別な日があるから
「君に会える日」は僕にとって
どんな日よりも 特別な日になるから
掛け値なしの奇跡なんかはいらない。
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結ばれた 手と手に重ねてしまうのは
僕に足に止まる 二匹の蝶々
多分 一緒にいるだけで過ぎてしまう
無駄に費やされる時間
「愛してる」の言葉もまるで嘘のようだ
つないだ手から伝わるものは
きっと ぬくもりだけじゃなく
知らずに抱いた 不安も欺瞞も
同じように伝えてしまうんだ
だから 隠さずに傷痕を見せてよ笑わないから
手をつなぐことの意味を
愛というきれいな言葉でごまかさずに
醜さまでも さらけ出せる 僕らでいよう
約束だ
愛はきっと 都合の悪いすべてを
隠してしまえる都合のいいついたてで
見たくないすべてから目を反らすための言い訳なんだろう
「愛してる」といえば憎しみも愛になる
そうやってごまかしたたくさんの色々を
片付ける暇もないまま また夜は明ける
引き出しの奥にしまったままの思い出も
思い出と名付ければきれいに 飾られる
目を凝らす必要のない愛なんて要らない
手をつなぐためだけに費やした時間を
今一度まぶたを閉じて思い出してみる
僕らはお互いに愛することを 楽しんでいたはずだろう
似合わない 下手くそな強がりで
見送った 背中はもう二度と帰らない
失うことが 恐いのなら 目の前にある
大切な人を 大切だと 思う気持ちを 言葉にするんだ
つないだ手から伝わるものは
きっと ぬくもりだけじゃなく
知らずに抱いた 不安も欺瞞も
同じように伝えてしまうんだ
だから 隠さずに傷痕を見せてよ笑わないから
手をつなぐことの意味を
愛というきれいな言葉でごまかさずに
醜さまでも さらけ出せる 僕らでいよう
約束だ。
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どこまで行こうか 終わらない物語
探しながら 旅人気取りで旅立つ
小さな六畳ほどの僕の部屋にも幸せはあるのです
たまには 大袈裟なくらい笑って
辛い出来事に 泣いたりして
そんな 毎日を暮らしている
気づけば日は落ちて夜になって
悩みなんかうやむやになって
晴れ渡る空に 浮かぶ白いわた雲
高架下の 寂しさや校庭の光と影
路地裏の哀愁や 置き忘れた傘
歩いて数分 本屋まで 話しながら 行こう
とりとめもない 日々が それこそ
永遠に続くのならそれもまたいい
自殺したあいつを思い出す
どんな気持ちでさよならしたろう
悲しみは命を 脅かすものなんだ
嫌いなものみたいに残せたらいいのに
人でごった返す街にまた 夜明けが来て
まるで当たり前みたいに僕は働いて
「疲れたなあ」なんてため息吐きながら
煙草をふかすだろう
たまには 大袈裟なくらい笑って
辛い出来事に 泣いたりして
そんな 毎日を暮らしている
気づけば日は落ちて夜になって
悩みなんかうやむやになって
晴れ渡る空に 浮かぶ白いわた雲。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
透明な水のように 一切の淀みのない
あたたの瞳を まっすぐに見つめるたび
僕の中にある 汚さだとか負の感情を
より明確にはっきりと気付いてしまう
こんな僕が君を愛していいのかなと
当たり前なことを思ってしまうよ
水と油みたいな僕らは交わることもなく
ただ 別々の手と手をつないで そして
ひとつになったような気になって
愛してると ごまかしているだけだ
すべてをわかりあえないことで
僕らはそれを理由に つないだ手を離して
だけど離れた手をつなぐのは いつも
わかりあえない 心をわかろうとする心
見えない あなたの心を教えてくれるのは
涙や笑顔といった目に見えるもののおかげ
優しくもなれず 厳しくもなれないから
どっちつかずの真ん中でさまよってる
いっそのこと傷つけてしまえるのなら
痛みさえ安らぎに変えることができたら
背中あわせでも見えるものがある
離れたときの寂しさの向こうにある光
会えないことがこんなにも悲しいこと
気づかなかったでしょう 僕も君も
愛をもってしても 心には介入できない
他人の壁を越えるには些か無理がある
離れないように握られた手は
離したのと同じ手だ
離れてたはずの手だ
明日また明日 過ぎてく日々の中
昨日は 傷つけた人が明日には 愛しくて堪らなくなる
この気持ちはなんだろう
どっちも嘘じゃないのに
手のひらを返したように
あなたを思う感情が色ちがい
すべてをわかりあえないことで
僕らはそれを理由に つないだ手を離して
だけど離れた手をつなぐのは いつも
わかりあえない 心をわかろうとする心。
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昨日寝ないで 書いた君への手紙
ロッカーの中に入れました
下手くそな字だから読めるか心配だ
だけど心を込めて書きました
返事をくれたらうれしいんだけど
きっと優しい君のことだから
ことわるときも傷つけないように
返事をくれるんだろう
恋をしたのは 桜が散る頃でした
君は いつも 眩しくて 教室を通るたび
楽しそうに笑う君を見かけては 心を揺らしてた。
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蜘蛛が糸を吐くように レールを手繰り寄せる
電車は走る 何も見えない闇の中を 明かりひとつたずさえて
長い芋虫 這うように走る
赤く錆び付いた 鉄の道を
窓に映る 間抜け面した自分の顔
時々目があって 気まずくなって
船を漕ぐように うとうとしかけて
眠らないようにつとめてる終電の男
あらすじを読むのも疲れたので ちょっとたまには
出来合いの 筋道をそれて 獣道に分けいるのです
くしゃみ一発 数キロ先まで飛ぶ
ミクロの菌類 着地したかもわからない
暗くなったり明るくなったり
目を閉じたり開いたりの繰り返し
あやふやで曖昧な思考が回る
意識の外れでお腹が鳴る 胃袋エンプティ
改札を 抜ければほらやけに月のきれいな夜
黄色い 満月が 夜空を泳いでく すいすいと
幸い悲しみはぼんやりしてる
今ならどうにかこうにか笑えるぜ
窓に映る 間抜け面した自分の顔
時々目があって 気まずくなって
船を漕ぐように うとうとしかけて
眠らないようにつとめてる終電の男。
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裏路地を吹き抜ける風の名前を
どこかで 覚えてるのはなぜだろう
輪郭だけを 記憶しているんだろう
ふれたときの感触が残ってるんだろう
たとえば 誰かの手のやわらかな
月のような 丸みを帯びた滑らかさを
水面に イメージが船のように浮かぶよ
そんなに波のない海をゆうゆうと進むよ
そのまま夜明けまで漕いで 雲隠れ
白黒のデッサン 昔のテレビみたい
コロネみたいなお下げ髪が 揺れるよ
道を外れて 地図を持たずに 遭難です
デタラメな 線をどこまでも伸ばして
あとは気ままな 心が矢印になって
雲のあしあとを 追いかけるよ
きっとその先にあるんだ
ずっと 追いかけてたすべてが。
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ばらばらの音が重なって
ひとつのメロディになるように
そこから 歌にもなる
可能性という足が生えて
自分の足で 立って歩いてく
いくつかの選択肢へ
虹のような七色のオーケストラ
ひとつじゃない 複雑でいて繊細な細やかな仕事
完成された美学 それは完全犯罪
解けないミステリー 胸騒ぎのサスペンス
答えなんかいらないよ
自由な 解釈で如何様にも広がる世界。
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安っぽい言葉たちが空から舞い降りる
遥か何億光年からのプレゼントのように
星が手のひらに落ちたその日の夜は
奇跡みたいなまやかしも信じられた
あの頃は二人共 本に夢中だった
ファーブル昆虫記とシートン動物記
その二冊が 僕らのバイブルだった
世界の すべてがなんだって
未来が どれだけ変わっても
肝心なところはいつまでも変わらない
僕は僕で不器用さ前回でやってくよ
あらゆるイメージを総動員して
これから訪れる未来を待ち焦がれる
望遠鏡を覗く少年のような心で
まずは手始めに明日を楽しみにしよう。