詩人:どるとる | [投票][編集] |
楽しみなんだよ
待ち遠しいんだよ
目先に迫る未来も
やがて過去になって
追い越してく
カレンダーはもう何枚めくられたかもわからない
踏み出したそのただの一歩が
誰かにとっては 偉大な一歩なら
僕が踏み出した 小さなスーパーに
行くための一歩も 偉大な一歩かな
つまらなくて くだらない ありふれた未来なんかない
どんな未来も未来には変わらないし 変えられない
ってなことを言いたいだけで
また夜がひとつ明けてゆく
銀河を 汽車で旅する 物語を知っているかい
タイトルはど忘れした
まだ真っ白なノートに描かれた
レールを 走ってゆくイメージ
話したら笑われそうな夢やロマン
笑われても 信じられたらいいな
見上げた空に 光る小さな星のひとつに
祈った日々を 弱さとは形容したくない
無意味なことなんてない
どんなことにもそれなりに意味がある
確かめてみよう 僕の中にある全可能性を
ってなことを 言うだけで
物語の前半を 費やしてしまった
魔法なんて便利なものに頼るくらいなら苦労をして手に入れる未来が所望さ
空に流れる 星がたどった軌跡を 少し遅れて見た夜に
僕は何か大切なものを 知った気がした
気のせいなんかじゃないんだ
僕が踏み出した 小さなスーパーに
行くための一歩も 偉大な一歩かな
つまらなくて くだらない ありふれた未来なんかない
どんな未来も未来には変わらないし 変えられない
ってなことを言いたいだけで
また夜がひとつ明けてゆく。
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どれだけ歩いたら たどり着けるだろう
ヒントも地図もない旅を強いられてから
どれくらいの時間と季節が流れただろう
きりもなく流した涙
同じくらい浮かべた笑顔
隙あらば誰かを愛して いつの間にか誰かに愛されて
大切なものや守るべきもの
僕にもいくつか出来たんだ
いつか誰かに 見せびらかすように
自慢したいよ 「こんなに思い出が僕にも出来たよ」と
いつの間にかまた スタートラインにいる
ゴールなんて分かりやすいものはない
どうやら僕にも付加価値なんてものがあるようで
生きることで それが果たせると 君は言った
悲しいときこそ傍にいることが 本当の愛だと思うんだ
一つ一つの出会いがくれた
一人一人違う その人と過ごした時間
そして道に迷った僕はスタートラインに 戻って空見上げる
今は忘れてしまった気持ちを 思い出すように
鳥が 空を飛ぶ羽を生まれながらに
持っているのは なぜだろう
その答えは きっと案外 簡単なことなのかも知れない
僕には地面を蹴って歩ける足がある
僕にとっての空はどこまでも続く道だ
ならば鳥が飛ぶがごとく僕も 地面を歩こう
隙あらば誰かを愛して いつの間にか誰かに愛されて
大切なものや守るべきもの
僕にもいくつか出来たんだ
いつか誰かに 見せびらかすように
自慢したいよ 「こんなに思い出が僕にも出来たよ」と
いつか たどり着けるかな 思い描いた場所に
その時にはどうぞ 僕の隣には君がいてほしい
そしてまた誰かがスタートラインに立ち
走り出す背中が もうあんなに小さく 見える。
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混みあう交差点潜り抜けて珈琲で飲む常備薬
怠惰になりそうな 日々も どこかあと少し強くなれないもどかしさだけを残したまま
いつの間にか足下に引いた ハードルを
いつか飛び越える日は来るのだろうか
寝起きの頭の中に響く 車内アナウンス
救いなんてものをまだ 求めてるなら
大概にしたほうがいいなって 笑ってさ
先ずは目先の 罠を掻い潜る策を 思案する
誰に向かって頭を下げているのか常に前のめりだ
絶対正義を疑った 僕は つまらない多数決で群れからはじかれて 孤独を強いられる
空と地平の境界線を 消したくて 走る
真夏の炎天下も 見て見ぬふりをする
手を伸ばす先に あるものを知っている
ふれられないことも知っているんだ
手にした物差しで何を計りたかったんだ
計算の出来る範囲はもう過ぎてるのに
このまま 僕らは置き手紙も残さず
誰の記憶からも 行方不明になりたい
たとえば越えてはいけない線を
踏み越えて その先を知りたくて 逃避行
好奇心の果てにある世界を見るんだ
いつの間にか足下に引いた ハードルを
いつか飛び越える日は来るのだろうか
寝起きの頭の中に響く 車内アナウンス
救いなんてものをまだ 求めてるなら
大概にしたほうがいいなって 笑ってさ
先ずは目先の 罠を掻い潜る策を 思案する。
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行き先のない 電車に 乗っかって
窓から見える 風景だけが世界ならいいのになあ
いつか失くした 何かを探しに
自由への地図を持って
答えなどない そのくせ 縛られてばかり
今は 何も僕を咎めるものはない
目の前に広がる 空と海のボーダーラインを
曖昧にする 目も眩みそうなブルー
無人駅のベンチの下で寝ぼけ眼の 猫があくびをする
向日葵畑を 自転車で追い越して
このまま 二人きれいな幻になろう
とある掟に 縛られて 笑えない毎日
冗談のひとつも 言う気にもなれないのは悲しい
はぐれたようになった笑顔は迷子だ
どこをほっつき歩いてるんだろう
どうせなら路線図の一番最後の駅を目指して行こう
レールはやがて 途切れて いつか 宛さえなくすだろう
その時にコンパスになるのは 心だ
使い古されて 埃をかぶったような心だけど いざというときには頼りになる
このまま 二人地図上から消えよう
「電話のつながらないところまで 行きたいんだ」
君が言った
その言葉が 旅立ちの合図だった
そして僕らは夢のチケットを 子供料金で買う
目の前に広がる 空と海のボーダーラインを
曖昧にする 目も眩みそうなブルー
無人駅のベンチの下で寝ぼけ眼の 猫があくびをする
向日葵畑を 自転車で追い越して
このまま 二人きれいな幻になろう
幻になろう。
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舞い降りる 小さな花びら
開いた手のひらに落ちて
また風に 運ばれていく
手紙も残さず宛もない 旅に出ていく
跡形もなく 消えてしまう運命を受け入れられずに
散りゆく花から まだ目を離せない
つないだ手だけが知る いくつもの物語
けっしてドラマチックじゃないけど
僕と君の唇で結んだ数ページの思い出
この手があなたから離れるときが来るのなら
その日を 待つことも 大切なことだろう
でも それまでは離すことはない
あなたがいる そんなたしかなことが
君と世界を つないでいるのだから
コップに水を注ぐように
何かで満たしたい気持ちを
寂しさなんかで埋めないで
あなたの言葉が胸に突き刺さる
避けられない運命は 誰が決めた運命だろう
もし神様がいるなら 僕は許せそうにない
離れては また寄り添う 手が描く未来を
君だけが知ることができないなんて
なんのために日々を重ねてきたのだろう
愛を ささやく唇がさよならを 言う日が来たとしても
僕はあなたとの 日々を忘れないだろう
振り返るたび涙になってしまっても
あなたがいた そんなたしかな足跡を
心に刻んで また明日に届けていくよ
伝えたいことはいつも ごまかされて
言葉にできなかった あふれるほどの気持ちを
そしてまたひとつ 春は過ぎまた 夏になる
君が少し遠くに 見える
この手があなたから離れるときが来るのなら
その日を 待つことも 大切なことだろう
でも それまでは離すことはない
あなたがいる そんなたしかなことが
君と世界を つないでいるのだから。
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ゆらゆらと ゆがんだ陽射しが のたうつ
真夏の 30度を軽く越える 猛暑日
汗もすぐに 引いてく
乾いた喉を潤す片手で飲み干すサイダー
弾けるように 飛ぶ
水しぶきは彼方へ
見上げた空が目眩で百八十度 回る
倒れそうで 倒れないタフな僕
指先ひとつで 指揮者にもなれる
でたらめなメロディ 奏でてしまおう
曲がれスプーン背中と腹がくっつくくらい
僕はエスパー。
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この声は 君に届くかなあ
君の胸の中まで跳ねて届くかな
下手くそなフォームで投げたボールは
センターラインにも届かず落ちた
僕は何が言いたいだろう
それさえもう曖昧なままだ
届けたい気持ちばかりが先走って
歌ったそばから空回りするんだよ僕の声は
言葉にはいつも 凝っているはずなんだ
メロディだって いい線いってるんだ
だけどいかんせん思いが声に乗らない
落馬したように バランスを崩すだけ
五線譜に並べた音符を拾っていく作業
半ば流れ作業のように 無意識に働かせる
手放し運転のように危なげに調子づいて
転ぶのは目に見えて明白だ
今流行りの歌をなぞったような歌なんか歌いたくない 吐き気を催すような言葉
売れなくてもミュージシャンでいたい
だから宛もなく歌を歌っている
空や花に町の小さな造形物に 重ねた
思いが いつか誰かに届けばいいな
一番嫌いな言葉が「希望」や「愛」なのに
それを 歌ってしまうのはなぜだろう
一番好きな言葉は「戦争」や「殺戮」なのに 歌にできないのはなぜだろう
だから希望の歌さ
伝われ 今この歌を
必要としている
誰かの寂しい胸に
今流行りの歌をなぞったような歌なんか歌いたくない 吐き気を催すような言葉
売れなくてもミュージシャンでいたい
だから宛もなく歌を歌っている
空や花に町の小さな造形物に 重ねた
思いが いつか誰かに届けばいいな
届けばいいなと 歌っていこう。
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つながっていくこの声がここにある
ただいま おかえり 結ばれていく
えにしの糸が この世界にいくつもの
螺旋を描いて あなたに幸せを運ぶ
ラララ ラララ
君にも見えるかな
耳をすましてごらん
聞こえるんだ 君の声が
夜を 飛び越えて
千の悲しみだって 飛び越えて
太陽が必ず 街を照らす
どんなはげしい雨もやむ。
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廃線になったレールを辿っていくと
どこまでこの道は続いているんだろう
地図には凡そ載ってない場所まで
二人は宛もないまま 行くつもりなんだ
恒星に またがって君を連れて行くよ
下手くそな歌と あめ玉を道連れに
太陽系をワープして 最先端を先駆け
百万年くらい早く 二人は宇宙旅行をする
夢で見たんだ 背中に羽が生えて
空を飛ぶ そんな飛躍的な夢を
ばかげていると笑われてもいいけど
きっと後悔するよ 見せてあげるから
口の中、とけて小さくなったあめ玉は
まるで 闇の中に息づく地球のようだ
食道あたりを通過して胃にまっしぐら
淡く切ない檸檬味が 浮かんでは消えた
まばたきの瞬間に飛び込みたい
たとえば用心深い君が ふいに
隙をつくったとき
スピカ そう名付けた二人だけの秘密の場所
夜中こっそり抜け出して二人で 行こう
ランタンの明かりを 灯して
開拓と発展の 道を辿る 礎になる
恒星に またがって君を連れて行くよ
下手くそな歌と あめ玉を道連れに
太陽系をワープして 最先端を先駆け
百万年くらい早く 二人は宇宙旅行をする
覚えているかな
随分、遠い昔の話だ。
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いくつの季節を 通りすぎてきただろう
いつの間にか僕の背丈を追い越した
庭に植えた名前も知らない木
いつかつけた 赤いしるしがあんなとこに
しゃんと背筋を伸ばして空を見上げたら
いつもより少しだけ空が近くなったよ
人との出会いの数だけ避けられない別れがある
振り返る背中に 映る思い出
この道を辿って行けばあの頃の僕に出会えるかな
手を伸ばそうとして やっぱり 引き返したよ
気まぐれに風がめくった 物語
始まっては終わっていく物語
夕暮れの道に 影落として
お母さんと子供が 手を繋いでる
離さないように ギュッと繋いでる
愛されることもある でも憎まれることもある
だけど憎まれても憎んだりはしないよ
大切なものを大切にすることがなんでこんなに難しいんだろう
ふいに吹いた風を呼び止めて 聞いてみたよ
黄昏時の街並みは 切ない色をしている
今日は泣いた人も明日は笑えるといいな
なんてことを密かに思ってみたりしたよ
流れた星に願うならそんなこと
人との出会いの数だけ避けられない別れがある
振り返る背中に 映る思い出
この道を辿って行けばあの頃の僕に出会えるかな
手を伸ばそうとして やっぱり 引き返したよ
思い出から 少し遠く 離れた場所で生きる
その寂しさを いつか優しく 波が流すまで。