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どるとるの部屋  〜 新着順表示 〜


[7048] ガラスの靴
詩人:どるとる [投票][編集]


ぼんやりと 暮れゆく空を眺めていたら
僕も同じ色に染まっていた

まぶたの裏に映るいくつもの映像が
今日の涙や笑顔を 振り返るように 思い出させる

目をつむった暗闇に君を思い描くよ

輪郭を たどる指先が君のイメージが

ぼやけてしまうのは君を知らないから

ほらね だから泣いてる顔しか浮かばない

僕は君に サイズの合わない冷たいガラスの靴を履かせていたんだね

それを見てきれいだとか 似合うよだとか言っていた そんな僕は どうかしてた

波が押し寄せる海にうち上がった二枚貝

ポカンと口を開けたように味噌汁に浮かぶ

寒い冬の夜に君が作ってくれた一品

もう冬だね 寒さもこれから厳しくなる

紫色に染まった 空が 抱いているのは
なんだろう 僕がなくした素直さかな

目をつむった暗闇に君を思い描くよ

輪郭を たどる指先が君のイメージが

ぼやけてしまうのは君を知らないから

ほらね だから泣いてる顔しか浮かばない。

2015/12/19 (Sat)

[7047] 光の子供
詩人:どるとる [投票][編集]


たったひとつの光に向かって
瞳を爛々と輝かせ 空を見上げる 人は誰もが明日を夢見る子供だった

サッカーボールがゴールを目指すのは
あなたが ゴールに向かえと蹴りあげるから

なにもしないで勝手に動くものなど なにもない

風が吹くのを待つような そんな人にはならないと誓え

僕らは胸の中に 眩しく輝く光 宿す子供

無限大の 可能性を秘めて生きている

それならば 試してみよう 届きそうにない
空にさえも手を伸ばして

明日をつかむことができたなら 世界はきっと変わるはず

あなたが昔画用紙に描いた未来が きっと見えるはず。

2015/12/19 (Sat)

[7046] 傷だらけの林檎
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ひとつずつなくしていく 僕はいろんなものを
手放していくように 見えないものも見えるものも
大切なものも いらないものも

形容しがたい 気持ちになる ただ立ち尽くす
絶対的な運命の前にはどんな 言い訳も意味をなさない

誰かとの思い出が 隙間を絶え間なく埋めていく

あなたの手をつなぐのも
あなたにキスをするのも
その寂しさを紛らすためかも知れないよ
僕はあなたが思うよりずるくて
僕はあなたが思うより情けなくて
汚い人間かも知れないよ

それでも愛してくれるというなら
僕は そんな君を傷つける僕を許せなくなるよ
だからあなたを愛している僕は あなたを愛してゆく

計算なんかいらないよ 心があればほかのものはいらない
悪魔に なり損ねた 折れたナイフが 突き刺したものは僕の胸だった

その痛みが 僕を人間だということを思い出させてくれる
温かな血潮が 僕の傷跡を優しく濡らしていく

涙と血潮が混ざりあった 僕はただの人間です

あなたをただ見つめること
あなたにただ触れること
ただそれだけで愛になるなら 君が幸せになるなら

僕は 何度でもあなたを見つめるよこの手でふれるよ
何もできないせめてもの償いに

あなたを愛してることを どうしても証明したくて そのためなら僕は何でもする
あなたに愛されていることを 確かめたくて少し僕は悪魔のふりしてただけなのさ

例えていうなら そうだなあ
傷だらけの林檎がちょうどいい
林檎はどんなに形が悪くても
味は変わらない
ほら愛だって少し見かけは悪くても 愛なんだということを思い出す

こんな僕でも ただひとりの人を愛することくらいできることを思い知らされる。

2015/12/19 (Sat)

[7045] 君の街まで
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どこまでも続いていそうなこの道は
一体どこまで続いているんだろうなあ

不意の思い出し笑いの理由だったり
何気ない仕種に隠した小さな寂しさに

見え隠れする優しさにふれたとき僕は
何度でも言葉にならない気持ちに染まる

目の前に広がるただ青すぎる空に
吸い込まれていく 心はなぜか涙に濡れている

長いトンネルくぐれば 懐かしい思い出に出会える
振り返らずに行こう 君の街まで

なくしたものを 指折り数える 癖は
いつまでもやめられそうにないなあ


なくしたものを数えるより 手にしたわずかな形のない 宝物を見つめていたい

たとえば今の気持ちを歌にしたなら
どんな歌になるだろうって歌ってみた

急かすような気持ちを追い越す
加速していく思いはひたすら週末を 追いかける

カレンダーにつけられた丸印の日まで
早く君に会いたい 気持ちだけが はみ出しそうなんだよ

いくつかの希望とそれと同じだけの不安に
駆られた心は 揺らいでばかりだけど
たしかな答えを ひとつずつ見つけていく
見つけられるんだ きっと

目の前に広がるただ青すぎる空に
吸い込まれていく 心はなぜか涙に濡れている

長いトンネルくぐれば 懐かしい思い出に出会える
振り返らずに行こう 君の街まで

「久しぶり」って僕は笑った 君に笑った。

2015/12/19 (Sat)

[7044] メトロ
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途方もない 旅の行く末は 空の彼方に

夢と希望を道連れにして このまま

終わらない ロマンスのありかを教えてよ

変われない自分は どうしても好きになれなくて

何色にも染まれない それでも明日は僕を急かす

止まらない 時間の列車に乗って

揺られながら 旅をしているような毎日

電車の窓からはいくつもの思い出が

飛ばし読みするみたいに過ぎていく

笑った昨日と 泣いた今日 明日は風の中

恐る恐る開けたドアの向こうにも広がる世界

地下鉄の 暗闇にまとわりつくひんやりした空気

どうにも慣れないこの寂しさに辟易

いつか読んだ本の続きが不意に気になる

手当たり次第に 読み漁った 小説にあるような

行ったこともない場所や 夢のような世界に行きたいと願った

きらめくような理想ばかりに押しつぶされ

絶望の一歩手前 断崖から見下ろす眺め

車窓に映る 花の美しさに目を奪われてると

いつの間にか 今を蔑ろにしていたよ

過去よりも未来よりも愛すべき現在

変われなくても笑っていた僕はもうどこを探してもいない

夜空の星のひとつを指差し あれがすべてだと 言いきれない

僕らには 正しさのあるべき姿を 言葉にするだけの偉大さはない

止まらない 時間の列車に乗って

揺られながら 旅をしているような毎日

電車の窓からはいくつもの思い出が

飛ばし読みするみたいに過ぎていく

笑った昨日と 泣いた今日 明日は風の中

恐る恐る開けたドアの向こうにも広がる世界。

2015/12/19 (Sat)

[7043] パントマイム
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人真似子猿のように僕が笑えば君も笑う
僕が泣けば君も泣く

心と心が 何かの拍子に重なりあうとき

痛みも優しさも ポストに手紙が届くように
感じたそばから伝わる 気持ち

ありもしない 壁の相手してると

君が そこにいて僕の冷たい手を 握りしめてくれた

君が思うより僕はとても弱くて情けなくて寂しいんだよ

そんな恥ずかしいことも君はすんなり受け入れてくれた

だからありがとう ついでに愛してる。

2015/12/19 (Sat)

[7042] 空の手紙
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君を思うと胸のここらへんが苦しくなって

君を傷つけると なぜか僕まで傷ついてしまう

ばらばらのはずの心と気持ちがいつの間にか
ひとつに重なっていた

同じ空を見上げてる今なら どんな
強い風にあおられても
手放さないでいられるよ 君を愛する気持ち
それが 僕を強くしている
そして君に愛されて
僕は今日も 笑っていられる

雨の中に 咲いている花を見たときに

僕は勇気がわいてきた こんな小さな命も懸命に生きてるから

たとえば君を嫌いになっても僕は君を愛さずにはいられない

君から目をそらすくらいなら 僕は死んでしまいたい
でも そんなことを言ってしまったら
君は 悲しい目をするだろう
だから僕は生きていくしかない
君を 愛することしかできない
そして君に愛されることしかできない

でもそれが 何よりも僕の幸せになる
世界でただひとり君に愛されてる
ただそれだけのことが僕を動かす大きな力になるよ

だから、愛させてください
この世界から僕がいなくなるまで

同じ空を見上げてる今なら どんな
強い風にあおられても
手放さないでいられるよ 君を愛する気持ち
それが 僕を強くしている
そして君に愛されて
僕は今日も 笑っていられる

言葉にするのは恥ずかしいから空に残す 置き手紙
君に届けと祈る。

2015/12/19 (Sat)

[7041] ドアを開ければ
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目の前にある ドアを開けて
遠い旅に出掛けましょう

このドアはどこに僕を連れていってくれるのかな

いろんな味のする七色の風に 吹かれて
僕は 今日もまた 悲しみ そして喜び
たまに 誰かに愛されて 誰かを愛して

夜の終わりを告げる太陽が 君と出会えば
新しいページは静かにめくられて

その扉の向こうには何があるんだろうな
行ってみようか君と二人その手を繋いで。

2015/12/19 (Sat)

[7040] おとぎ話
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手のひらを本みたいに広げて
イメージをふくらましてごらん

目を閉じた暗闇に まぶたの裏で描く光
想像力さえあれば世界には終わりなんかない

再現なくどこまでもその手を伸ばして
つかんだ太陽をその胸に引き寄せて

泣いて笑って ただそれだけのストーリー
晴れ渡ってたまに雨が降って 雷が光って

止まらないスピードで磨耗する命を奮わして

もっと感じたい 生きていることを

おとぎ話の結末を期待しちゃいけないよ

現実は血なまぐさく残酷なものだから

おとぎ話のようにはうまくはいかないよ

だから、悲しいときには泣けばいい

うれしいときには 笑えばいい

ありふれた生き物のままでいようか

大地に根を張る 木のように空を見上げていたい

大胆に生きていくには
線からはみ出すくらいの力強さで



あらゆる常識を笑い飛ばすんだ 生半可な想いはいつしか
僕の宝物のひとつになったよ

若さは時に 足かせになるけどその寸足らずな気持ちは間違いなく即戦力になる

転んだ傷痕 その痛みのぶんだけ涙がある

だけど 痛みの向こうにあったのは笑顔だった

案外世界は狭いんだなって思ったよ

同じような思想 似たり寄ったりの概念

世界の大きさを決めつけてはいけないよ

思い込みは世界をつまらなくしてしまう

昨日の続きから始まる世界に朝が来て

まっさらなページにも消えない痛みが

だから、ずっと僕は忘れられないんだよ

悲しいことは悲しいままで

うれしいことはうれしいままで

同じ気持ちであの日を思い出す

向こう側まで透けて見えるビー玉みたいに 純粋でいたい

せめてこんな世界なら 少しの嘘も憎んでいたい

悪は きっと妥協した瞬間に悪になるんだ

今さら気づいたことがあまりにも多すぎる
僕は いつも人より少し遅れて 過ちに気づく。

2015/12/18 (Fri)

[7039] フラワー
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景色の中を 流れる時間
ありふれた街の ありふれた一日

誰かの笑顔があって
誰かの涙があって
たまに 雨が降ってもすぐに 晴れ渡って

花が咲くように 散るのも早い命の物語

ただここにあるというただ それだけのことが
僕のすべてだ

笑わないで聞いてくれ 悪魔になりたかったのに
君があまりにも優しいから

僕はまた ただのありふれた 人になってしまう

空の色など気にしたことはない
気持ちがそもそもないのだろう

何かのきっかけがあって
何かのタイミングで
答え合わせしてみたら 計算は役に立たなくなった

僕がもしも花ならば 咲くだけで生きていることになる
でも僕は花じゃない

生きていることはどうすればそう言えるのか
わからない僕は 悩みの中にいた

空欄を埋められずに 空白のままの解答欄を残した

飽きもせず連日連夜降り続く雨の音を聞きながら

僕は考えていた 生きることとか生きていくこととか

想像に花を咲かせて色とりどりの

ただここにあるというただ それだけのことが
僕のすべてだ

笑わないで聞いてくれ 悪魔になりたかったのに
君があまりにも優しいから

僕はまた ただのありふれた 人になってしまう

悲しみに泣き 喜びに笑う どこにでもいる人になってしまう。

2015/12/18 (Fri)
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