詩人:どるとる | [投票][編集] |
まぶたの裏に 今も残っている
花のように 咲いた思い出は
海の見える この小さな屋根の下に
渚を走る 風が からからと笑う
ささやかな優しい言葉と
ほんの少しの涙で
ほどよくあったまった心で
景色を染める 青
白い砂浜も 通り過ぎてく車窓の向こう
もうあんなに遠く
海猫の羽ばたきも 昨日降った雨も
優しく包んでる 光と水の国 一抹の不安もない
レコードは回る 誰かのために
変わらない音を丁寧に刻みながら
この空の青さが くれる幸せは
ありふれた魔法の仕業です
紡ぎ出す 糸のように 一つ一つ 編み上げていく思い出を
下手くそな歌声にのせて
泡になったマーメイド
遠い昔の物語を たどりながら 旅行く
意味のないことも 無意味なことも 形のあるなしも
同じ手のひらの上で 続く営み 違いなどあるものか
夜明けをとうに過ぎたころ 寝坊助の猫は
やっと 起き上がり 一人散歩に出る
今日もまた すでに手にしてる幸せを探してる
景色を染める 青
白い砂浜も 通り過ぎてく車窓の向こう
もうあんなに遠く
海猫の羽ばたきも 昨日降った雨も
優しく包んでる 光と水の国 一抹の不安もない。
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飛んだり 跳ねたりする はずむ心の
繰り返される掟の中で消えたりあらわれたりする世界が君の瞳に 広がった
終わりのないような砂漠の 果てに
宝石みたいな 月が昇れば いつの間にか遠くに旅立った涙も そばにある
ふいに流れた星のかけらが まばたきの間に 逃げ去った 夜空に 誰かの思いが残されて
明日と手を握った僕の 強がりが 少しの希望さ忘れないで。
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泣いたり笑ったりするだけの日々の中に
いつの間にか 花が咲いたよ
赤や黄色の色とりどりの極彩色が
世界を 染め上げた
手のひらに 咲いた
花のような ぬくもり
ふれると 伝わる
たしかな 手ごたえ
つぼみのように
閉じたり
花開いたりする手
命の重さが かかる
僕が笑ったら君も笑った
幸せを見つけたよ
君の笑顔に
言葉は多分 いらない 気持ちは伝わるよ
笑ったり泣いたりするだけで魔法みたいに
日暮れの薄紫の 空が街を包んでる
なぜか涙がこぼれた
名前のない 気持ちになるよ
僕は今の気持ちを言葉にできない
ゆるやかな坂道を
自転車で 下るときの浮遊感
空を飛んでるような自由な気持ち
魔法のない世界でも幸せになれる
君が笑えば
手のひらに 咲いた
花のような ぬくもり
ふれると 伝わる
たしかな 手ごたえ
つぼみのように
閉じたり
花開いたりする手
命の重さが かかる
僕が笑ったら君も笑った
幸せを見つけたよ
君の笑顔に。
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ときめくばかりの 恋をしている胸に
余計な言葉はいらなかった
愛してると大好きが 言えればいくらでも笑いあえた
手をつないで キスをして たまに
喧嘩して 窓に映る 過ぎてくだけの移り変わる季節も見えないくらい君を 愛した
もう一度だけでいい 君に会いたいって思いは
きっと いくつ夜を見送っても 朝を迎えても
叶うことのない願いだから 言葉にせずに 胸の中にしまう
それでも 変わらないあの声で 今でも僕の名前を呼ぶんだ
愛したんじゃない愛されていたよ
気づいたのは君がいなくなってから
おはようとおやすみも交わせなくなるのが こんなに寂しいなんて
思いもしなかったけど 君がいなくなって 少し広くなった部屋を 見渡したとき
僕は もっと寂しくなった
僕が君を思うよりずっと 君は僕を思ってて 君は僕より僕を知っていたんだろう
それなのに もう愛する人がいないよ
あの日謝れなかったことが 今なら謝れるのに
謝る人さえいないよ
僕の思い出の半分は君でできているのにある日突然ふっと 消えてしまったよ
君が好きだったもの
ひとつ残らず 言えるのに
もう そんな こと覚えてても
意味はないんだね
でも 君がくれた時間は僕にとって 今も何よりの宝物
もう一度だけでいい 君に会いたいって思いは
きっと いくつ夜を見送っても 朝を迎えても
叶うことのない願いだから 言葉にせずに 胸の中にしまう
それでも 変わらないあの声で 今でも僕の名前を呼ぶんだ
だから僕も 君の名前を呼ぶよ
返事はなくても 思い出の中の君に会える気がして。
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通り過ぎていく 窓の外の景色
夜明け前の街に 沿うように走るレール
宛のない旅だ 行き先のない旅だ
決まりきった規制概念は置き去りだ
愛することも不器用なら愛されることにも不器用だ
照れながら 恥ずかしがりながら
笑うことしか 出来なかったよ
生まれ育った街から旅立っていく日の前夜 僕は 眠れなかった 膨らむ期待に不安が混ざりあう
色褪せながらも どこか輝いていく世界を見てる
形あるすべてのものが 存在する世界で
ありふれた思いはどこにもないのに いつもここにある
揺るぎない思いは サテライト
行き場のない僕らを 照らすまぶしいくらいの光
つまらないことで迷うばかりの未来を 明るく照らしてくれ
探してる答えは きっとこの先にある
かすかだけど淡い予感で満たされている
道を外れたところからスタートする
ちょっとばかり多すぎる宿題にげんなり
出会い別れ また出会うそんな毎日
昨日流したばかりの涙をまた流してる
予報外れの雨にうたれても 笑えるならそれでいいのです
つまずいて 転んだって
多分 空が晴れなら気分もいい
会ったきりもう二度と出会わない人
反対にいつでも会える人 たくさんの人との出会いが僕をつくる
新しい世界に踏み出すこの一歩は どんな明日に連れていってくれる?
僕は僕で 君は君で ただそれだけのことを証明するために
どれだけの犠牲と どれだけの代償をはらえばいい
夜明けを迎えた空の向こうから放たれたサーチライト
あまりの眩しさに目をそらした瞬間の
ほんの少しの間だけ 救われた気がしたよ
まだ知らないすべてに会いに行こう 片道切符はなくさないように
したたる水のようにきれいなものを 見たときの心は とてもきれいな色をしている
いつか 君がくれたぬくもりを手にどこまでも行く。
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手のひらにこぼれ落ちた一滴の涙
誰かのほほを伝うあたたかい雨
通り過ぎてく風景が窓の外の光と
重なりあって手を繋いで始まる世界
僕はすべてを解き明かせないけれど
ありふれた魔法で 生まれ変わってく
何度も 何度でも 咲いては散る命
手のひらに 咲いた花がほころんだら
生まれてきてくれてありがとうって
優しく微笑むんだ。
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「旅に出たい」そんな気持ちが生まれたら
心を翼にして 空を飛ぼう 羽がなくても
行き先もわからない電車に飛び乗って
あてどもない旅はある日突然始まる
見たこともない景色を見たい
まだ出会ったことのない人や
知らない 国の知らない風
ほんのささやかな誰かの幸せ
小さな花を染める色
「旅に出よう」そう思うずっと前から旅人だ
笑ったり泣いたりする それだけの日々も
通り過ぎてく 眺め
涙に濡れた 思い出を
手を振って見送る
僕の瞳にはもう迷いはなかった
「旅に出たい」そんな気持ちが生まれたら
心を翼にして 空を飛ぼう 羽がなくても
「旅に出よう」そう心に誓ったら行こう
終わらない世界を終わりある命で飛ぶよ。
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うわのそらです 雨の中に涙が混じるから
雨音にかき消されるあなたの泣き声
暗い廊下を 吹き抜けてく名前もない風
かすかな息づかい 繰り返す呼吸
季節の街に 降る時の雨 あなたに降りかかる
悩ましい絶望が
切り刻む命を なんとなく 感じながら
待ちわびる夜明け。
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移り変わる景色の色が 色褪せながら
僕を 見つめている 優しい眼差しで
何もかもが 新しくなるなら
残した足跡は 消えてしまうのかな
ファインダー越しの世界は
かたちあるものを写真にする
回る フィルム レンズの向こうの
にじんだ青紫の空が
夜を優しく抱きしめてる
時計は いらないね 時間からはぐれた旅に出よう今から。
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通り過ぎてく毎日の景色に重なるように
増えてく思い出を 指折り数えてみる
いくらでも変わる 色褪せながらも
色づいていく 感情に気づきながらも
気づいてないふりで笑い転げた日々
駆け抜けた 長い この夜を
笑ったり 泣いたりして
ありふれた 言葉ばかりが
雨のように 降る 涙に濡れた僕らは
時間から はみ出した場所で
その日暮らしの 猫になる
路地裏に消えた尻尾にまだら模様の
見覚えのある黒と白のしましま
旅立ちにはいささか向いてない
風の強い日に 舞い上がった木の葉
見送る言葉もなく僕はただ見てた
吹きさらしの 部屋に 寝転ぶ退屈が
のさばる日曜日の戯れ言
テレビジョンに映る暮らしは
絵に描いたようなシルエット 僕らは
約束を交わしたことも忘れて
のんびりと空をお散歩 雲になる
いくつもの嘘にまみれた 本当を
言い尽くしたあとのだんまりを
言い訳とは呼ばないでねと
さらっと 泣き言ひとつ 情けないね
駆け抜けた 長い この夜を
笑ったり 泣いたりして
ありふれた 言葉ばかりが
雨のように 降る 涙に濡れた僕らは
時間から はみ出した場所で
その日暮らしの 猫になる
その丸い瞳に映るオレンジ色の夕日が沈んだら
人いきれの中を帰る ただのさみしがりやになればいい
あとは君がなんとかしてくれる。