詩人:どるとる | [投票][編集] |
駆け抜けてく 夜明けの風に 乗って
悲しみは喜びよりちょっと向こう
泣くより先に笑ってしまおう
ダンスの仕方は 知らなくても
なんとなく 刻んでしまえるステップ
ほらね まるで何かに操られてるみたいだ
不思議な力 めきめきわいてくるよ
目を閉じれば そこはオン・ステージ
君を照らす月明かりがスポットライト
意地悪な 奴らなんかは煙にまいて
今夜でおさらばさ悲しい涙には
予告もなく盗んでいく僕の笑顔
心はもう 半分は君のものだよ
神様の手のひらで遊ばれている
その手でつかもう星の数ほどのロマンス
今までのどんな景色とも違う
目には見えないときめきの正体を
暴く僕は名探偵 さあ謎を解き明かせ
覚めても まだ終わらない夢のような
この世界にある美しいものを集めた
とっておきのコレクションをご披露しよう
今夜でおさらばさ
おざなりの日々には
いつか 夢見ていた世界が
ほら いよいよ 夢じゃなくなってきたよ
ほほをつねっても 痛いだけだよ確かめるのならば 今を生きてるこの喜び
目を閉じれば そこはオン・ステージ
君を照らす月明かりがスポットライト
意地悪な 奴らなんかは煙にまいて
今夜でおさらばさ悲しい涙には
今から お披露目だ
久々のスマイル
さあ ワンツースリーで世界は変わる
今がちょうど幕開け。
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暗闇に 浮かぶライトが 照らしたホーム
芋虫みたいなのに 光のような速さで
わずか数分で 目的地に到着
科学の進歩も ここまで来たか
地上に出ると 空が些か懐かしい
広々とした 街が迎えてくれる
心をわしづかみにされるような感覚
地下鉄を乗り継いでどこまで行こうか
僕はもぐらになって 土を掘り進める
新しい発見と開拓の旅に出かけよう今すぐ
勿論東京メトロで。
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いつも出会うのは なぜなんだろうなあ
家が近いから たまたま空いてるから
そんな理由を いくつも挙げながら
洗濯が終わるのを待つ君を見ているよ
錆びた赤い自転車 あくびばかりしてる猫
昼日中の ぼんやりとした 浮わついた時間
君の名前はなんですか?
気になってしまうのは
あまりに君が 僕の理想にぴったりだから
髪をかきあげるときのしぐさに また僕は性懲りもなく 君に惹かれてる
500円を入れて 乾燥機にかける
ぐるりと回り出す ドラムロール
家から近いわけでもないコインランドリー
なぜか来てしまうのは君に会いたいから
数十分程度の 静寂 雑誌を読む君
後ろからそれとなく眺めている
飲みたくもない 缶珈琲を 飲みながら
落ち着きを取り戻そうとする
それでもそわそわするざわめく胸
春がなんだか夏に 追い越されたような陽気 言葉もなく佇む男女
同じ目的のために
なんて言ったら大げさだけど
今僕らは同じ時間の中にいるんだ
小さな部屋の中で 君は相変わらず
雑誌を読んで 僕は寝たふりをしながら
たまに君を見る
君の名前はなんですか?
気になってしまうのは
あまりに君が 僕の理想にぴったりだから
髪をかきあげるときのしぐさに また僕は性懲りもなく 君に惹かれてる。
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夕暮れが 過ぎて あっという間に夜だ
今日も誰かが 誰かを思う
そしてその誰かを誰かが思う
異なる2つの 思いが 結ばれて ギュッとつながる
その解釈で いくなら一体どれくらいの結び目がこの街にはあるのだろう
僕も誰かとつながっているのかなあ
終電に乗って 駅へと向かう そのひととき
ただぼんやりと眺める窓の外はロマンス
とうに過ぎ去ったマジックアワー
東京タワーが 七色に光ってる。
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相変わらずの 日々を それとなく暮らしてる
のらりくらり かわした 誰かの長い話
今の僕にとって大して必要なことは何もないよ
ため息を吐きながら嫌々生きるくらいなら
時には怖じ気づいて逃げ出してもいいだろう?
ふと会いたいと思うとき 何度でも 君を思い出して
色とりどりのイメージをつかまえる
自由な解釈で 柔軟な頭で 発想の転換で
つまらない世界を 今日で終わらせるよ
今日から 楽しいことばかりだ 覚悟しておいてね 泣く暇なんか与えないから
東京の 街の暮らしにも慣れ親しんだ頃に
出会った 運命の人は そんなふうに笑うんだ
企んでいる筈なのに 罠に飛び込んで行きたい
寒くもなく かといって暑くもない季節
待てど暮らせど 君の猫は僕になつかない
離れてると思っていたけど 君と僕の街は
電車を いくつか乗り換えて行けるんだね
こうして君を思えばいつでも 電話の声の向こうの君に会える
仕事はしばらく忙しいけど元気かい? 遠い街から 思いを募らせる
会いたいな そう思うだけでもさせて
お腹のほうは満腹なのに心が空腹さ
満たせるのは きっと君のあの笑顔
来週末には 会える
そう思うことにした
ふと会いたいと思うとき 何度でも 君を思い出して
色とりどりのイメージをつかまえる
自由な解釈で 柔軟な頭で 発想の転換で
つまらない世界を 今日で終わらせるよ
今日から 楽しいことばかりだ 覚悟しておいてね 泣く暇なんか与えないから。
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手を繋いだときのぬくもりにあるような
たしかな安心が僕に答えのない幸せをくれる
負債みたいに積み重なってるありがとうとか
愛してるとか
そんな言葉では最早 語れないくらいに
君がくれたものはあまりに 大きすぎる
うまく言えないこの気持ちを
少しずつ 君に伝えていければいいな
僕はとても不器用だから
ただでさえ短い人生で死ぬまでに
伝えられるか わからないけれど
これだけは言える 今日もありがとう。
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眠れそうもない真夜中は 宛のない
妄想を浮かべて 朝を探すよ
何も見えない闇の 優しい眼差しは
頭を撫でられたときの 安らぎに似て
唇に 重ねた 唇を キスと言うのなら
愛なんて造作もない とても簡単だ
この悲しみを平らげたら あとから行くよ
だから待ってて 明日は笑えますように願うから。
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まな板の上から 生まれる世界
ほら やがて湯気を立てて出来上がる
君お得意の 和食がテーブルに並んで
食べてくれとばかりに美味しそうだ
君が好きなものばかり 集めたはずの
僕の 本棚には君の悲しみなんかなくて
だから君が悲しいときには なすすべもなく僕は役立たずになる
寄せ打つ波が 夕日を 支えていられるうちに
君の手を 握り返すよ
「ごめん」の一言を添えて
あとにする 海岸。
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この世界を 遊泳
少しわがままな夜だ
ホロスコープで近づいたり離れたりする視点
逆さまになったコップに閉じ込めたのは 水と緑
星を撃ち落とす
銀の弾丸
イメージだけで
空を飛ぶ。
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今は親切なんか 求められないらしい
この前も電車で お年寄りに席を譲るとき
年寄り扱いされたのが気にくわなかったのか
大丈夫ですと 少しだけ眉間にシワを寄せながら丁重に断られたばかりだ
よかれと思ってしたことが まさか仇になるなんて
思わない僕の親切は行き場を失い
気まずくなった僕は違う車両に移った
ありがとうさえも素直に言えない 人にだけは
死んでもなりたくないとひそかに 思いながら生きている
たとえそれがいらない親切でもいらないお世話でも
求められなくても僕は人を 気遣い思いやることをやめない
「みんながみんなどこかで誰かとつながってる」
そんな見えない たしかな結びつきを 大事にしたいから
何かの本に書いてあった気がする
人間は親切にされると ためらう傾向にある
その理由が恥ずかしさなら とても くだらないことだ
人の親切を素直に受け取れないのは 恥じゃないのか
ティッシュを 配る人から
何割が ティッシュを受けとるのだろう
無視をする人 快く受けとる人
様々な人間模様が 色濃く 見える
恥ずかしいとか 気まずいとか
そんな つまらない気持ちは 見えない
唯一目を配るべきはその人の心の内側
ありがとうと言い ありがとうと言われ
お互いに感謝をしあったら 余計なものなんかきっと 生まれない
「本当は誰も誰かに優しさを求めてる」
ただその優しさを求める 心が 不器用でへそ曲がりなだけだ
ほら見てごらんこんなに人がいるのにな
どれだけの人が この中で自分より 他人を思う気持ちを 持っているかな
たとえばハンカチを目の前で落とした誰かに 親切に 声かける勇気 たとえばそれが 愛なんてものじゃないのかなあ。