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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[8422] グライダー
詩人:どるとる [投票][編集]


夜明け前の空は 物語を 抱いている
途方もない 想像は未来を染めた

まぶしいほどの光のあと 虹を降らす雨

一歩と一歩が 重なって
果てしない距離に 届くよ

翼を 抱いて空に舞う グライダー

光の 速さを 追い越していく

風と 手をつないで

空に舞う グライダー

風の先を見つめてる

ページを めくってまだ知らない物語の
核心にふれたくて 手を伸ばしている

無数の星の言葉 退屈を散らしてく

目覚めるまでのほんのささやかな退屈を

翼を 抱いて空に舞う グライダー

光の 速さを 追い越していく

風と 手をつないで

空に舞う グライダー

風の先を見つめてる。

2016/11/08 (Tue)

[8421] オーケストラ
詩人:どるとる [投票][編集]


レコードは回る 刻まれたコードを読みながら

指が踊るように 鍵盤を 叩く

世界は 音と光で 出来ている

水の反射で 光は跳ね回り

色彩の オーケストラ

風がささやく 明日は晴れる

また 何か楽しいこと 探しに行こう

スニーカー ブルース 口ずさむのは

爪先で 踏み鳴らす

魔法じかけの 旋律。

2016/11/08 (Tue)

[8420] スマイル
詩人:どるとる [投票][編集]


笑顔が似合うあなたの顔が 涙に 濡れてしまうときには
笑えない君の代わりに僕が 笑うよ

人生は 楽しいことばかりではないから
だからこそ 笑えるときには
思いきり 笑わなきゃ損だよ

笑いたい大切なあなたに
心から 届けたいのは
悲しみなんか忘れてしまうくらいの
とびきりの笑顔なんだよ
でも 誰かの涙を差し置いて
笑う気持ちにはなれないんだ
優しすぎる 君の危うさを
僕は 痛いくらい知ってる
だから 僕も君のその優しさに
付き合って いるんだよ

人様に涙を 見せるのは 弱さだと
いつから 思うようになったんだろう
つまらない雰囲気に流されたかな

生きることに 向き合うたびに
直面するのは 世の中の非道さと
目をそらせない 過ちの 足跡

愛する 大切なあなたに
愛していると 何度言えるかな
永遠じゃない 限られた時間で
誰かを愛し 誰かに愛される喜び
ありふれた 幸せでいいから
神様僕にも ひとつくださいな
人を愛する 喜びを知ってる
今なら 誰かを迷いなく愛せるから
目の前にいる たくさんのあなたに
同じ眼差しを 送っていこう

油断するとすぐにほら 忘れてしまう笑うこと
無理やり 笑ってもそれは 意味はない
大切なのは 心から笑うこと
その 喜びに気づかせてくれたのは
あなたの存在だった

何でもない月日を重ねて
いつか 今日を思い出すとき
僕はきっと 老いさらばえているだろう
その時に 笑えたらこれ以上望むことはない

笑いたい大切なあなたに
心から 届けたいのは
悲しみなんか忘れてしまうくらいの
とびきりの笑顔なんだよ
でも 誰かの涙を差し置いて
笑う気持ちにはなれないんだ
優しすぎる 君の危うさを
僕は 痛いくらい知ってる
だから 僕も君のその優しさに
付き合って いるんだよ。

2016/11/08 (Tue)

[8419] えんぴつロケット
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銀河を走る 列車の窓から見える
小さな 光は 君の住む町の明かりかな

夜を包む 目には見えない透明の風が
オブラートのようにすべてを 包むよ

どこにも行けないんじゃなくて
ただその術を知らないだけ

それらしい理由や宛なんか なくても

目の前を遮るドアを開ける勇気があれば

どこにでも行ける さあ旅立ちは今

目には見えない 切符を拝見

「ご乗車の際は 夢を見ることをお忘れなく」

宮沢賢治がくれた 言葉たちを集めて
風の又三郎や カンパネルラに会いに行く

月面に 降り立つえんぴつのロケット
原稿用紙を 埋めていくのは無限の想像力

眩しくて 目をつむった瞬間に
世界は 一秒ごとに変わるから

舗装された道やレールなんか なくても

柔軟な発想力とイメージひとつあれば

世界には果てなんかないんだろう

僕が吹く口笛は 未来まで届くかな

大切なことだけは 何があっても忘れたくないから

先の尖った えんぴつは 削れて 削れて
やがて小さくなる
持てなくなるくらい小さくなったら
ここらが潮時だと あきらめるだけ

それらしい理由や宛なんか なくても

目の前を遮るドアを開ける勇気があれば

どこにでも行ける さあ旅立ちは今

目には見えない 切符を拝見

「ご乗車の際は 夢を見ることをお忘れなく

2016/11/08 (Tue)

[8418] 迷える子羊
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右も左も わからない路頭に迷った 僕らは
今日を ただ生きるため 生きている

財布の軽さや 給料の低さを
言い訳にしながら
夜な夜な 語り合った
安い酒で 酔いつぶれて

帰り道の見上げた空に ひときわ輝いた星が
優しくて 泣きそうになったことも
そんなこともあったねと 思い出す
引き出しの 奥にしまわれた思い出

ビデオショップの 成人コーナーの棚
裸の姉ちゃんが 露な姿のパッケージ

負けを認めたくなくて いつまでも
駄々をこねるばかりのティーンエンジャー
迷える子羊たちは いわば被害者

夢を持たせられて 裏切られたと 腹を立てる
ギターケースに詰め込んだ夢は
汚れた 僕のせいで泣いている
今の僕に何が出来るんだろうか

路上で一人 歌うミュージシャンは
愛を ただあるがまま歌ってた

繰り返されるアイラブユーには
どれだけの思いが込められてるのか

夢を持たせられて 裏切られたと 腹を立てる
ギターケースに詰め込んだ夢は
汚れた 僕のせいで泣いている
今の僕に何が出来るんだろうか。

2016/11/08 (Tue)

[8417] ループと基点
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回り続ける 世界の掟で 僕らはまた
長い夜を 越えて たどり着いた
その場所で 朝を迎えるだろう

変えたばかりのカーテンを開いて
まだ出会ったことのない風に
吹かれたら 新しいドアを開けよう

回る ものは全て
その足元に 影を抱いて 在るらしい

気まぐれな 風に乗って 涙の落ちる音を合図に走りだそう

基点を軸にして 世界を見渡すコンパス

きりがない間違い違い探しをしよう

見つけられるかな 隠された 違いを。

2016/11/06 (Sun)

[8416] 星の巡りについて
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僕が漕ぐ自転車の 車輪が回って
歯車が噛み合ってくみたいに

進んだり戻ったりしながら
しだいに広がる道の先を見てる

雨上がりの 夜明け

無数の星が 降る

泣きながら 笑う君を僕は見てる

ささやかな 喜びをゆっくりと味わって

図鑑にも載ってない場所に憧れて
やたら 夢見がちな少年になって

言葉は僕にはどうも足かせで
世界を狭くする 思い込みに相違ない

世界の全てを記した世界地図にも

載ってない 場所は自分で見つけなくちゃ
どうやら ルールとは誰かを縛るためにあるものじゃないらしい

だから星の巡りについて 考えたところで
ただそうであるというだけで
僕らは答えだけを 知らされているだけ

雨上がりの 夜明け

無数の星が 降る

泣きながら 笑う君を僕は見てる

ささやかな 喜びをゆっくりと味わって

味わい尽くしたら

空の皿に 新しい
世界が また 盛りつけられる

箸を伸ばして 食らいつこう

それが未知を知るということ。

2016/11/06 (Sun)

[8415] 長いキス
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かじかんだ手 寒さのせいで動かない
終電間近の夜 遠くで鳴る踏切の音

宛もないまま ただ同じ場所をぐるぐると 行き交うばかりの日々

言葉に出すには まだ恥ずかしい思いだ
だけど いつかは言葉にしなければいけない思いだ

長いこと仕舞ってた思いをポケットから出した
打ち明けてからしばらくの沈黙のあと
君は静かに口を開いて 泣きながら待ってたよと 顔をほころばせながら
二人は寒空の下で長いキスをした

ささくれた唇が 寒さを物語ってる
買ったばかりの 煙草に火をつける

君は今何をしているんだろう
手を離しても逃げやしないのに 心配になる

二人を阻むのは 忙しさくらいだけど
それがあるせいで会えない 日々が続いてる

その寂しさごと 愛せたならいいな
電話の向こうにいる君に 声のトーンで
落ち込んでたりすると 見透かされて
思わず 泣いてしまった 長い長い 電話のあとの ため息は
むしろ僕が立ち直ったあかしなんだよ

今君は悲しいのかなうれしいのかな
どんな気持ちなのか当てて見せようか

会えない寂しさは むしろ ありがたかったりするんだよ

その寂しさが くれる時間は 僕に 大切なものを教えてくれるから

長いこと仕舞ってた思いをポケットから出した
打ち明けてからしばらくの沈黙のあと
君は静かに口を開いて 泣きながら待ってたよと 顔をほころばせながら
二人は寒空の下で長いキスをした。

2016/11/06 (Sun)

[8414] 君にメリークリスマス
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帰宅途中の 疲れた顔のサラリーマンや
渋滞で苛々してる ドライバーの
瞳の中に 今年最初の雪を降らすよ

駅前にある 大きなツリー
赤と緑の電飾
てっぺんに 飾られた 銀色の星
今年も やってきたんだね
クリスマスに乗じて
活気を 取り戻そうとする 商店街
呆れながら 僕は通り過ぎた

大人にだってクリスマスは あるんだよ
12月になるといまだにそわそわするんだ

いつまでも消えない思い出が 僕にはあるから

大人になっても 忘れられないような
クリスマスを 君にプレゼントしたい

僕は きっと君にとってのサンタクロース
イメージとはだいぶかけはなれているけど
君にメリークリスマス

今夜は 誰もが 笑って過ごせる 夜だ

くたびれたネクタイと よれよれのスーツ
大きなケーキを 買って帰るお父さん
家に帰れば 子供たちの笑顔が待ってる

普段は 邪険に扱う子供も クリスマスともなれば
ご機嫌とるように 肩揉みなんかするさ

見え見えなんだよ プレゼント目当てだね
でもそんな子供の無邪気さにこそ 愛がある

クリスマスだってだけで特別な夜だ
町中 その話題で持ちきりだろう

主役はきっと子供たちだろう
ならばお酒は控えめにしようかな

いつもは 話さないような会話もはずんで
美味しい料理に舌鼓 こういうのも悪くない

子供にとって お父さんはサンタクロース

明日になったら きっと また
魔法はとけてそっけない態度だね

だけど 今夜は みんなで笑って
過ごせる 夜だ

君の瞳に 落ちた星が 輝いて
ほらね 願い事ひとつ 叶ったよ
こんな時間 ずっと忘れてた

一杯だけ ワインを飲もうかな
ほろ酔い気分で 見上げた空に
星が 流れてった。

2016/11/06 (Sun)

[8413] 
詩人:どるとる [投票][編集]


雨のように 降りかかった
悲しみは しばらく町を濡らして

足跡のように 刻まれた
道しるべを 夜が追いかける

誰かのせいにしたいよ
足りない 隙間を埋めながら
覚えたばかりの ずるさを今こそ使って

名前を呼ぶとき そこにいる 誰かに
ただうなずいてほしいと思う 願い

足りない汚さは悪が埋めてくれる

正しさを 疑うときに僕はきっと

レールを外れて 誰かと同じ人間になる。

2016/11/05 (Sat)
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