詩人:どるとる | [投票][編集] |
友よ どうしてるかい?随分長いこと
会ってないが 体は万全かい?
僕はというと 仕事がうまくいかなくてね
さっきやめてきたところだよ
やっつけのように貯金をくずして
焼き肉を食べる でもなんでかなあ
涙が 出てくるんだよ
人の幸せを思えるほど 俺は できたやつじゃない
今はそもそもそんな気分でもない
だから 今はひたすら人の悪口陰口 一辺倒
君は こんな僕を軽蔑するだろうか
それならそれでもいいけど
あの頃の僕らを どうか忘れないで
友よ。
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今日と同じくらい
明日もいい日で
ありますように
願う声は空に昇る
明日も大好きな人と一緒ならきっと幸せは約束されたようなものでしょう
僕は昨日と同じように花に水をやって
大好きな君と青い空を見上げながら笑う
それだけでいい
そうさ今日より 素晴らしい日はない
いつも今日が一番素晴らしい日だよ
だから 雨上がりにはちゃんと笑って
また笑うために 涙をぬぐう必要がある
笑顔の素敵な君に会いたいなあ
だから、僕は君だけのハンカチになる
あなたの笑顔を
明日も見たいなあ
僕の願いは君の願いだ
二人の願いは夜空の星になる
夜を飾る 星になる
そうさ今日より 素晴らしい日はない
いつも今日が一番素晴らしい日だよ
だから 雨上がりにはちゃんと笑って
また笑うために 涙をぬぐう必要がある
笑顔の素敵な君に会いたいなあ
だから、僕は君だけのハンカチになる
だから、僕は君の 君は僕の全てになる。
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夕暮れの道に 影を二つ落として帰る
ひとつは 小さな女の子 ひとつはお母さん
幸せそうに 笑いながら 何かお話してる
その手のひらには きっと愛があって
夕暮れよりも 熱くそして優しく燃えてる
お別れのあと また明日ねって
泣きながら あなたは笑った
明日会える喜びとさよならの悲しみが
混ざりあって 言葉にならない気持ちになる
ただいまとおかえり 世界中でどれだけの人たちが
その素敵な言葉を言い交わしているんだろう
ほらもうこんな時間です 遊んでる手を止めて家に帰ろう
時計は 間違ってないよ まだ遊び足りない君は 賢い言い訳をした
おもちゃのシャベル とつくりかけの砂山
子供は大人より心がきれいだから
今日の別れを 純粋に悲しんでるんだ
家路を歩くお母さんと女の子は
手をつなぎながら今晩の献立考える
ハンバーグだって聞いた女の子は
泣くのをやめて 太陽みたいに 笑った
夜がすぐそこまで 迫ってる空
家まで競争だ ママはわざとゆっくり走る
玄関に到着した女の子に拍手をするの
そんなささやかな今が思い出になるよいつか
明日につながっていく今日の頑張り
ささやかな 努力
小さな蕾みたいな笑顔と 流した涙
その全て
お別れのあと また明日ねって
泣きながら あなたは笑った
明日会える喜びとさよならの悲しみが
混ざりあって 言葉にならない気持ちになる
ただいまとおかえり 世界中でどれだけの人たちが
その素敵な言葉を言い交わしているんだろう。
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様々な人の物語を 背負うように
安全にあなたを向こうの道に渡すため
名前もない錆びて色褪せた歩道橋
忘れられても泣いたりしない強いやつ
夜でも朝でも夕暮れでも君が渡るのを
何も言わず黙って見ている歩道橋
暗い夜には明かりを灯してくれる
車社会の現代じゃ交通の利便性なんてささやかなものだけど
僕は好きなんだ そんな控えめな君が
これからも使わせてもらうね 歩道橋
車の排気ガスで汚れても
ごみを捨てられても黙って君は
そんな誰だって 隔たりなく 渡らせる
そのための歩道橋 でもがんばり屋さんだ
夜でも朝でも夕暮れでも君が渡るのを
何も言わず黙って見ている歩道橋
暗い夜には明かりを灯してくれる
車社会の現代じゃ交通の利便性なんてささやかなものだけど
僕は好きなんだ そんな控えめな君が
これからも使わせてもらうね 歩道橋。
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ああ この場所で何度でも 僕は振り返る
惜しむらくは残してきた 家族や
伝えきれない 思いの丈
あさきゆめみし この胸の思いは
ずっと同じページで止まったまま
季節は流れず ずっと動かない世界
止まったままの時計
あの日を指してる。
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電話やメールだけで 繋がってる関係じゃ
いくらなんでも悲しすぎやしませんか?
今の時代 携帯やスマホは一人ひとつは必ず持っていて
ボタンひとつで 簡単に遠い距離を一瞬で縮めてしまう
会いたいけど会えない 勝手言えばそんな距離でいたいの
電話なんてない時代に行きたい そして
声だけで繋がってると思ってる
僕らに 忘れてる寂しさを教えたい
会うまでは言葉も交わせない切なさは きっと
宝物だと 気付きたい
通信手段は手紙がいい 切手を貼って
ポストに持っていって返事を待つ
それまでは 焦らされながらの忍耐だ
もどかしい気持ちが手紙を楽しみにさせる
どんなことを書こうかな ペンと相談する
会いたいときに会えない そんなすれ違いもたまには必要だよ
会いたいときに会えるなんて退屈だよ
待ち合わせをして時計とにらめっこして
待った?なんて会話もしたいんだよ
やっと会えたときの笑顔は普段は見せられない宝物だと 気付いたよ
もしもしから始まる二人の長い電話
伝わってるかな届いてるかな
電話があっても 気持ちの全ては 届かない
そこが きっと あの頃と変わらないことだよ
会いたいけど会えない 勝手言えばそんな距離でいたいの
電話なんてない時代に行きたい そして
声だけで繋がってると思ってる
僕らに 忘れてる寂しさを教えたい
会うまでは言葉も交わせない切なさは きっと
宝物だと 気付きたい
遠くからでも なんとなくわかるよ
転びそうなくらい 慌てた様子で
走ってくる 世界で一番に大切な人。
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その日は社長を含めた上層部の社員一同が会議のために一日中会議室に籠っていた。
社員のオギクボはなんの会議をしているのだろうと聞き耳を立てるが、中からはなんの音も聞こえない。
声を出さずに会話が出来るのか。ドアを挟んでいるとはいえ声が聞こえないのはおかしい。
ついには社員の数名がその会議の内容を当てようと賭けをし出した。
ある奴は社運をかけたプロジェクトの会議だとか
ある奴は社内旅行の行き先を決める会議とか
ある奴は社長を含めた上層部連中はみんな悪の組織のメンバーでひそかに地球征服を企んでるとか
いろんな憶測が飛び交うが、
オギクボは会議の内容を誰より先に知りたかったので会議が終わるまで残業をすることにした。
一人も中から出てこないところを見ると会議はまだ続いているようで、12時になっても会議は終わる気配はない。
さすがに辛抱の出来なくなったオギクボは叱られることを覚悟でドアを少しだけ開けて中を覗いた。
するとなかには誰一人いない。それどころか真っ暗で何も見えない。
首をかしげていると次の瞬間、部屋は明るくなった。そこは会議室ではなく何ヘクタールもありそうなだだっ広い場所だった。
何十分か歩くと上から急に巨大なモニターが降りてきて
「おめでとう。あなたが被験者に選ばれました」
科学者らしき男はそう言うと不気味にフフフと笑った。
なんのことだと聞くと
くじ引きで全国にある会社や店舗、個人宅の中からいくつか選ばせてもらい被験者をその中から抽選にて選ぶ方法をとっていたのですが、秘密会議という餌でネズミのように人を誘き寄せたわけです。
被験者とは何かを訪ねると
実は今、今だかつてない最も凶悪な殺人ウィルスが見つかったのですがそのウィルスには人一人ぶんの血液があれば血清をつくれるので一人の犠牲で地球は救われるのです。しかし誰もすすんで協力はしてくれない
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そこで、くじ引きやら抽選で選ばせていただくことになったのです。
あなたは名誉ある被験者ですよ。
これから幾世にも続く人類のため未来のためあなたには尊い犠牲になってもらいます。
おめでとうおめでとうと何度も繰り返すモニターの科学者はまたフフフと笑う。
やがてどこからかあらわれた白い服の数人にオギクボは連れていかれた。
もちろん名誉ある被験者になるために。その血を捧げる誇り高き生け贄として。
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君のいなくなった部屋を見渡して気づいたよ
片付けてみたらこんなに広かったことに
慣れない手つきで洗濯物を畳むけど
君のようにはうまくはいかないなあ
折り紙のように角と角を合わせるようにするのがコツだと
君は 簡単にやってのけるけど 僕にはどうやら向かない作業だ
時には強がってみたり意地っ張りになった
頑張れば僕だって 出来るんだと最後まで見栄を張った
ほら 時間はかかるけど 君がいなくなってできた胸の隙間を 埋めていくように
足りない 優しさを探して 歩いてる
悲しみはひっくり返しても悲しみのままで
喜びにはならないと気づいてしまった
ほらうまく畳めたよ って 言うけど
君はもう僕には笑ってはくれないんだね
洗濯物を干すとき 雨も降っていないのに濡れるのは
僕の瞳からこぼれる涙のせいだ 受け流す傘もない
言葉はいつも 思いとは裏腹に 君を傷つけた
素直になるその一歩手前で 強がる自分に追い抜かれる
ほら 今日も君のいない部屋の中で
僕は すっかり乾いた 洗濯物を取り込んで畳んでる
どんなにうまく畳めても悲しいだけさ
夕暮れの道に 立って 沈む夕日を 歩道橋から 眺めてる
さよならは こんなにも呆気なく 今日も夜を連れてくる
まだ 何も始まってもいないのに
時には強がってみたり意地っ張りになった
頑張れば僕だって 出来るんだと最後まで見栄を張った
ほら 時間はかかるけど 君がいなくなってできた胸の隙間を 埋めていくように
足りない 優しさを探して 歩いてる
洗濯物を畳めるようになった そのくらいしか
変わったことはないけどそれが君がいたことの確かなしるし。